水質を意識した家づくりを
こんばんは!
福井の整理収納アドバイザーうのきょうこです。
現在の家で、お風呂や洗面所が真っ白になったり、ザラザラしたりしませんか?ちょっと触ってみてください。
よく温泉にいくと、ガラスが真っ白になっていたりしますね。
また、トイレの手洗いの裏や蛇口に、びっしりと塊がついていたりしませんか?
それらは水質に含まれる物質が水分だけ乾燥し、蓄積したものです。シリカスケールとも呼ばれます。
何も掃除してないのに、全くそうじゃない家もあります。不思議ですよね。
水は、私たちの生活にじわじわと影響します。私はハウスクリーニングの仕事をするまで、水質なんか気にしたことはありませんでした。
大半のお客様は、蓄積されてしまってお手上げ状態で私たちを呼びます。
いくつもの現場の中で、どうして地域によって作業にかかる時間が違うのか、と疑問に感じるようになりました。調べてみると水質と、家の素材が問題だということが分かりました。
今、新築物件は、働いていてローンが通れば誰でも安価で買える時代です。それでも月々数万円を支払っていくのですから、高い買い物ですよね。
せっかく建てられるのですから、メンテナンスの楽な家にすれば、生活コストにも、精神的安定にも繋がります。
自分が掃除屋さんだからこそ、家を建てるならこういう素材や選び方でこうしようというのが分かったので、今から新築を建てられる方に読んでほしい記事を作りました。参考になれば幸いです。
メンテナンスは全てについてくる
私たちは生きているだけで、家、車、物、人間…全てにメンテナンスが必要になってきます。そうなると、いかにメンテナンス量を減らすかが重要になっていきます。
メンテナンスにはお金がかかります。屋根などが壊れた場合は保険で直せたりしますが、家の中で、掃除をほっといて変色したりしたものは、自己責任になるため、ハウスクリーニングや現場回復工事で数万円かかったりもします。
そこで重要な要素が、水質も視野に入れて土地や、住設(水周りなどのこと)の素材を考えてみることです。
https://www.kuritac.co.jp/column/map.html
⬆︎このような水質マップがあるので、土地選びをする際は参考にするといいと思います。
地域の中でも差があるので、一番いいのは、住もうかなと思っている場所にある飲食店や、お知り合いがいたらお宅掃除の悩みを教えてもらうことです。
蛇口の周りがザラザラしていたり、真っ白になっているのなら、そこの水質は新築の家をすぐ汚してしまうので、掃除屋さん目線ではおススメしません。
水質が悪くて困ることはたくさんある
まず、ポットなど水を入れる家電が壊れやすくなります。だんだん蓄積されたものが溜まり、水が塊になっていきます。
加湿器などは熱を帯びてさらに固まりやすくなります。酸を入れた水などつけておいたり対策はできますが、それでも噴き出しの部分が弱まったりと、水質ひとつでしなくてもいい苦労をします。
家電と水は、切ってもきれない関係。常温でもなりますし、熱すれば益々カリカリになります。使っている人の話を聞くといいでしょう。
また、洗濯機も水質が関係します。ドラム式の洗濯機は、少ない水で洗うのと、日本の水質には合っておらず、バシバシになりやすいという話はこの業界では有名な話。乾燥をよく使う人ならドラム式、そうでないなら縦式を購入するといいと思います。
ちなみに洗濯機クリーニングも、AI搭載のドラム式が一番高くなります。壊れたり、対応している業者が少ないため、家電はクリーニングが必要なものは、あまり高機能じゃない方がいいのかもしれません。
話がそれましたが、水質は髪質や皮膚にも影響はあります。乾燥肌の方はさらに悪化することもありますので、塩素の強い地域は色々と見えにくい苦労が付いてきます。
お手入れラクラクのワナ
お手入れラクラク素材は、
マメにお掃除をする人にだけ効果的な素材です。
もう一度言います。マメにお掃除をする人向けの素材です。笑
水周りに黒いものを選ばない
メーカーさんには申し訳ないですが、高級感を出しているメッキ仕上げや黒いお風呂は、毎日管理できる人でない限り選ばないでほしいと思います。そして何も知らずに水質の悪い地域で、黒いお風呂にしてしまった人は、工務店の人が止めるべきでしたね。
かっこいいから、高くても売れるんです。ただ売る側はマイナスなことは言わないのが真実です。
黒いイス、黒とメッキのシャンプーボトル…
売っている時はかっこいいですんですよね。
が、しかし。まず現実をご覧下さい。
⚫︎かっこいいが毎日拭いて掃除をし続ける覚悟か
⚫︎カッコ良くはないが掃除が楽な方を取るか
⚫︎お手伝いさん(家事代行)を呼ぶか
何を重視するかで、生活は変わってきます。人生は自由なので、どこに住んでもまた引っ越せば早いのですが、お金がかかりますね。
水質だけでは引っ越せませんし、仕方ない場合の方が多いのも事実!
では、水質の悪い場所で建てるにはどうしたらいいでしょうか?
水質が悪い地域の素材選び
新築の場合は、素材を選ぶことができます。水周りの素材も今は色々ありますが、掃除屋さんがおススメしていない素材というのがあります。
浴室なら…
磁気タイル
カラリ床などの水をはじくもの
石材
黒っぽい素材
色の濃い壁や床
メッキやステンレスの多いパーツ
といったところでしょうか。
水質が悪いのはもちろんですが、掃除をマメにしたくない人なども上記の素材や、お手入れラクラクに騙される傾向がありますので要注意です。
水質だけではなく、石鹸カスもまた白っぽく落としにくいからです。
白い床も、垢が残りやすいのですが、それでも黒は本気でやめた方がいいです。苦労しますし、萎えます。
ステンレスやメッキはなぜ良くないかというと、水アカやシリカスケールを落とす際に使う薬品が使えなかったり、掃除がややこしいからです。プロは持っていても、一般的には手に入りにくく、薬品焼けを起こしやすい素材でもあります。
浴室には3〜4種類の薬品を必要とし、混ぜることができないことがあるため、掃除が嫌いな人は、できればオールプラスチックが一番望ましいかなと思います。よくクエン酸パック〜とか言っているインスタ画像をよーく見て下さい。全然汚れていませんね。あれはしょっちゅうやっている人だから落ちる落とし方なんですよ。汚れレベルがありますので、プロに聞くのが一番ですね。
あとは横の鏡もおススメしません。メッキ部分に水がたまり、石になります。一般的にはなかなか落とせませんし、掃除屋さんにも限界はあります。
傷を全く付けずに落とすことが困難になるレベルもありますので、素材を痛めたくないのであれば、毎回お風呂の水滴を水切りで切り、タオルで拭いて出ることをオススメします。
ハウスクリーニングをアテにしすぎてはいけない
勘違いされている方が多いので補足しておくと、ハウスクリーニングを頼む際には、
●基本的に3ヶ月以上蓄積された汚れは、完全に落としきれない場合もある
●汚れによっては素材の保証ができない場合がある
ということをどうか頭に入れて頂きたいと思います。
ハウスクリーニングはあくまでもお掃除で、それ以上になると、現状復帰工事やコーディング、回復工事など特殊な掃除(工事)になってきます。
もちろんプロの技術はありますので、一般の方が落とせなかった汚れを落とすことは可能です。
ですが、
蓄積された汚れ
+
更に水質の悪い地域
+
相性の悪い素材
だったりすると、新品に近づけることは難しくなってきます。
「安くしろ、でも完璧に落とせ」というスタンスの方は、ハウスクリーニングを呼ばない方がいいかもしれませんね。
ここまでをまとめると、
⚫︎素材は色の薄いものの方が掃除がしやすく目立ちにくい
⚫︎できるだけ、寂しい浴室の方が掃除はしやすい
⚫︎メッキやステンレスが多いお風呂は掃除が難しい
⚫︎ハウスクリーニングにも限界がある
水質は緩和できる
素材選びの次は、水質の改善です。給排水に設置するものから水道の蛇口につけたりして水を柔らかくするものまで多種多様なものがありますので、設備屋さんに相談するといいでしょう。
我が家は、給排水に設置するタイプで、完全には水質は変わりませんが、ややマシになったというレベルになりました。
井戸水が多い地域や、カルキがきつい地域、鉄分が多い地域など、蛇口の裏側がビッシリと石のかたまりができてしまったりする地域は、改善策として視野に入れておいてもいいと思います。
なんだか洗面所やキッチンが、水のあとが垂れて青くなってしまうという方は、鉄分が多い場所な可能性が高いでしょう。
くれぐれも、詐欺のように高い浄水器などを買わないようにお気をつけください。よく調べてから設置しましょう。
まとめ
⚫︎水周りは色の薄いものを
⚫︎メッキ、ステンレスは
かっこいいけどやめとこ
⚫︎つまらないお風呂が一番掃除が楽である
⚫︎ハウスクリーニングをあてにしない
⚫︎水質は改善できるので設備屋に相談
今回はお風呂を中心とした内容になってしまいましたが、本当にご相談が多いため、記事にしました。
メーカーのCMや、工務店の口車に乗ってしまい、新築ハイになりがちだとは思いますが、一人でも失敗を減らせれば何よりです。
いただいたサポート費で、コーヒーをいただきます☻