見出し画像

家族に憑いた霊(その4)[霊子さんの心霊体験]

昔から霊が見えるという霊子さん(仮名)の心霊体験のお話です。
-----------------------------------
私はお父さんの隣に乗り生霊を見ていた。他の人はもう一台に乗った。
その子の家の近くのコンビニに行き、どうしようかと話をしていると、その子がやってきて、店に入って行った。お父さんが「あの人、あの人。」と言うので、「とりあえずお父さんと私は恋人のふりをしましょう。」と言った。その子に新しい恋人ができたと思わせ、諦めさせようと思ったのだ。「お父さんは相手を無視して、私は断固として不倫相手のふりをするので。」といい、お母さんたちに伝えて、店に入って行った。
私はお父さんと手をつなぎたくはなかったので、腕を組みますね と言って組んだ。その子が飲み物のコーナーに居たので近づいて「私これが欲しいー」と大きめの声で言った。するとその子がこっちを向いて、「え、だれー」と言ったが、こっちこそ「だれー」と言った。お父さんが「気にせんでいいよ。どれがいい。」とはぐらかした。その子が「だれよ、あんた」などと興奮してきて言っていると、お父さんが肩を押さえて「痛っ」と大きな声で言った。私には、その子とその子の生霊が両方で攻めているのが見えた。
私が「大丈夫ー」と言って駆け寄った瞬間、「あ、お父さんの名前聞いてなかった。」と思った。仕方ないので「大丈夫ー、パパ」と言って誤魔化した。その子が「娘?」と言うので、「いや、彼氏。」と言うと、「あんた、なんなの」とエスカレートしてきた。黒い靄がどんどん出てきてお父さんはもっと痛がって、「あ、ヤバい」と思ったが、「パパ、大丈夫ー」としか言えなかった。
その子が「私の彼氏ー」などと喚き始めたので、他のお客さんはドン引き状態になった。
まずいと思ったので外で待っているお母さんに電話して、「お父さんの肩がヤバい。入ってきて。」と言った。
するとお母さんが入ってきて「大丈夫ー」と言うと、その子が「え、だれ?」と言うので、「あたしの旦那よー」と叫んだ。
「あんた大体人の旦那に手出すとか、どういうことか分かってるのー」と言ったので、お父さんに纏わりついていた黒い靄がぼとっと落ちて、お父さんの肩は脱臼してしまった。「ギャー」と声を上げた。
黒い靄はボールのようになって床をぐるぐる這い回っていた。
その子は私を指さして「こいつだって浮気してる」と言ったが、「違う、この子はあなたに別れて欲しかったから嘘を言っただけ。」とお母さんが説明していた。
お父さんは「早く病院へ連れてってくれ。」と言っているし、店員は「店内で騒がれては困ります。」と言ってきた。しかし、お父さんが怪我をしていることが分かると、「どうしましょう」と言い出した。なので、その子はR子さんとN先輩に任せ、お父さんとお母さんと私は病院に向かった。
お父さんは治療でギブスをして、お母さんも落ち着いたので、「あの子はどうなったんでしょうね。」という話になった。
なので、「生霊がお父さんに憑いていたけど、いなくなったので、それは大丈夫だと思う。けど、黒い靄がぐるぐる巻いていたので、本人に戻らず、R子さんか誰か家族に憑くかもしれない。」と説明した。コンビニに戻ると、あの子はいなくなり、R子さんとN先輩が居たので、あの子はどうなったかと聞いた。すると、いっぱい文句を言ったので、泣きながら出て行ったそうだ。その時に、「あんな男とは二度と連絡とらない。」と言っていたので大丈夫だと思うということだった。
なので、これで終わるかなと思った。
【つづく】


この投稿は、200話以上アップしてあるブログ「霊子の日記」からの抜粋です。

YouTubeにも「霊子さんの心霊体験」として投稿しています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?