あたらしいおもいで


久しぶりに今思ったことではなくて出来事とそこについての感情を残したい気持ちになったので。

数年ぶりにお酒を飲む約束は相手の最寄駅で22時。シャッターの半分くらい閉まったお店で、「あぁ、時勢だな。そしてきっと私が好きな店だ」と、素直に思った。

出迎えてくれた待ち合わせの相手は昔よりもより一層可愛くなっていて、不思議な気持ち。昔話やこれからのお話に花を咲かせていたら、どんどん人が減っていき最後は店長さんと3人で歓談。結構飲んだし酔っ払った。そろそろ、という店長さんに言われてお店を出たのは2時だか3時だか。

ふらふらしながらコンビニでいろんなものを買い込み、おうちにお邪魔した。辛ラーメンをわけわけしてビールを開けたけど、飲めるほど元気はなくて一緒に寝た。寝る前の一服でシガーキスしたの、なんか笑っちゃうな。うまくできなくて結局ライター使ってたのまで含めて。

朝。仕事を始めてから随分早く起きれるようになってしまった私は6時半くらいに目覚めて、何をするでもなく横に眠る相手を見ていた。あーかわいい、ちゅーしたい。そんなことを考えながら横で各種SNSを眺める。でもうまく言葉にならないし伝えるのもなんか恥ずかしいなーと思って、ずっとぺたぺた触ってた。髪もおかおも愛おしいなーって、それだけ。なんとなく燻った何かを満たすために横でちょっとえっちな小説とか読んで時間を潰す。

だめだこれ。したいもんはしたい。
我慢できないタイプの人間なの忘れてた。

寝惚けた相手に聞こえるように、ちゅーしたいとだけ伝えて、する。久しぶりの女の子に体温がぐっと上がるのが分かった。これだめだ、癖になっちゃう。それに、先を求めてしまう。落ち着け。

頭の中で菩薩を彫っていたらだいぶ落ち着いたので、煙草に。朝9時に起きないといけないらしい相手を起こして一緒に過ごした。映画観たり引っ越し作業手伝ったりして、楽しかったなぁ。

夜はデートらしい相手が服を選んでいて、お風呂あがりにタオル一枚だったから本当に困った。

「ねぇ、目のやり場に困るから早く服着てもらっていい?」
「下着どっちがいーかなー」
「えっちだから見せないで!!」

我ながら完璧な童貞ムーブ。だって女の子の裸見るの恥ずかしいんだもん。見えかけた色々に対してぐっと目線上げた私を褒めて欲しい。いまだに脳裏にちらつくかんね。ほんともう。もしかして煽られてた…?(ないはず)

髪を乾かして、化粧をする相手を見つめる。武装していく女の子を見るのはとても好きだ。すっぴんが嫌とかではなくて、可愛くあろうと努力をしているだけで女の子は須く素敵で尊いのだ。

2人とも予定があったから家を出ておててを繋いで駅に行き、道中。

「朝ごめんね。ちゅーしたいとかいって。」
「いーよー、別れ際もしよ。」

なんのこっちゃ。
もしかしてだけど私なんか前世でめちゃめちゃ徳積んだ?そうじゃなきゃこんなイベント起きんやろ。

なんとなく、このタイミングで会えてよかったなという気持ちと、もっと早く会いたかったな、という気持ちがポップしていた。こんなん好きになっちゃうに決まってんじゃん。今月いっぱいしか気軽に会えない人でよかった。この感情に恋という名前がつく前に、状況が待ったをかけてくれるこのタイミングじゃなかったら危なかった。

来週も会えるのかな、ってわくわくしているけどどうなんだろうね。

一緒に過ごして気を使わなくて済む相手、どこまでも気に入ってしまうし、ずぶずぶに甘えたくなるし、甘やかしたくなる。相手が気を使ってないわけじゃないんだから自重しなきゃ、と思うのだけど。相手も私と遊んだの楽しかったと思ってくれてたらいいな、なんてピュアなことを考えている。

おしまい。

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