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肩書を「ウェアラブルエージェントクリエイター」に変えました

「ロボティクスファッションクリエイター」、私が大学1年生の時につけた肩書きです。
高校生の時から服を作っていて、その制作行為に肩書きをつけるとしたら何だろう、と考えてつけました。
その後、ファッションとして着用するウェアラブルロボットを作るようになり、より「ロボティクスファッションクリエイター」らしい制作をするようになりました。
「クリエイター」という言葉にはこだわりがあります。私にとっての「クリエイター」は「作る人」、それ以上のニュアンスはありません。
アーティストではなくクリエイターを名乗っていたのは、アートの文脈で作品を作っているのではないと考えていたからです。
アートの文脈で作るのではなく、知りたいこと、調べたいことがあるから制作をする。
それならば研究をすればいいと気付いたのが修士課程に入る頃でした。

研究するにつれ、ファッションとしてのウェアラブルロボットからは離れていきました。
研究のやり方がわからないから作品を作っていたのであって、研究のやり方を知りはじめた私には作品という形でのロボットは必要なかったのだと思います。

ファッションに関わることをもうしていないのならば、新しい肩書きにするべきでは?
ちょうど先日参加したカンファレンスで、私が作っている「エージェントのある、身体拡張でないウェアラブルロボット」に名前(ジャンル名)をつけて定義すべきでは?とのアドバイスをいただきました。
そこで、自分の作っているものと、自分自身に再度名付けをすることにしました。

・ウェアラブルロボットにはエージェント(キャラクター性のようなもの)がある
・個(人)と個(ウェアラブルロボット)のインタラクション
・フィジカルなロボットを身につける

以上が私が作っているものの概要です。
私の研究を見てくださっているATRの塩見さんと相談しました。
熟考の末、

自分の作っているものの名前を「Wearable Agent Interaction」
自分の肩書きを「Wearable Agent Creator」

と新たに定めることにしました。
エージェントというのは専門用語なのでうまく伝わらないこともあると思いますが、しっくりくる名前をつけられたと思います。
専門用語を広められるくらいになったらいいですね。

この名付けは、新しい分野を作ることでもあると思います。
近頃、自分の作っているもの、知りたいことについて、言葉を尽くさないと伝わらないことにもどかしい思いを感じていました。
「ロボティクスファッションクリエイター」と名付けたことで説明が簡単になったように、「ウェアラブルエージェントインタラクション」という名付けでこの分野を認識する人が増えたらいいなと思います。

「ロボティクスファッションクリエイター」と名付けた時も、過去の作品を形容する名前を考えた末でした。
今回も過去作ったものを形容する言葉を探して、名付けました。
言葉より先に手が動くのは変わらないですね。
しかし、「ロボティクスファッションクリエイター」と名付けたあとにウェアラブルロボットを作り始めたように、今回も名付けの後に明確に動けることがあるでしょう。

今回の個展「継往開来 径」は、過去の制作の制作過程にフォーカスを当てました。
制作過程を公開することを大事にしていたのに、夏の個展では綺麗に仕上げることに注力してしまい「過程」を見せられませんでした。
夏の個展で見せられなかった「過程」や、考え方を見せる展示です。
アウトプットまでの過程を味わっていただけますよう。

「継往開来 径」に寄せて
2021年12月14日
きゅんくん

         

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