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【大切な人を自死で亡くした方へ】『そっとたいむ』の開催について(2)

グリーフサポート そっとたいむ

Sottoのグリーフサポートでは、家族・友人・恋人、間柄にはこだわらず、大切な人を自死により失った悲しみ、寂しさ、苦しみ、どうしようもなさ…その複雑な思いを抱え込んでひとりぼっちになっている方のそばに。参加された方のそれぞれの思いを大切に、安心して過ごすことのできる場所を用意して、そのお心に そっと手を添えていきたいと活動を続けております。

今までに多くの方がSottoにお越しになられました。掲載の許可を頂いたご感想のなかから、その声を少し紹介したいと思います。

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・会場がお寺という雰囲気に癒されました。
・お茶やお菓子をいただいて和み、ホッと出来ました。
・非常に居心地良い場で、運営されていると思いました。

このように、会場の雰囲気に落ち着いたという声をいただいています。お寺を会場にお借りして開催しています。いきなり相談を聞くという感じではなく、スタッフがお部屋を案内したり、ゆっくりお茶を飲んでいただいたり。ドキドキ緊張しながら参加された方へ、まずは気持ちを下ろしていただけたらと、空間の居心地も大切にしています。

・個人で話せて、しっかりお話聞いてもらえて嬉しかったです。泣いてスッキリしました。
・子どもにも優しく親切にしていただいてありがたかったです。
・泣ける場所がなかった。話をしていたら、気持ちが込み上げてきて、涙が止まらなかったが、そっとそばにいてくれた。ちゃんと泣くことが出来た。
・聞いてもらえたから、話すことや泣くことが出来た、安心した。

参加される方は、亡くされた時間も期間も違いますが、亡き人への想いを語られるのですから、話す中で 揺れる気持ちや 沸き起こる感情に、うまく言葉が出なかったり、涙されることもあります。そんな時は、見守りながら相手に合わせて、待つということも大切にしています。抑えてきた感情が溢れるのですもの、急かせることのないように、そっと手を添えるような気持ちで、声をかけています。

・コロナのこんな時期でも開催していただき嬉しかったです。自死の事をずっと隠して生きているので、私の話を聞いていただけるだけで、ホントに救われる気持ちになれました。ありがとうございました。また、少し前に進めそうです。
・第三者に聞いてもらえて良かった。友人等には言えないことなので。
・日常生活から離れて、自分の気持ちを話せる場があって良かったと思いました。これからも利用させていただきたいと思います。
・人に話すことにより、重い気持ちが少し軽くなりました。ありがとうございました。
・受け入れてもらったような気がしました。
・自分の今の気持ちや感情を言葉に出来た。話を聞いてもらい、心が少し落ちつきました。
・自分を責めないと生きていけない。死にたい。子どもが自立したら、死のうかと思っている。それでも否定せずに受け止めてもらえた。

自死に至る状況は、話しづらいこともあり、その関係者であることで周りから受けてきた心無い言葉や態度に傷つき、他の方の前でどうしても遠慮があったり、打ち明けることもできず、自分を守るために周りと距離を取り、孤独になってしまわれることも起きるのです。

ですので、少しでもこの場で 安心して気持ちを下ろしてほしい、ホッとしてもらえたらと考えながら、私たち相談員は大切に関わっています。言葉にしていくことは、誰にも言えない抑え込んできた気持ちや蓋をしていた自分の心の変化に気づけることもあります。自責の念や死にたいとの言葉も、その人の今の気持ち。それなら、否定することなく大切に受け止め頷いていきたいと思うのです。

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個別面談『そっとたいむ』は、参加者お一人に、相談員二人が対応し、どんな言葉も、怒りも、涙も、死んでしまいたいほどの辛さ、悲しみもそのままに、丁寧に受けとっていきたいと思っています。安心して過ごすことのできる場を。そばに行きたい、死にたいとの言葉も、個別なら安心して打ち明けられる。やっと言えた。そういった声に添った形へと。
 
今、こんな社会情勢の中で、偏見や差別が起きたり、ひとりで抱え込まなければならない不安や恐怖に、誰にも言えない気持ちを抱えこんで、大切な人の死と向き合うことが難しくなっている方へ。

私たちは、その想いを大切に受けとりたい。
そっと、あなたのそばに。

※感染防止対策を講じて、三密を避け ゆったり広いスペースで、お話いただいております。

 (グリーフサポート委員長 中田 三恵)

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