思いやり、邪推




自分の人生経験は、精々1人前。
今20歳超えて少し大人になった。
それでも多分今やっと半人前くらい。


最近小説を読んでる。
楽しい。
そうだった、小説は面白いものだったんだ。
「面白い」と言っても、アクションばーんの心躍る感じでもなく、お笑い系の腹から笑える面白さでもなく、

良い小説を読んだ後は「この本と出会えて良かった」って気持ちになる。



最近読んだ小説は、
52ヘルツのクジラたち
前評判なしに友人のすすめだけで読んだ。
この本はほんと良い。
心の支えになるような、自分も誰かの支えになりたくなるような、そんな気持ちにさせてくれた。
あと、届かない声について深く考える機会をもらえた。
心の中では必死に叫ぶけど、誰にも届かない声。
それはほんとに多くの人には届かないけど、でも、それを受け取ってくれる人もいる。
それを知ってるだけで救われる。
みたいな。


とても出会えてよかった本のひとつ。




今は、
流浪の月
を読んでる。
これもなかなか読み応えある。
読んでて心がくすぐられるというか、こんな生活してみたかったなみたいな憧れも思ったし、そこから変わっていく感じが辛かった。
まだ半分くらいしか読んでないけど、すでにこの本と出会えて良かったと思ってる。
進めてくれた人感謝感謝。




小説に出てくる登場人物で嫌いな人がいる。
ヒールとして描写されてるからそりゃそうなんだけど、やっぱり嫌い。
話を聞いてくれない人はそう。元から嫌い。
でも小説の中のその人はほんと無理。


最近注意しなきゃな、というか、自分もそうなってないかなという人がいる。

安易な善意を向けてくる人
辛かったねと、同情してくる人
可哀想だねと、決めつけてくる人

小説の中に出てくるこの人たち、やめて欲しい。
しんど。
たぶん優しい人ではあるんだと思う。
でも同時に、自分の価値観の範囲でしかものを考えれないんだと思う。
人間みんなそうなんだけど、その安易な優しさが傷に染みる。
痛い。やめてくれ。



でも、たぶん自分もやっちゃう。
人と関わるのめんどくさいし、何かに巻き込まれるのもめんどくさい。
優しく笑顔で表面的な付き合いしてたら文句言われないし、変なことしても少し変わってるよねで済む。

そんな自分は嫌いだなと。





人生はせいぜい一人前。
この言葉は自分で適当に言葉にしたらいい感じだったから気に入ってる。

変に同情したりせず、ありのままの今のあなたを受け入れるのが良いよなと。
最近すごく思う。


人には過去がある。その人の生きた道がある。それをこえて今があって、それをこえたあなたが今ここにいる。
心理的には乗りこえてないのかもしれないけど、でも今あなたはここにいる。

今の言動に過去がチラつく。それは当たり前。
許す許さないではなく、それが現実。
目の前のことを処理するのが一番。



そこから変に勘ぐって、因果を見つけようとしたり、ひとつの物語としてむりやり線で繋げようとしたり、脚色加えて面白にしてみたり。
笑えるなら良いかもしれないけど、笑えるまで昇華できたらほんとうに克服した事になるのかもしれないけど、
でも辛いものは辛い。



なんだろう、わからなくなったけど、
自分は価値観当てはめたがる頭硬い人になりたくないなと改めて思った。
邪推せず話聞いて、ありのままを受け入れる。

とりあえず、あなたの話聞かせて。
まずはそれから。あなたが言いたい事をとりあえず全部聞く。途中で割り込まないようにする。全部聞く。
だから話を聞かせて。

そーんなふうな言葉がスラスラ出る人間かっこいいなと。
思うんですよねぇ。


ちなみに「邪推」
最近覚えた。
人から文面で送られてきて、文脈的に何となくわかったけど、その時辞書使って意味覚えた。
世の中知らない言葉いっぱいね。

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