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時短作戦!Part2 DAWテンプレを作ろう。その2 『EDM・エレクトロ系特化型』

こんにちは。
すとらげです。

今日は前回の記事、

で解説したテンプレートの内容を説明していこうかと思います。

尚、今回の記事では『EDM・エレクトロ系』に特化したテンプレートの紹介となります。

※自分がデジパフォを使用しているため、設定方法が他のソフトと少し違うかもしれません。

用意しておくトラックの大枠

まず最初に、準備しておいたほうがいいトラックを紹介いたします。

・リズム系トラック:オーディオ➕サンプラー➡︎バラアウト&グループバス
・ベーストラック:ソフトシンセ➡︎グループバス
・サンプル検索用トラック
・サイドチェーン用バス
・リバーブ用AUXチャンネル・3基(通常➕アンビ生成用)

リズム系トラック

僕の場合、ループ以外はサンプラー「Battery4」に入れて使うことが多いので、まずここのキックやら、スネア等の出力先を決めておきます。

ここの作業が一番時間がかかる作業なので、テンプレート化しておきたいポイントですね。

イメージとしては下の図です。

スクリーンショット 2020-11-30 19.40.50

サンプラーを使う理由は、個別で微調整がしやすいからです。
キック、スネアはピッチ調整(今度詳細解説します!)やレイヤーも必要になってくるのでオーディオをトラックに貼っていくより効率的です。
レイヤー時、キーボードのC1を押すと全て同時にならせたり、鍵盤連打した時に余韻を消せたりフェード具合も設定できるのもいいですね。

最後のリズム系グループBUSを設定する理由は、直でマスターに音を通すより、軽くコンプレッションしてからマスターに送るほうがまとまり感が全然違います。

一応デジパフォの画面も載せてみます!

スクリーンショット 2020-11-30 19.58.05

次にエフェクターの設定です。

基本的に全てのチャンネルに

EQ
  ⬇︎
コンプ

この順番でエフェクトプラグインを立ち上げておきましょう。

また、EQの方ではローパスで以下の帯域をカットしておきましょう!

キック:20Hz以下
スネア:100Hz以下
パーカッション:100Hz以下
ハット:200Hz以下
シンバル:200Hz以下

コンプは一旦ミュートでOKです!

リズム系グループBUSの方は

イコライザー
  ⬇︎
マルチバンドコンプ
  ⬇︎
コンプ

この設定で立ち上げてミュートしておきましょう。

ベーストラック

ベースって聞くと、担当1パートじゃない?
って思うかもしれないですが、最近のエレクトロ系ではほぼ2〜4くらいの音をレイヤーしています。

・サブベース:主に110hz以下の超低音担当。これがいないとスカスカ感が出て素人感の原因にも。マスト人物!
・ロウベース:骨太感の役割
・ミッド(ハイ)ベース:ロック系のパワーコードギターの役割感もあり。広域成分だけサイドに広げて鳴らすことも多い。

上のものだけじゃないですが、例としてこんな感じです。
また、ダブステップ・リディムやグリッチホップ系のワブルやグロウルベースはまた別扱いで考えます。

僕の場合このセクションでは、まずソフトシンセを3基立ち上げておきます。(だいたいベースは3つになることが多いので。)

そのうち1つでサブベースを作っておきます。

イメージとしては下の図です。

スクリーンショット 2020-11-30 20.43.26


その後、全てのトラックにEQを挿して下の設定にしておきます。

サブベース:20Hz以下カット、200Hzあたりから上をカット
その他:100Hz以下、5KHzあたりから上をカット

またその他ベースに、定番無料マルチバンドコンプレッサー

【OTT】

これを挿しておきましょう!(別に強制じゃないけど。。)

これは、またOTT活用について今度詳しく記事を書こうと思いますが、音を楽にいい感じに仕上げてくれる、超親切なエフェクターです。
音作りの最後の調整で必要にケースが多く、僕はとりあえず挿してミュートしておきます。

また、ベース系グループバスにも

マルチバンドコンプ
  ⬇︎
コンプ

の順で挿してミュートしておくといいかもしれません。

サンプル検索用トラック

これは以前の記事、

⬆︎こちらで紹介したプラグインのことです。

自分の管理したプラグインを探す手間を多かれ少なかれ短縮できますので、必ずデフォルトで立ち上がるようにしておきます。

ここから、Battery4等サンプラーへの配置、その他、トラックへループやFX素材を直接貼り付けるようで使っています。

サイドチェーン用バストラック

これは、のちにベースやシンセ系のダッキング効果を出すために必要なチャンネルです。

キックやスネアの音の信号をキャッチするためにデジパフォでは必要なようなので、最初から作っておきます。

キックチャンネルの方でもセンドでBUS63-64に送り、

スクリーンショット 2020-11-30 20.59.22

サイドチェーン用バストラックでのインプット設定を63-64にしてキャッチしています。

スクリーンショット 2020-11-30 21.00.07

このとき、サイドチェーン用バストラックのボリュームフェーダーはオフにしましょう。
ボリュームフェーダーがそのままだと、音が2重でなるのでうるさいですし不快です。。。

あとは、絶対にダッキングさせるトラックが決まっている場合、デフォルトでサイドチェーン用コンプを挿しておきましょう!

スクリーンショット 2020-11-30 21.08.35

スクリーンショット 2020-11-30 21.11.00

デジパフォ付属のコンプだと、コントロールパネルで入力設定ができます。
他のDAWの付属コンプにも同様の機能はあるばずなのです!(logicは間違いなくありますし、もう少し使いやすかった気もします。)
今回はBUS63-64に信号を送る設定にしていますのでここもそれに合わせておきましょう!

リバーブ用AUXチャンネル

これは個別ではなく、任意のいくつものトラックに同じリバーブをかけたい時に使う箇所です。
曲によって使わない場合もありますが、使う場合一種類しか使わないケースも少ないので、2基セットしておいたほうが無難です。
リバーブは物によっては重いので、ミュートしておくか、チャンネルのセットだけしておいて名前だけつけて、使う場合はプラグインを挿すでもいいかもしれないです。 

また、リバーブの前にEQを置いておくほうばいいいので、最初の団にEQけのプラグインは設定して置いたほうがいいでしょう。

アンビ生成用については、あまり一般的ではないですが、スネアの音だったり、FX系の音をセンドで普通のリバーブではない別のリバーブチャンネルに送って、その音をマルチコンプ系でかなり潰してリリースを引き伸ばしたような感じにして、成分の一部をアンビエントしてバックで聞こえるか聞こえないかくらいで流すことが多いです。あからさまに鳴らす時もありますが、そこらへんはケースバイケースです。
あまり解説動画系で見ないのですが、手軽に音像を厚くする効果もあるので、必要な時にすぐに出せるようにして置いたほうがいいです。

設定は、

EQ
  ⬇︎
OTT
       ⬇︎
EQ
      ⬇︎
歪み系プラグイン
   ⬇︎
EQ 

こんな感じで作って置いて最初はミュートしておけばいいかと思います。

マスターチャンネル

ここは、うっすらとしたマルチバンドコンプとリミッターだけ挿しておきましょう。
リミッターは何かあって急に大きな音が出た時に時、自分の耳を守るためです。
設定はこんな感じで薄味です。

マルチバンドコンプ

スクリーンショット 2020-11-30 21.43.27

リミッター

スクリーンショット 2020-11-30 21.44.23

まとめ

まとめとして、テンプレート完成系です。

スクリーンショット 2020-11-30 21.48.50

多分スマホだと見づらいけど。。。

シンセ、FX系は一応配置だけしてる感じです。解説終わって思いましたが、これFX、HITは配置ベースの上ほうが正解ですね。。
サンプル検索はトップでもいいのかも。
解説してみると、改めて気づくことも多いみたいです!

ここまで最初に組んでおくと、その後の作業が楽になりますし、曲を書けば書くだけ時短効果も大きくなります。

おそらくテンプレート作成は個人個人で試行錯誤が必要な部分も多そうですが、まだどこまでをテンプレートとして作成していいかわからない人は、まずはこれを参考に作って見て、アレンジを加えてもらえればと思います。

EQのカット設定はキーや他のトラックの帯域成分にもよるので、後々聴きながらの調整は必要になります。

テンプレ作成は、例えると日曜大工をする時、よく使う道具を手の届くとことに置いておく。

それ用の部屋を一個作る

そんなイメージです。


最初から使うとわかっているのに引き出しを探したり、いちいち別の部屋から取ってきたり、倉庫まで行ったりしていると時間もかかるし疲れますよね?
何曲も作るのにテンプレがないのはそれと同じです。

最初のテンプレ作りは、あまり楽しいと思えないかもしれませんが、他のジャンルへの転用もできたりするので、皆さんもトライして見てください!

また、今回出てきた、サブベース作りや、ベースレイヤー、リバーブからのアンビ・ノイズ代用などは、改めて別記事で解説を予定しています!

それでは、次回もお楽しみに!


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