固定残業代含む月給50万円､こんな求人アリなのか

🔵固定残業代含む月給50万円､こんな求人アリなのか


⏺️労働者の盲点？こんな表記には注意しよう


⬛️「固定残業代」は違法なのか


⏹️インターネットの求人サイト


のぞいてみると、給与の欄に「月給50万円（固定残業代を含む）」といった表示をしている募集を見かけることがある。


➡️ここで使われている「固定残業代」というのは、どのような意味なのか。


残業代（時間外手当）は、働いた時間にしたがって、通常の賃金から割増された額が支払われるはず。


⏹️「固定残業代」を採用している企業


どんなに残業をしても、残業代が一定の金額に抑えられてしまうということだろうか。


ここから、残業に関して詳しく説明していきます。


⬛️認められていないが、違法ともいえないのか


仮にそうだとすると、企業にとっては都合がいいが、労働者は割が合わないような気がする。


このような条件で労働者を働かせることは、違法なのではないか。


⏹️そもそも「固定残業代」とは、どういうものなのか


労働者が1日8時間を超えて働くと、その時間分は残業代として、使用者が割増賃金を支払う必要がある（労働基準法37条）。


➡️時間外労働が日常的になっている職場もある。


割増賃金を計算する手間を避けて、使用者側の労務管理を簡単にするためのものとして、「固定残業代」という方法が存在。


①一定の割増賃金を、あらかじめ基本給に組み込んで支給する方法


②基本給とは別に「手当」という形で支給する方法


➡️「固定残業代」という形をとっているという点では同じである。


⬛️合意されていること


労働基準法で決められた計算方法による割増賃金の額が、「固定残業代」の額を上回るときは、その差額を支払うことが合意されていること。


【実際に時間外の労働をした場合】


差額賃金が支払われていること。


➡️あらかじめ決められた時間について、残業代を固定すること自体は「違法」とはいえない。


【決めた時間を上回る仕事を労働者が行っている場合】


➡️その時間分についての残業代を、法律にしたがって支払う必要がある。

⬛️ルールが守られていない現実


会社としては、残業代を一定額以上払わないようにするために「固定」にしている場合が多い。


⚠️この判例が示したルールは守られていないというのが現実である。


➡️使用者と労働者の間で、条件1の内容について、合意がない場合が殆ど。


判例が示した基準を守ろうとすれば、結局、企業は労働者の働いた時間を正確に管理する必要がある。


そもそも正しい運用に従うなら、「固定残業代」制度を用いるメリットはあまり大きくない。


⬛️ルールに従わず、働いた時間にかかわらず残業代を少なめに固定するのは、明確に法律違反


⏹️労働者が働いた時間分の賃金


使用者が支払わないことは「6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金」に問われる立派な犯罪行為でもある。


➡️実際には、働く人の側も「固定残業代」という制度を理解していないことで、「適正な残業代が支払われなくても仕方がない」と考えている人が多い。


⏹️「固定残業代」という名称


あたかも「何時間働いても残業代を一定にする」ものであるという誤解を与えがちで、そういう気持ちになってしまう人が多い。


➡️残念ながら、この制度は、企業の「残業代逃れ」の手口として、今、最も使われている。


⚠️しかし、これはあくまで「あらかじめ決めた時間について、残業代を定額で支払うことを決めておく」というものである。


実際に働いた時間分の残業代を請求することは可能であり、言葉のイメージに惑わされないように理解する必要がある。


【「固定残業代」制度を口実に残業代が支払われない場合】


働く人としては、どのような対応をすれば良いのか。


➡️賃金規定も含めた就業規則の内容や給与明細を見て、自分の給与がどのように支払われているのかを確認し、証拠をそろえたうえで、労働基準監督署に行くのが良い。


⬛️行政は積極的に介入しないので注意


企業と労働者の民事的な紛争に、行政は積極的に介入しないことになっている。


➡️単なる事実上の「相談」をするだけでは、行政はまともに相手をしてくれない。


🌸ここがポイント


必ず、法律に基づいた「労働基準法違反の申告」（労働基準法104条）をする。


労働基準監督署と交渉するノウハウなどは、労働弁護団が持っている。


ただ、労働基準法を厳格に適用して残業代を完全に支払うことは現実的ではない、という意見も多い。


勘違いしている人たちが大勢いるが、日本だけ特別に、使用者に対する厳しいルールがあるというわけではない。

⬛️労働時間を、原則1日8時間・週40時間にするという制度


戦前から定められている国際的な条約によって決められたもので、完全に世界の標準となっている。


日本で週40時間制が適用されるようになったのは1997年。


日本の労働時間規定が世界のルールに追いついてから、まだそれほど時間がたっているわけではない。


⏹️人生の時間は1日24時間と有限である


それは労働をする人とその家族のためにある。


給料をもらえるからといって、雇用されたが最後、使用者に支配されても仕方ないというものではない。


このことを、決して忘れないでほしい。


🌸【まとめ】


サラリーマンのみの時代はとうに終わっている。


これからは個人で稼ぐ時代に突入している。


自身で何か新しいコンテンツを発案し、アウトプットすることで収益が生まれる。 


しがらみに巻き込まれていては幸せを共有する時間が目減りするので、今一度自己対話して学んでいきましょう。

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