「ぐれいとりせっと」には2種類あってだな、ひとつはカタカナの「グレートリセット」、もうひとつはひらがなの「ぐれいとりせっと」なんじゃ

↑これの続き。
今日は「ぐれいとりせっとには2つの種類がある」というお話です。

そもそも「グレートリセット」というワードが注目されることになったのはそれをテーマとした世界経済フォーラム(ダボス会議)がきっかけで、今回の世界的パンデミックを受けて「社会がいったんリセットした後に根本的に変わらなければならない」「そのためには何をすべきか考えよう」と世界各国に呼びかけたからでした↓。

引用)
グレート・リセット(Great Reset)とは、いまの社会全体を構成するさまざまなシステムを、いったんすべてリセットすることを示す。

いま、我々が生活する世界は、さまざまな金融システム、社会経済システムのもとに動いている。

こうしたシステムの多くは、第二次世界大戦以降につくられてきたものだ。我々の生き方や働き方の基本方針は、これらのシステムによって決定されていると言っても過言ではない。しかし、既存のシステムのすべてが完璧だったわけではなく、現代社会が抱える多くのひずみも生み出してきた。

さまざまな問題を解決するために、これまで当たり前であったシステムを白紙に戻し、まったく新しい仕組みを一からつくり出していくことこそが、グレート・リセットである。より公平で持続可能な社会を実現するため、世界経済フォーラム(WEF)が打ち出している。

グレート・リセットを耳にする機会が増えた理由は、世界経済フォーラム(WEF)にある。WEFは、2020年6月に開催された2021年の年次総会「ダボス会議」で、テーマを「グレート・リセット」に設定した。

WEFとは世界情勢の改善に取り組む国際機関であり、1971年に誕生した。政治・ビジネス・社会といった各分野のリーダーたちと連携し、官民両セクターの協力のもと、目標達成のために取り組むという特徴を持つ。特定の利害と結び付くことなく、グローバルな公益の実現を目的とした非営利団体だ。

次に、「何をリセットしどう変わっていくべきか」についてよく言われているのが「株主資本主義からステークホルダー資本主義へ」ということです↓。

引用)
グレート・リセットの根幹にあるのが、2020年のダボス会議のテーマでもある「ステークホルダー資本主義」だ。
「ステークホルダー資本主義とは、従業員、取引先、顧客だけでなく、あらゆるステークホルダーの利益に配慮したサステナブルな経営のこと。これまで当たり前に行われてきた、株主の利益を第一に考えて経営する『株主資本主義』の対になる言葉です」(佐瀬氏)
大前提として、企業は株主資本主義からステークホルダー資本主義へと転換していかなければならない。簡単に言えば、「儲かればいい」時代は終わったのだ。

引用)
──ステークホルダー資本主義とグレート・リセットについて、詳しく教えてください。

リー・ハウエル(以下、ハウエル):企業は株主のためだけでなく、社会も含めた、あらゆる利害関係者に貢献すべきだというステークホルダー資本主義は、1973年の第1回「ダボス・マニフェスト」の中で提起された。

そうした考え方は当時の企業規範に逆行するものだった。だが今や、ステークホルダー資本主義は、社会や政治、環境をめぐる分断に対処し、前進するための最善策として、米主要企業が加盟する財界団体「ビジネス・ラウンドテーブル」や欧州の企業組織に支持されている。


そもそも日本では、150年超の間、社会に浸透していた考え方だ。江戸時代に生まれた「三方良し」という概念は、売り手と買い手、社会の三方が商売の恩恵を受けるべきだという考え方であり、日本の経営理念の核を成している。

こっちの「グレートリセット」はSDGs目標なんかにも共通しているもので、私も大いに賛同しています。

で、もう一方の「ぐれいとりせっと」は、その流れにおもくそ逆らう「ネオリベ型ショック・ドクトリン」のことで、「破壊し略奪し更地にした後に入り込んでしこたま自分たちだけが儲ける」のが目的。場合によっては便乗だけでなくマッチポンプも辞さない。たとえば戦争起こすとか。合言葉は「今だけカネだけ自分だけ」。
ここらへんは実際に『ショック・ドクトリン』読んで確認してちょ。

そしてもし「そういうドクトリンな人たちが、ワールドワイドにどっかの国のラボに資金提供して生物化学兵器の研究をさせてそれをばらまいたあとで治療薬を売りつければ超絶儲かると考え、それを実行した」のだとしたら、それは「ショック・ドクトリン型ぐれいとりせっと」とでも呼ぶべき「とっても似てるけど全く別の『ぐれいとりせっと』」に該当するんじゃね、ということ。

もっかい紹介しておくけど、ベチ氏がこの動画↓で言っていることもまた「グレートリセットの観点から見たネオリベ型ぐれいとりせっと」であり、ここにもダボス会議のことがちらっと出てきます。

で、ベチ氏は「どっかの製薬会社はネオリベ・ショックドクトリン型ぐれいとりせっとだよね」ということを「お得意の英語力と三菱地所時代にロックフェラーセンター買収に関わったりした中で培われたワールドクラスの法的文書読解力」でもっておそらく日本で初めて「どっかの製薬会社の法的文書」に基づいて暴き出すことに成功しました。

そしてその「どっかの製薬会社の法的文書」は国家をも超越した権利を持っており、それによって今回の世界的パンデミックにおいても実際に巨額の富を得ることができたわけですが↓、その手口はまさしく「ショック・ドクトリン型ぐれいとりせっと」そのものです。

インボーロン界隈にもここらへんのことがごっちゃになっている人は多くて、かといって反インボーロン界の人に至っては「ネオリベ型ショック・ドクトリン」について「オカミがそんなことするわけねえだ」と信じてまるで疑ってなかったりする「良きカモ」っぷりを最大限に発揮されているため、「グレートリセットとぐれいとりせっとの区別がちゃんとできている」ごく少数の人々はいま、全方位的にとーっても大変です。ベチ氏含めて。

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