見出し画像

くねくねハニィの「What's up? ~最近どうよ?~」3月前半号 – 映画とテレビドラマの話…SVODってなんだ?からスタート!2020年度の欧州市場/各国事情をまとめてみた!イギリス週間ランキングも忘れずに。M&AニュースやNintendo Switch Pro?もありんす。

 

3月に入ってしまいました。いつもなら桜前線のニュースが巷に流れ、花見がてら上野の恩賜公園でも寄ろうかな?なんて感じだったのに…今年も見送らないといけないかな。残念です。

さて、唐突ですが映画のお話から行きましょう。下記はNPDが発表したアメリカの2021年1月のDVD/Blu-rayディスクの売上ランキングです。

画像42

堂々の1位は『Tenet(テネット)』、2位『Love and Monsters(ラブ・アンド・モンスターズ)』、3位の『Honest Thief(オネスト・シーフ)』、8位の『Mulan(ムーラン)』などの映画、ケヴィン・コスナー主演の『Yellowstone: Season 3』などのテレビドラマはある意味新作ですけど、その他ランクインしているタイトルはすごいすよ。

画像43

画像41

5位の『Top Gun(トップガン)(1986)』、や7位の『Harry Potter 8 Film Collection(ハリー・ポッター 8フィルムコレクション)』、10位の『Beetlejuice (ビートルジュース)(1988)」』はなかなかの旧作ですね!

画像41

何が言いたいかというと、新型コロナ感染拡大に伴うロックダウンはアメリカでも続いており、巣ごもり状態は継続中。特に家族で楽しむには旧作もいいもんだねってこと。

パンデミックは映像コンテンツを鑑賞する側だけでなく製作する側にも上映する側にもしわ寄せがありました。アメリカ映画市場の2020年の年間興行収入は2019年の80%減と言われていて、供給自体も少なければ上映も制限されていたため惨憺たる結果でした。ココでもよく映画の話題には触れていますが、映画関係者にとってはつらい1年だったと思われます。

映画館でリリースされてから数か月後にホームエンターテインメント(DVDやBlu-ray)になることを考えれば、2019年のコンテンツが満載だった去年2020年初頭とは今年はまったく違う様相です。

画像10

全く違う様相と言えば、パンデミック下の巣ごもり生活の中で映画館に行ったりDVDやBlu-rayを購入したりするより、クレジットカードで会費を払ってストリーミング映像を見る、つまりSVODが勢いを増しています。

SVODとは、Subscription Video on Demandの略で、定額課金制動画配信のことを指します。Netflix、Hulu、HBO Max、Amazon Prime Video、Disney+など、日本国内ですとdTV、U-NEXTなどがこれにあたります。月額で会費を払うことにより、その期間内で映像が見放題になるというサービスです。

最近「SVOD」なんて言葉を使うんですね~。アメリカのメディアなどでは「Netflix」モデルなんて言ったりしますが、これってホッチキスとかバンドエイドみたいな「商品名」を言っていることになるのでよろしくないのかな。笑。

DVDやBlu-rayを買いに行かなくていいから便利だよね?いやいや、今となっては映画館と同時にSVODで封切られるタイトルも増えてきているので、むしろ映画館に行くことの代わりになりつつあるのです。

また、映画館では見られない魅力的なオリジナルコンテンツはもとより、有名IPのオリジナルSVODコンテンツがあったりするから、SVODへのシフトは止まらないわけです。たとえば、『Jurassic World Camp Cretaceous(ジュラシック・ワールド/サバイバル・キャンプ)』はNetflixのアニメシリーズで映画館でも他のメディアでも見られません。

画像10

また、最近の話ではDisneyが『Raya and the Last Dragon(ラーヤと龍の王国)』は3月5日から映画館とDisney+プレミアアクセスで同時公開となっていて、Warner Bros.に至っては2021年公開の『Matrix 4』『Dune(デューン 砂の惑星)』などを含む映画17本すべてを、映画館とHBO Maxで同時公開すると発表しています。

画像39

アメリカでは新型コロナ感染拡大によるロックダウンのため多くの映画館は今でも営業が再開できていません。劇場公開が正常化していない以上ハリウッドとしてもコンテンツを劣化させるわけにもいかなかったのでしょう。

画像14

それにより、劇場から入る売上シェアよりも自社サイトで課金できるSVODのほうが実入りが大きいという副産物までついてきましたね。っつか、実はこれが狙い?

今までの映画館への恩はないのか?などなど映画館サイドや映画製作陣から非難を受けています(訴えられてもいます。詳しくはバックナンバー:12月前半号をご覧ください!)が…いずれはこうなる流れだったのがコロナ禍で急速にこうなってしまったのか、それとも新型コロナ感染拡大が収束を迎え元に戻るのか。

画像15

映画館の公開と並行してまたは映画館公開をせずに独立して、SVODでの新作公開は一過性のものでは終わらない気がします。劇場公開とSVOD配信のハイブリッド環境が今後のスタンダードになると思われます。これも「新しい日常」なのでしょう。でも、上の写真で「お元気でいてね、またみんなが帰ってくるのを楽しみにしているね」って言ってるからアフターコロナに映画館も行こうね!

さて、いつもならイギリス週間ランキングですが、その前に2020年度の欧州市場のデータが公表されたのでレポートしますね!この記事で使う為替レートは1ドル=109円、1ポンド=151円、1ユーロ=129円で計算しています。

<欧州市場2020年度レポート>

欧州の2020年度のゲーム市場をまとめてみます。ヨーロッパとひと言で言っても、通貨こそユーロで統一されているエリアもありますけど言語も違うし文化も違います。という意味では「欧州」ってまとめるの大変なんです。笑。今回あえてがんばってみました。笑。

画像24

いろいろなデータが混在して、国ごとにも癖があったり、まとめている会社によってユーロだったりポンドだったり米ドルだったり(笑)。そこを何とかまぁるくまとめてみたので読んでくださいまし。

1.欧州全体の2020年市場

ドイツの市場分析会社Statistaによると、2020年度の欧州におけるマーケットリーダーはドイツで、それにイギリスが追随しているとのこと。それをフランス、スペイン、イタリアが追っています。

上位5か国だけの2020年度のゲーム市場売上規模は208億ドル(約2.2兆円)です。NPDによる2020年度のアメリカ市場が569億ドル(約6.2兆円)ですからいかにアメリカ市場が大きいかがわかりますね。

ここから先は

14,034字 / 33画像

¥ 330

ありがとう♪ いっぱいいっぱい情報書きます! 毎月10日、25日頃に更新しまーす。 次回もよろしくお願いします。