10年間格闘技をやってみた
こんにちは
高本道場所属の渋谷カズキです。
プロ格闘家の活動を軸にフィジカルやダイエットのトレーナー、体操競技のコーチとして活動しています。
TwitterやInstagramをフォローしてくださってるフォロワーさんは僕の事をご存知かと思いますが、これからはnoteでも自分の考えや想いを好き放題に書いていきます。
もしよろしければこちらのnoteもフォローして頂けますとより格闘家としての渋谷をお楽しみ頂けるかと思います。
格闘技の世界
格闘技の世界に足を踏み入れたのは高校2年生の6月でした。
多分2010年です。
当時まだ16歳(と数ヶ月)の僕は格闘技がしたくて堪らなかったんです。
キックボクシングが!
ただ残念ながら僕の地元である東大和市にはキックのジムが無かったんです。
それでも格闘技がやりたくて仕方なくて必死に探した結果、ブラジリアン柔術のジムを見つけたんですね。
今の高本道場になる前のPGN東大和というジムです。
キック(打撃)のジム探していたのに結果柔術(寝技)のジムに入会するっていう真逆感がありましたがとにかく格闘技がやりたかった渋谷少年は迷わず入った訳です。
ブラジリアン柔術から始まり、グラップリングにも興味を持ち始め寝技にドップリとハマっていったのですがある時思い出したのです。
「そーいえば俺、打撃やりたかったんだわ」
それがMMAをやり始めたきっかけでした。
気が付けば格闘技歴10年です。
短いような、長いような10年でしたがこの10年間格闘技に携わってきて感じた事、思った事を書いていきたいと思います。
10年間格闘技をやって気が付いた事
格闘技を始めたての頃は正直格闘技をナメていました。
僕ならすぐに国内で王者になって海外で活躍するようなファイターになるだろうと。
でもそんなに上手くいく訳ないんですよ。
寝技は覚える事がたくさんあるし、組技は全然相手を投げれないし、打撃は痛いし疲れるし…
練習の段階で何度も壁にぶち当たりましたが練習は凄く楽しかったですね。
好きな事をとことんやれるって最高だったんですよ。
なので高校を卒業した後も自分の好きな事しかやってきませんでした。
当時は周りからは凄く心配されましたよ。
まだアマチュアだったので試合に出場するには参加費が掛かります。
もちろんファイトマネーは無いです。
勝っても負けても人生が変わる訳じゃない。
進学する訳でもなく、就職する訳でもなく、お金にならない格闘技を続ける事に大多数の人間は凄く反対してきました。
でも僕には好きな事、やりたい事以外にお金や時間を費やす意味がわかりませんでした。
当時から周りの友人や先輩、大人を見てやりたくもない事をして心身共に疲弊していってるのを目撃して自分はそうなりたくないと思っていました。
だからなるべく自分のやりたい事や目標にとって弊害やストレスだなと感じる事を極力減らしてきました。
そして体操23年、格闘技10年続けてきて得たもの、気付いた事は
その道のプロフェッショナルになる
自分と似た人が現れる、集まる
結果や効果を長い目で見れるようになる
誰もが認める肉体
の4つですね。
「その道のプロフェッショナルになる」
現在は総合格闘技団体のDEEP、パンクラス、FightingNEXUSに参戦している"プロ"格闘家の渋谷カズキですが、これはただ単純に「お金を貰って闘う人」という訳ではありません。
プロ格闘家になるにはあらゆるジャンルのプロフェッショナルにならなくてはいけないのです。
格闘技はもちろん、トレーニング、食事、減量、人体工学などなど。
プロ格闘家になる事に関してはまた後日違う記事に書きたいと思いますが僕が最低限必要だと思うのは上記の5つだと思います。
10年以上ひとつの業界にいると、結果を出したい人や上を目指す人なら確実に"普通"ではなくなります。
技術、知識、経験、情熱、何もかもが"変態"になります。
逆に言えば"変態"にならなくてはいけません。
"変態レベル"ではダメ。
抜きんでないと。
そのジャンル、業界の事なら100点満点中150点取れないと。
いや、もっとかな。
現代はどんなジャンル、業界も仕事になってきてます。
そして変態は重宝されます。
お金になります。
価値があるから。
「自分と似た人が現れる、集まる」
類は友を呼ぶ、という"ことわざ"は本当に上手い事言ってるなと思います。
似た者同士は自然と寄り集まる(広辞苑)
悲しい事実ですが10年以上変態でいると友人が減ります。
いや、マジで。
飲み会には行かないし、行っても食事にはこだわるし、そもそも休みが合わない。
休もうとか思わない。
なのでこんな変態と今も変わらず付き合ってくれる人が本当の友人だと思ってますし、彼らもまた僕らと同じ変態なんです。
10年という歳月により、たくさんいた(ように感じた)友人(のような人達)は"ふるい"に掛けられて、自分と気の合う人(変態)達が残った訳ですね。
そして10年以上変態をしていると本当の友人が残るだけでなく、自然と出現します。
変態の友人からの紹介、SNSでのやり取り(直接面識はない)が今のところ多いです。
彼らと仲良くなるのに時間はあまり必要ないです。
何故なら変態だから。
10年以上変態でいると始めは孤独を感じる事が多い気がしますが、気が付けば自分の味方だけになってました。
「結果や効果を長い目で見れるようになる」
大人になるにつれて結果や効果を早く求めるようになります。
ビジネス的に考えると結果が良かろうが悪かろうが早く"答え"を出して次に行きたい訳なのでそれはそれである意味進化や成長ですし合理的ですよね。
しかし、物事の半分以上はある程度長い過程を経ないと答えが出ない事の方が多く感じます。
いや、早く答えを出そうとすれば早い段階で答えを得れるんですけど時間を掛けて出すべき答えを短時間、短期間で出そうとするとそれは十中八九悪い結果で終わります。
その点、10年以上変態をしていると結果や効果を出すのに長い時間を掛けられるようになります。
変態は長い時間、それに労力や時間、情熱を掛けなければ結果や効果を出す事ができないと身をもって知っています。
大きな労力、情熱を長い時間投資する事でとても大きなものを得られる事を知っているからです。
それができない方は(以下、文字数制限)
「誰もが認める肉体」
(ここぞとばかりに自分の写真をあげる)
この項目に関しては10年以上スポーツ(適切な食事とトレーニングをしてきた人に限る)をしてきた人に与えられる勲章であると思います。
素晴らしい肉体の持ち主は周りからの評価は高いです。
特に海外では。
評価だけではなく肉体的にも精神的にも能力が高いです。
自制心、計画性、管理、コミュニケーション、免疫力、治癒力、集中力、積極性、統率力、カリスマ性、etc...
挙げれば切りがありませんが生物としてのステータスが抜群に高いのです。
筋肉の魅力に関してはまた別の記事に書きたいと思いますが、是非筋トレと食事管理をしてみてください。
人生が変わります。
最後に
変態になる事は人生を豊かにする方法のひとつです。
決して変態以外の普通の生き方が悪いと否定している訳ではありません。
ただこれだけは覚えておいてほしいのです。
ひとつの事を極めるのに最低でも10年は掛かります。
現代社会では情報収集がありとあらゆる方法でできるので情熱があれば短縮できるかもしれませんが。
それでもかなりのパワーを必要とします。
皆さんの周りで10年以上何かに没頭している方がいたらその人はとんでもなく価値の高い変態です。
決して軽蔑したり馬鹿にしたりせず、見守ってあげてほしいです。
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