見出し画像

安田尚憲の”開花”はもうすぐそこまできてる

春の嵐も気まぐれにやってきて、そんな嵐の中の暖かい風に春を感じられる今日この頃の私ですがいかがお過ごしでしょうか。きましたね、ようやく。昨日のDeNAとのオープン戦でオープン戦でずっと苦戦が続いていた安田尚憲が久々に打ちました。しかも4打数4安打という固め打ち。

右肩の入り方(使い方)についての井口監督のアドバイスがあったとのことですが、この辺りをすんなりと受け入れる安田尚憲の”素直さ”が今回は吉と出たわけですね。一方で、その生真面目さ故に様々なアドバイスが”迷い込む入り口”ともなりかねない、そんな諸刃の剣にも見えるのでそこはまだ長い目で見守りたいところ。

素直に喜ばない(ようにしている)のにも理由がある。
安田尚憲の昨日のような爆発はもちろん嬉しいけれども「まだまだこんなもんじゃないだろう!?」という期待。

なぜなら、昨年4番に抜擢され、「さぁ、今シーズンは!」という今年。
安田尚憲自身が一皮も二皮も成長しようという気概を感じ取ったから。
柳田(ソフトバンクホークス)の自主トレ志願したり、松中さんに教えを乞うてみたり。ファンとて同じで、2021年は【安田尚憲元年】のスタートという人も少なくないはず。だから、まだまだこんなところで満足して欲しくはない、ましてやシーズンも始まっていないのだから。

でも、ここまでの安田尚憲はその生真面目さが”空回り”気味だったように感じる。

その要因としては考えられるのは同世代若手2名の台頭。昨年シーズン終盤で救世主の如く現れた藤原恭大の存在。藤原はいち野球ファンとしてフラットにみても日本プロ野球界を今後20年位背負っていく人材の一人だし(安田尚憲ももちろん!)、その”一軍への足掛かりの掴み方”がやっぱり持って生まれたスター性なんだなーと感じた。先頭打者ホームランはその超攻撃的なスタイルも相待って、チームに化学反応をもたらした。

そしてもう一人はこのところ売り出し中で昨シーズンは安田尚憲の”定位置”とも言える4番に座っている山口航輝の存在。昨シーズンは1軍に呼ばれる機会はついぞ訪れなかったものの、主戦場の2軍においては立派な成績を残しておりとして戦っており、首脳陣の期待通りの成長の軌跡を辿っている。山口航輝の良さは”太々しさ”にあるし、その物怖じしない雰囲気は打席でも感じ取れる。

安田尚憲としては藤原恭大に関しては、正直タイプが違うスター選手であるし、ある意味自分との棲み分けもすんなりとしやすい部類に入る。
しかしながら、山口航輝に関してはどうだろう。
山口航輝についてはその育成方針や辿ってきた道、そして4番打者スラッガータイプで同世代と逆に”気にするな”という方が無理があるくらいに打者としてのタイプが被っている。

この2人台頭があるからこそ”力が入りすぎている”気がするし、その責任感の強さ、生来の生真面目さも相待って空回りしてしまっていたのかもしれない。

だからと言って、それが”悪い”わけではない。
チームがより強くなるには、より素晴らしい選手が育っていくのは良いことだし高いレベルで切磋琢磨できる環境になってきたのは喜ばしいこと。
あとは自分自身のポテンシャルを開花させるために”セルフコントロール”をしていくことが本当の意味での安田尚憲の覚醒に必要な気がする。

例えば、松井秀喜みたいな自己プロディース、セルフコントロールは本当に見習うべきだと感じる。一般的に松井秀喜に思うのでは国民栄誉賞受賞の好イメージそのままの好青年、紳士というイメージがまずはくるが意外にも遅刻魔としても有名。
ただ遅刻が良い!ということではもちろんなくて、自分なりのペースを崩さないという信条を持っている、ということでぜひ安田尚憲には真似してもらいたいところである。

ちなみに今オープン戦の話題をさらっている佐藤輝明(近畿大→阪神D1)もルーキーイヤーの今からグランドに現れるのは練習開始の直前だと聞く。この辺りもやっぱりいい意味で自分の礎があるというか、バット一本で生き抜く世界はそのくらいの図太さが無いといけないのか・・とプロ野球の凄さを間接的に感じるエピソード。

ともあれ安田尚憲が千葉ロッテマリーンズ常勝軍団化のキーマンの一人であることは疑いのないことだし、根っから期待感しか無い。

だからあーだこーだいいながらもその”才能の開花”を楽しみに待っている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?