観てみたら『三国志 Secret of Three Kingdoms』がスゴかった件・その1
このドラマ、先に夫がハマって全54話見終わってたんだけど、もともと私は『三国志』とかあんまり好きではなくて、私にとって「赤壁の戦いは辟易の戦い」でした(笑)。「三国志だったらとりあえず映画『レッドクリフ』だけ見とけばいんじゃね」といった感じで。
ですが、これは違いました。
中国の歴史モノにはレッドクリフ系の「頭の中まで筋肉で、サル並みの進化段階にとどまったままの雄間闘争が大好きな男たちが好んで見る、ストーリー軽視でとにかく派手に戦ってればいい作品」がこれまでは圧倒的に多くて、だから「三国志」というタイトルを見たとたん見る気がなくなってしまって放置していたんですが、見だしたら他のことはそっちのけでドハマリしてしまいましたよ(笑)。
ちなみに私は中国ドラマそのものは2005年ぐらいからCSで見始めたんだけど、ちょうどその頃から制作費が潤沢になってきたのかセットなんかが次第に豪華になっていって、主に金庸原作江湖系武侠ドラマの『天龍八部』とか『神雕侠侶』なんかを、当時若手だった俳優さんたちを起用してどんどん作り始めた。
その頃の「若手」俳優さんたちが近年『琅琊榜』で高い評価を得たフー・ゴーでありディズニー映画『ムーラン』で主演したリウ・イーフェイであり、他にもチェン・クンやヤン・ミー、そして本作に出演しているドン・ジエなんかです。
たとえば2003年のドラマ『金粉世家』ではチェン・クンとドン・ジエが主演、リウ・イーフェイが脇役として女優デビューしたんですけど、そういうわけで今回、「お、久しぶりにドン・ジエさんが出てるのか、だったら三国志だけど観てみるか」となったわけです(笑)。
で、観てみたらこれがもう…と言いながら、何がすごいのかここまでまったく説明していないという長い前フリww
これまでかれこれ十数年にわたり中国ドラマを見続けてきた私ですが、その間に韓流ドラマの流行があり、中国ドラマのゴージャス化があり、日本ドラマの陳腐化が進行し、他にも家電とか「いろんなところで」負け戦が続いているのにただ敵を貶めることしかできない「サル並み」ばかりが台頭し…ってこの「戦」って、『三国機密(類似タイトル多くてわかりにくいので以下この原題で表記)』が揶揄していたことそのままなんだけどねw
現時点でのamazonでの評価は星4つでそれなりに高評価ですが、これを「つまらない」とレビューするタイプの人はおそらく「ストーリーはどうでもいいからとにかく派手に戦ってるほう」を高評価するんじゃないかな(笑)。
『三国機密』の原作は「馬伯庸」をという1980年生まれの作家さんが書いた小説↓で、この今現在30〜40歳の「80年代生まれ」というのが一つのキーワードになります。
馬氏が初めて小説を世に問うたのは2005年、25歳の時でしたが、↑にも書いたように「その頃から中国のドラマはゴージャス化し、私も見始めた」んでしたね。
で、ドン・ジエも馬氏と「同じ」1980年生まれで、結婚・出産が理由なのかそれとも他の理由があったのかはわかりませんが「それまで主役級で出ていたのになぜかあまり見かけなくなった」女優さんでした。
同じようにチャン・イーモウ監督に見いだされたコン・リーやチャン・ツィイーの二人はその間に国際的にも有名な大物女優になっていったんですが…
ところで同じようにあまり見かけなくなった俳優さんに1982年生まれのフー・ゴー↓がいます。
彼は2005年にリウ・イーフェイと共演した『仙剣奇侠伝』で一躍人気俳優となりましたが、翌2006年に乗っていた車が重大事故を起こし、俳優として致命的ともいうべき顔面に大怪我を負ってしまいました。
その後怪我から復帰してドラマや舞台などで活動を続けていた彼を再び大ブレイクに導いたのがドラマ『琅琊榜』↓です。
なんでこんな「80年代生まれ」の話をしたかというと、『三国機密』では主要な役で出ている俳優さんの多くが(若く見えるけど)30代(つまり80年代生まれ)なんですね。それで史実では20代前半の登場人物を演じている。
しかもドラマの中で重要な役を与えられたドン・ジエ(彼女が主要メンバーの中で最高齢)の「復活」を応援するようなセリフが「一度だけ」のチラッと出てくるんです。
んで、フー・ゴーの『琅琊榜』もそうでしたけど、彼らを新人の頃から知っていて、その復活を喜ぶファンや制作陣たちの「思い」がそこには込められていたんじゃないのかなあと、気のせいかもしれませんけど、そんなことを思いました。
この80年世代の件に関してはまたあとで(次回?)言及することになると思います。
あっ、まだ「『三国機密』の何がスゴいのか」にたどり着けてないww
けど長くなったので「何がスゴいか」については次回にしますw
『三国志 Secret of Three Kingdoms (字幕版)』
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