190921_全感覚祭-83

【2019年9月】みんな、今月なに聴いてたん?

音楽の話がしたい!なんかもう細かいロジックとか捨てて、とにかく今月聴いた音楽の話がしたい!別に新しくなくてもいい、「あれが良かった」「これも聴いた?」なんて話ができればそれでいい。大学生の頃、友達の家でご飯を食べて、酒を飲んで、他愛もない話をしていた、あれをしたい。

堤が今月聴いたやつ

今月はライブを見に行った、日本のバンドの楽曲を中心に聴いていた気がする。新譜をリリースするCARD、そして全感覚祭の主催GEZAN。あとはBombay Bicycle Clubが久しぶりにリリースをしたのでそれと。原点回帰的にギターサウンドが心地いいなと感じていたひと月でした。

吉田が今月聴いたやつ

今月最大のニュースはDaniel Johnstonの訃報でした。まだ50代。改めて聴くと本当に美しい曲ばかりですね。昨年サマソニで来日したRex Orange Countyのシングルは、シンセサイザーの手触りが有機的でとても心地よいです。彼もまたダニエル・ジョンストンの死にショックを受けているのではないでしょうか。来月のアルバムも楽しみです。

片想いはユーモラスなスタイルのバンドではありますが、ままならなさを抱えて生きる上でとても励みになるツボを押さえている感じがあり、新作はそれが特に顕著だと思います。逆にどストレートな仄暗さが素敵なに角すいは、先日岡山での折坂悠太(合奏)ライブ物販で購入。韓国のバンドSilica Gelのサイケ具合は、Tame ImpalaやGrizzly Bear好きであれば間違いなくイケるでしょう。爆音で流して酒のつまみにしたい。

小倉が今月聴いたやつ

スマホにradikoがあればどの局の放送も聴ける時代ですが、その昔アンテナを伸ばしてラジオを聴いていた頃、私の実家(ド田舎)ではどの部屋の窓際で粘ってもFM802の電波が拾えず、802通のクラスメイトに引け目を感じていたものでした。その代わりNHKFMで放送していたカヒミ・カリィがナビゲーターの音楽番組をずっと聴いていて、クラスの誰とも共有できないフレンチ・ポップの情報なんかが自分の中に積もっていくんですが、今思えばそれも良かったなって。あのとき孤独を恐れずもっと楽しんで掘っておけばと後悔しつつ、こうして気軽に偏愛を共有できる時代になったのでもっと偏っていきたいと思う今日この頃です。まだまだ満遍ないな。

峯が今月聴いたやつ

8月色々ありすぎて感情アップダウン、なので9月は完全に余韻でした。ましてや真心ブラザーズがセルフカバーアルバム出して、その中には生涯ベスト・ラブソング“この愛は始まってもいない”が入っているんですよ。オリジナルは2001年、真心が一度活動休止する直前のシングルですね。編曲が鈴木茂、コーラスに太田裕美を迎えているという点でもぐっと来ますが、やはり「君でなくちゃだめなんだ」と言いながら「君は今どこに。僕たちは始まってもいない」と続けてしまう、YO-KINGの情けなさは永遠に涙が止まりませんね。このセルフカバーもオリジナルとアレンジはほぼ変わりなく、YO-KINGの声がより優しく加齢を帯びているところがまた泣かせます。泣いてばっかかよ。Perfumeのサブスクリプションサービス解禁もありましたね。今一度全アルバム聴き直してたのですが『⊿』(2009年)は高3でドはまりして京セラドームのライヴも行ったし、青春時代がフラッシュバックしました。加えて最後の“願い”の歌詞なぞったら、当時にはない突き刺さり方をしてしまった。今月泣いてばっかかよ。

一方で新曲で愛聴していたのはデヴェンドラ・バンハートとTHE CHEF COOKS MEと思い出野郎Aチームとモンチエ×Emerald。あとプレイリストには入れてないけど松ノ葉楽団のインタビューしたことと、大阪の音楽界隈の恩人の命日だったので手を合わせに行ったら奥様に70年代フォークのCDを形見分けしていただいたのと、名古屋に仕事で出張した時に得三で友部正人さんを見たことによってずっとまた日本のフォーク聴いてた。やっぱり自分はここに戻るんやね。今月あった石やん(石田長生)のトリビュートライヴも見たかったなぁ。10月は笑って楽しくいきたいね。夢がかなう10月(by 友部正人)

阿部が今月聴いたやつ

先月から今月にかけてONE MUSIC CAMP、全感覚祭、ITAMI GREENJAMと3本のフェスに行ったんですが、そのすべてに出演していたのが七尾旅人です。集まったオーディエンスや周囲の環境、そしてイベントに通底する精神性。その時その場所の“グルーヴをつかまえた”彼のパフォーマンスは全部オンリーワンで、どれが一番なんて言えない素晴らしいものでした。そして一番聴いたのがJay SomのSuperbike。多分僕の今年のベストトラックになるでしょう。90sオルタナで育ってきた身としては泣いてしまいそうなギターストローク(特に間奏のジャカジャカ)を、SSW然とした清々しいサウンドに乗せて… グッときますわ。歌詞もいいのでぜひ読みながら聴いてみてください(Somebodyが誰なのかが肝でしょう)。そういえばApple Musicでもついに歌詞表示が導入されましたね!

それとドイツのOne Room Hotelも置いときます。まだほとんど知られてないと思うんですが、今年来日公演をしたIsolation Berlinとも対バンしてるようです。MGMTみたいなアンニュイなサイケデリアにMac DeMarcoにも通じるユルさ。これを1人でやってるというのだから驚きです。あとはTOOLの新作からプレイリスト向きじゃなさ過ぎる1曲。相変わらず最高です。そしてそして、ほんまに待ちに待ったThe Big Moonの新曲!来年の新作リリースに合わせて来日してほしい!MVも最高なんでぜひ!

安井が今月聴いたやつ

今月は22日にCafe,bar&music アトリで『「あの頃」のJ-ROCK』ナイトを開催したこともあり、そのイベントで語られた楽曲をいくつかピックアップしました。大体10年くらい前にみんな何を聴いてたかということで選ばれたバンドはハヌマーン、嘘つきバービー、tacica、THE JETZEJOHNSON、スパルタローカルズ……ノスタルジーの塊みたいなイベントだけど、好きなものは好き。自分の思い出に残るバンドはいつ聴いても良いものだと実感した1日でありました。

今月のプレイリスト


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