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How to 天体観測

皆さん、こんにちは。東京工業大学天文研究部OB(15)のryukyuriです。

突然ですが、天体観測といえばどんなことを思い浮かべますか?真っ先に思い浮かべるのはBUMPの楽曲でしょうか。とするとやっぱり望遠鏡で何か天体を見たりするのが天体観測だと想像すると思います。この記事を読んでる方の多くは「望遠鏡なんか持ってないし、自分は天体観測できまいよ」と思うのじゃないでしょうか。

そんなことはありません。天体観測はそんなにハードルの高いものではないです。"観測"というワードがこのハードルの原因だと思ってますが、ここでは便宜的に星を見ることを天体観測としておきましょう。では天体観測とはどうやればいいのでしょうか。天文研究部に入って何をするのか分からない新入生向けに書いていこうと思います。もちろん入部を考えてなくてもこの記事を読んで天体観測行きたいと思ってくれれば幸いです。

どこで見るのか

極端な話ですがこれはどこでもいいのです。東京都心という超公害地でも晴れていれば1、2等の星くらいは見えるでしょう。有名どころだとオリオン座のベテルギウス、夏の大三角のアレガ、デネブ、アルタイル、ベガでしょうか(※1)。

「そうじゃなくて写真で見るような天の川が見たい」

という声が聞こえてきそうです。これもそんなに難しい話ではなく、単純に光害が少ないところに行けば良いのです。簡単に言えば山奥などです。具体的な場所をあげるなら「富士山五合目」や「戦場ヶ原」などです。この辺に行けば間違いなく天の川は見えるでしょう。我が天文研究部では「観測会」と称して天体観測に行きます。観測会では部員自らが車を運転し観測地へ向かうのです。

どうやって見るのか

上にあげたような場所に21時くらいに行き、車を降りて上を見上げるところを想像してみて下さい。もうそこには満点の星空が広がっています(※2)。

「あー綺麗だなぁ。天の川も見れたことだし外いると寒いし帰るか!」

ちょっと待ってください!天体観測の楽しみは満点の星を見るだけでは終わりません!天体観測の醍醐味はここからです。

寝転がって星座をなぞる

知っている星座を見つけて星座の形を実際に目で見てみましょう。星座を全く知らないという方は「星座表」や「Sky Safafi」などのアプリと見比べてみるとよいです(※3)。そんな風に星空を見上げてると時々流星が目に入るかもしれませんね。

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双眼鏡や望遠鏡で天体を見る

空にはたくさんの星がありますが、目では「星がたくさんある」というのしか分かりません。また空には星だけでなく銀河などもあります。これらの天体は人間の目では捉えにくいです。双眼鏡で星団(※4)や望遠鏡で銀河(※5)を見てみましょう。ここで気を付けなければいけないのが「望遠鏡を使っても本に載っているようなカラフルな天体が見えるわけではない」ということです。少々がっかりかもしれませんが人間の目は所詮そんなものです。しかし、写真では味わえない感動もあります。先ずは自身の目で覗いてみましょう。

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カメラを使って天体写真を撮る

カメラを持っている人は星を撮ってみましょう。撮り方について書くと大変な量になってしまうので、ここでは控えておきます。星がぐるぐる回る写真や天の川の写真が撮れればそれだけで楽しいです。更に望遠鏡にカメラを取り付ければよく見るようなカラフルな写真が(原理的には)撮れます(※6)。

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カップラーメンを食べる

これは天体観測の醍醐味です。これをしなければ消化不良といっても過言ではありません。上には星空が広がっているのにわざわざ下向いてカップラーメンを食べる、これほど贅沢なことがあるでしょうか。

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まとめ

いくつか天体観測の楽しみ方を紹介しましたが、天文研究部では特に誰が何をやる、というような決め事はありません。嬉しいことに部室にはたくさんの望遠鏡やカメラなどの機材があります。これらを使って皆さんなりの天体観測の楽しみ方を模索してみてください(※7)。部員の中には天体観測はそこまで興味ないけど運転が好き、という人もいます。ついでに星を見たい、という人でも歓迎してると思います(多分)。

観測会で行くような場所は非常に寒いです。防寒はちょっと多過ぎるかな?くらい用意しておくと吉です。

※1 君の知らない物語を聞きましょう

※2 晴れていれば

※3 古典的な方法だと星座早見盤があります 

※4 おうし座のプレアデス星団(すばる)やヘラクレス座のM13など

※5 アンドロメダ銀河や子持ち銀河など

※6 私はこれをメインにやっています、興味がある人はお話しましょう

※7 先輩方に詳しい使い方を教えてもらいましょう



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