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レギュラーとのコミュニケーション[霊子さんの心霊体験]

昔から霊が見えるという霊子さん(仮名)の心霊体験のお話です。
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私の家にはレギュラーの霊がたくさんいる。私には悪さはしない。むしろ助けてくれる。
私が仕事が休みの日、朝のうちに家事を終わらせ、特に何もすることが無いとキッチンにいる女性の霊が「飲めば?」と言ってくる。いや、言葉で話しかけてくる訳ではない。私の頭にそう浮かぶのだ。もごもごした声で全くハッキリしないのだが、「飲めば?」と言われたような気がするのだ。そして、その霊は冷蔵庫を指さす。
私が「飲もっか。」と返事して、ビールを取り出し、自分用のグラスと別に小さな小さなコップを2個取り出し、少しだけ注いで準備する。
すると、女性の霊が二人、キッチンの椅子に座り、私が「カンパーイ」と言って飲み始めると、コクンと少しだけ頷いて、わずかにほほ笑むのだ。
もちろん、霊の二人は飲むわけではないのだが、私の相手をするように、向いに座ったまま私を見ている。
リビングについているテレビを見ながら「ヤバイよね。この状況見られたら、私は完全に変な人、だよね。」と言うと、霊もわずかに笑うのだ。
一度、うちの猫が、買ったばかりの伯方の塩を爪で引っ掛けて破いて、顔に付けたまま走ってきたことがあった。
私は、霊には塩はまずい、と思い、「こっち来るなー」と猫に怒鳴った。
私の前にいた霊が、それを見て一瞬避けようとした。私は「大丈夫?ごめんねー」と言ったが、少し頷いてくれた。
その霊は、息子の名前も分かっている。私が夕食を作っていると、近くにやってきて、やはり声にならない声で息子の名前を呼んだ。
私が振り向いて「なに?」というと、「太郎(仮名)が、、太郎が、、」と言う。
私は息子に何か起きたのかと思って携帯に電話を掛けるがつながらない。
「電話に出ないんだけど、太郎がどうしたの?なに?」と気になって問い詰めた。
すると「太郎が、、痛い、、血が、、」と言った気がした。
「轢かれた?」と言うと、わずかに首を横に振る。
「けんか?」と言っても同じ。
「襲われた?」と言っても横に振るだけ。
「なにー?」と言ったら、その霊がバタンと倒れて見せた。
「ちょっと、ちょっと」と言ったが、訳が分からなかった。
私はまた電話をして、何度かするとようやく出た。
「今どこにいるの?」と言うと、玄関の外にいるという。ドアを開けてくれと言われた。
「わかった」と言って、霊の手を掴んで「玄関行くよ。」と言ったが、霊の手は掴めなかった。
ドアを開けると、あちこち血がついた状態で息子が立っていた。
「どうしたの?」と言うと、「そこで自転車でコケた。」と言った。
息子はあちこち擦り剥いていた。だからバタンと倒れたのか。と思った。
が、私は大事に至らなくて良かったと思った。
キッチンに戻り、「知らせてくれたのね。ありがとうね。」と言って深々と頭を下げると、「顔、上げて、、、」と言われた。
私は棚の小さな缶のジュースとコーラを指さし、「どっちがイイ?」と聞くと、コーラを指さしたので、それを開けて「常温だけど、どうぞ。」と言ってテーブルに置いた。そして私は、冷えたビールを飲んだ。(笑うとこ)
ある日、買い物から帰って、大きなエコバッグを2つ抱えて、玄関に入った。
小上がりに荷物を置くと、いつもは観葉植物の陰にいる足だけの霊が、こちらに出てきてエコバッグを蹴るような仕草をした。
「なになに、どうした?」と言うと、霊の犬と猫が走って近づいてきた。
私がエコバッグを持ちあげようとすると、その下にでかいカマキリがいるのが見えた。
私は大の虫嫌いで、「ギャー」と叫んでしまった。
それを教えてくれてたんだと思い、「ありがと、ありがと」と言った。それを聞いたのか、老婆の霊も玄関を覗いている。だが、どの霊にも虫をどける事は出来ない。
私は息子を呼んで「これこれ」と指さした。
息子は「めっちゃでけー」と言って得意げに摘まんで外へ出した。
足の霊にはあとでお酒を少しだけお供えした。
足の霊にも犬にも猫にも老婆の霊にも、みんな「ありがとうございます。」と言って回った。


この投稿は、200話以上アップしてあるブログ「霊子の日記」からの抜粋です。

YouTubeにも「霊子さんの心霊体験」として投稿しています。


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