春日井の山でヤマドリに追いかけられた話
(この記事は2020年10月に書いたこちらの記事を再編集して書いています。)
東海自然歩道からの帰路、山を下っていると、道路沿いの斜面から動物の気配がしました。そちらを見てみると、離れた所にキジがいました。後で調べて分かったのですが「ヤマドリ」(※. 地域分類で言うと「キタヤマドリ」)と言う種類のキジでした。
これまでの経験から「キジは基本的に警戒心が強く、人間の存在を確認したらすぐに逃げる」と思っていたので、離れた所から観察しつつ、スマホで写真や動画を撮影しました。
「さて、そろそろ帰ろう」とその場を離れましたが、その時 妙なことに気づきました。このヤマドリ、逃げるどころかなぜか私と同じ方向に歩いているのです。距離は離れたままでしたが、まるで平行移動してるかのように、同じ方向に歩き続けていました。
「ひょっとして付いてきてる?」と思った私は、2・3度歩いては止まるを繰り返しました。するとヤマドリは私が歩きだすと歩き出し、止まるとその場で止まるのでした。「このヤマドリ、付いてきてる!」と私は確信しました。
ただ不思議でなりませんでした。キジは警戒心が強いのに、一体なぜ?人間に興味があるのか?あるいは昔人に飼われていて、エサがもらえると思ったのか??
真相は分かりませんが、とりあえずどこまで近づけるか試してみることにしました。ただまっすぐヤマドリの方へ向かうとさすがに逃げると思ったので、平行移動してるヤマドリに対し徐々に近づくように、歩く向きを徐々にヤマドリ側に寄せて行きました。
その結果、一番近づいた時に撮影したのが以下の写真と動画です。距離にして 70 〜 80cm くらいでしょうか。スマホを持って手を伸ばせばギリギリ、スマホの先で触れられるくらいの距離まで近づけました。
ただこれ以上近づくとスッと離れたので、手が届かない距離が境界線だったのでしょう。
それにしても、まるで着物の柄のようなとても綺麗な模様のキジでした。特に警戒してる様子もなく、動画に写ってるようにポーポー言いながら、繰り返し地面を突いていました。
ひとしきり観察しスマホで写真や動画も撮影したので、別れを告げてその場を立ち去りましたが、何とこのヤマドリ、その後も付いてきました!
ただ私は道路を歩く必要があったので、付いてきて車に轢かれたりしたら嫌だなと思い、できるだけ体を大きく見せて、軽く奇声を上げて追いかけて山に戻そうと試みましたが、向こうは特に怖がる様子もなく…😅
一応私が近づけば離れるのですが、離れるとまた付いて来ました。
2・3度追いかける行為を繰り返すと、何とか道路を出て山に入ったので、そのタイミングで今度はダッシュで一気に道路を駆け下りました。走りながら振り返ると、何とこのヤマドリ、山の中をダッシュで追いかけて来ていました!!ww
ただ山の中を走るヤマドリに対し私は舗装された道路を走ったので、どんどん距離が離れ、しばらく走ると見えなくなりました。その後しばらく立ち止まり後ろを見ていたのですが、ヤマドリは追うのをあきらめたのか、現れませんでした。
それにしても、なぜこのヤマドリはそこまで付いて来たかったのか?そんなにも人間に興味があったのか?あるいは付いて行けば、また人間と一緒に暮らせると思ったのか??真相は謎です。
後日談 その1
数日後 Twitter で私と同じ場所でヤマドリに出会ったと言う方とやりとりしました。どうやらその方が出会われたヤマドリは、私が出会ったヤマドリと同じ個体のようでした。
また色々調べてみたら、どうやらヤマドリの中には、人間に付いてくる個体がいるようです。全部が全部そうではないでしょうが、人間に強い興味を持っている個体もいるようです。
以下の動画は、茨城県の筑波山で撮影された動画とのことですが、やはり山歩きをしていたら付いてきたそうです。
後日談 その2
日本文芸社の『街・野山・水辺で見かける野鳥図鑑』(柴田佳秀 著)に書かれていたのですが、「ごくまれに、攻撃的な(ヤマドリの)オスが人間に対し躊躇なく接近してくることがある」とのこと。
私が出会ったヤマドリもそうでしたし、後日談その1の動画のヤマドリもそうですが、全然攻撃的な感じはしませんでした。しかし図鑑にはそう書かれてるので、不用心に近づいたり安易に手を伸ばしたりするのは、止めた方が良いのかもしれません。
最後に
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