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柄で遊ぶ着物

今日は旧暦8月15日。中秋の名月です。

といっても京都は雨のち曇り・・・。夜までに晴れるのでしょうか。

今日は単衣着物に稲穂柄の半幅帯。

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すすきがあればよかったんだけどな~と思いますが、ないので代わりに稲穂です。

着物や帯の柄って、奈良時代からあるような正倉院文様とか、よく見かける格子、千鳥格子、麻の葉などの庶民的な幾何学模様や、すすきや桜や椿といった季節を感じるものなどさまざまです。見出しの写真の着物は折り紙の鶴の柄。かわいいですよね。

シンプルな柄も洋服感覚で楽しめますが、やっぱり具象的な柄のものは着物ならではで楽しいです。

スカートに稲穂柄はまず着ないですけど、着物だったら違和感ない。

最近の洋服はどれも無地やチェックなどシンプルな柄が多いですよね。
華やかなものでも小花柄とか、ボタニカル柄くらいかな。

その点、着物の柄って、いろいろです。

夏のものならトンボとか、蛍みたいに虫も柄になっちゃうし。
クリスマスにはサンタさん柄とか、着ている人見かけます。

あ、私の店の菊花房の夏着物でも鯉の柄なんてのもあります。

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昔の着物には、スキーをしている人の柄なんかもあって、斬新。
とにかく目新しいものを柄に取り入れて行っていたんでしょうね。

そして「柄on柄」も着物ならではの楽しみ。

なかなか洋服ではしない柄と柄の組み合わせ。

着物ではむしろ当たり前!

下の写真の右側の方の小紋なんか、とくに柄に柄!でも違和感なし。

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私も好きなんですよね~、柄と柄合わせるの。

そして着物なら合わせやすい!洋服だと柄と柄を合わせるのは大変なのに不思議です。

やっぱり着物の場合、形が一定だからでしょうか。

いかに着物や帯の柄が変わろうと、着物を着て帯を真ん中にしめるというスタイルは一定です。洋服のように見える分量が服によって変わるということがない。

冬も夏も春秋も、素材は変わりますが、見える形としては一定です。

そこに当てはめるだけなので、ある意味考えやすいのかもしれません。

なんでもそうですよね。ある一定の型があると、そこからの自由度が増すっていう。

「遊び」は縛りがあるからこそ生まれるのかもしれませんね。

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