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進化の中で生き残るのは適応力のある者である

↓以下はNHKスペシャル「シリーズ 人体Ⅱ 遺伝子」での山中伸弥教授の発言です。

「ダーウィンは、進化の中で生き残るのは、いちばん強い者でも、いちばん頭がよい者でもなく、いちばん適応力がある者であると言いました。」

私も常々言ってますよね、この「進化の中で生き残るのは、いちばん強い者でも、いちばん頭がよい者でもなく、いちばん適応力がある者である」ってやつ。
環境が変化した時に生き残るためには、その変化に適応するしかないんです。これは数十億年にわたる地球生命史における厳然たる事実です。

『炭水化物が人類を滅ぼす~糖質制限からみた生命の科学~ (光文社新書)』   夏井睦 著

↑この本の中で「本来肉食だったパンダはなぜ笹を食べるようになったのか」という話があって、元々は肉食であったパンダが環境の変化に適応する形で笹だけを食べるようになったのかについての仮説が述べられています。

パンダは牛や馬などとは異なり遺伝子レベルで見れば笹を食べるようにはなっていないのになぜ笹だけを食べて生きていけるのか、人にも1日青汁1杯で生きていける人というのがいるんですが、どうやらそれは「腸内細菌」に秘密があるらしいと。
遺伝子レベルでの変異を待つにはとてつもない時間がかかりますが、腸内細菌の入れ替えなら1世代でも可能です。
だ・か・ら1日青汁1杯で生きられる人が出てきたりもするらしいです。腸内細菌環境を変えればいいだけなので。

で、パンダはさほど遠からぬ過去、つまり遺伝子の変異が起きるほどの大昔ではないある時期、本来の食糧である小動物が極端に少ない環境の中に追いやられてしまいました。
その「新しい環境」に適応できなかった、つまり小動物を求め続けた個体は餓死してしまい、一方であんまりおなかが減ったので周囲にあった笹を食べた個体には腸内環境の変化が起きて生き延びることができた。
その「環境の変化に適応できた個体の子孫」が今のパンダです。
草食動物の牛や馬や象などは遺伝子レベルでも草食に適応していますが、パンダも含めて「草食だけでもあれだけの巨体を維持し、早く駆けることができる」わけですから、人にだって「青汁1杯」ができないわけがない、ということです。

世界の環境が激変したのに、いまだに結婚式やら葬式やら会食やらギャンブル施設やら職場やら学校やら集団礼拝やらおねえちゃんのいるところやらに行かずにはいられないようなのは「笹を食べようとしなかったパンダの祖先」と同じなので、さっさと滅んでくれと内心思ってたりするんだけど、今回長々と書いてきたことで一番言いたかったのは実はこれだったりします(笑)。

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