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不器用な恋愛

凪良ゆう
汝、星のごとく
読了


不器用な恋愛過ぎて泣ける
みたいに前評判で聞いてて、どんなものかと読んでみたら、本当にその通りで泣いた。

でも、「愛」と呼ばれるものがこんな形におさまるんだという感覚。
安心感にも近いような。
そういう世界もあるんだな、良かった。
みたいな、許される感覚みたいなのもあった。

島の中の人、世間の目に認められなくても、当事者たちが納得しているなら、他人が口を出すようなことじゃない。
当事者の周りにいる、当事者にとっての大切な人が、その関係を理解してくれれば嬉しい。
そのくらいの姿勢で生きるのもありなんだなと思った。



「重さ」
人の思い、期待、
思いやり、同情、

重いよね。って感覚。
思えば思うほど重くなる。
かと言って、察して気を使ってもそれも重い。

思えば思うほど空回りして、
大丈夫。俺がやりたくてやった事だから。
みたいなね。
期待した自分を教育する。


物語だと、母親の重さについての描写が痛かった。
子離れできない、そもそもなにかに依存していなければ生きていけない。そんな親がいる。
どんな親でも多少なりその面はあるのかなと。

親からの期待、重たくて仕方ない。
言葉にしてなくても重いんだから、直接泣かれたり弱ってるときに縋られたりしたら、そんなん立てなくなる。
振り払えないし、心が窮屈になる。
親は呪い。ある種そんな感じのはあるよなと。



瞳子さん、
かっこいい。
暁海にとっては憎むべき相手。
でも生き様や考え方に芯があって憧れてしまう。

凛とした人なのかなと。

でも、その人がそうなったのにはその人なりの「弱さ」があったからなんだなと。
瞳子さんにも弱さがあって、それを埋めるための人が必要で、それを乗り越えた先の性格で。
もしかしたら乗り越えてなくてただ隠してるだけなのかもみたいな。
そんなことも思ったりして。


絵里さんも、強さを持ってるけど弱さもある。
芯があるけど崩れる時もある。
自分が自分であるための支えとしての仕事やプライベート。


流浪の月のときも思ったけど、
芯のある女性、
凛とした女性、
というのにとても魅力を感じる。
流浪の月だと文と付き合ってた記者の人とか。

自分の世界を持っていて、まっすぐかっこいい人。
切れ味鋭そうな見た目してるけど、それは弱さの象徴でもあってみたいな。
そんな人に惹かれる。

てか単純に、背筋が伸びてて、切りそろえられたショートカットの人にとても魅力を感じる。これは普通に好みの問題。
勝手にその人と重ねちゃってる。



北原先生、
あなたも不器用だなと。
そもそも器用な恋愛なんてつまらないけど、それでもあなたもなかなかに不器用だなと。
素直で我慢しない感じ。
さっぱりと、
「あなたがやりたいならそれで良いではないですか」
って言ってくれる感じ。
本当に思っているからこそ心にすっと入ってきて、無機質っぽさからか重さも感じない。
冷たいようだけど、ちゃんと考えてくれている。
それがなんとも芯から暖かい。



優しさと弱さ
登場人物みんな弱さを持ってる。
でもそれを隠したり乗り越えたりして生きている。
弱さを何とかしようとした結果、他人から見たら優しいと思えるような行動をとったりする。
優しさと弱さは同じもの。
とても共感出来た。



不器用な恋愛。
心はここにあって、お互い思いあっているんだけど、すれ違う。
読んでて辛かった。

幸せな時。
今この瞬間、世界には2人しかいなくて、心から繋がっている感覚。
唯一無二で、自分だけのための存在。相手のためだけの自分。自分と相手だけの世界。
それはとても満たされるもので、本当にこの世界は自分たちだけのものなんじゃないかと陶酔できる。
でもこれはほんとに酔ってるだけで、実際はそんなことない。
この世に2人だけなんてありえないし、そんなこと本当にただの幻想。
ただの妄想で誰かに言おうもんなら恥ずかしいの極み。
でも、恋愛ってそんなもんなのかなと。
酔ってなんぼ、さめるまでワンセットみたいな。

焦がれるほど思った人は忘れられない。
あの時の酔いを求めてしまう。
別の人では決して味わえないあの感覚。
埋めることの出来ないこの隙間。
求めてしまうよね。



今回の本も読めてよかった。
今日の昼過ぎに読み終わった。
帰省前に読み終えれて、返却期限内に図書室に返せて良かった。

今日、この本読んでる時、図書室で普通に泣いてたのは内緒。
その後、ヤングケアラーの本?漫画?読んで泣いたのは内緒。
その後家帰って、ヒナまつり見て泣いたのも内緒。
別に本当に病んでるわけでもなんでもない。ただ涙腺がガバった。



明日から岡山で就活。
面接3回、筆記1回。ひえ〜

その間に、京都やら埼玉やら、面接入ってくる感じですよ。
体調崩しませんように🙏🙏
じゃあまず、夜更かしすんなよってかんじ。(02:35)



5月はなんやかんやゆっくりできた。
あんまりバイト入れなくてよかった。
就活用に時間用意したのは良いもののやっぱり時間無駄にしちゃうなとか思ってた。
でもだらだらしてるようだったけど必要な休養だったなと。

まわりが実習やら、研究やら、テストやレポートやらで追い込まれている中、
自宅でだらだらアニメ見て、美味いもん食ってたまにシェアして。
活字を読んで、整えて。
特に小説、5月で3冊読んだ。
・52ヘルツのクジラたち
・流浪の月
・汝、星のごとく
3冊とも少し似た毛色で、彩度や明度が似てる感じだったから少し内容がごちゃついてるのはある。
でも全部良かった。
確実に身になった。
出会えてよかった本たちです。
教えてくれた人に感謝🙏

この休養期間のおかげでやりたいこととか、やるべき事とか見えてきた。
歌いたい曲も出てきたし、ステージに立ちたい欲も出てきた。
夏休みにしたいこととか、文化祭に向けて今からやっとくこととか、
卒研のために必要なことをまとめたり、将来のことを少し考えてみたり、
自分と向き合うきっかけをつくれたり、やっぱり少しは人と関わらなきゃいけないもんだなと気づけたり、
休んだことで見えてきたことが沢山あった。

埼玉、変な所だなと思ってたけど、ここにいられる時間は実質あと半年くらいなのかとか思ったら大切にしたいと思えるね。
もしかしたら永住かもしれないけど。
わからん。先のことは本当にわからん。
だからとりあえず、直近のことを頑張っていこうと思うよ。

とりあえず、日曜日の面接。
頑張りましょう💪

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