さそりvsさそり軍団を見ました
心臓が痛ぇ。レビューを書きます。
セトリはこちら
1. 社会化見学
2. ダンディ
3. エビデンスイーター
4. ダブルデート
5. 小説家になると決めた日
6. ノーベル賞中華
7. 中華歌人
8. 人殺しの中華丼
9. こりゃ不良や
10. 全然巨人
11. 三月の餅
12. 偽善の家電
13. 弟の劇団
14. 演歌節
15. 架空の帰省
16. 王様ゲーム
17. 芸人になると決めた日
18. パスタ屋さんデート
19. イヤリング
20. 雨が降るまで
21. 地球の歩き方
22. 罪とクレープ
1. 社会化見学
一本目に社会科見学待ってくるの、めちゃめちゃ安パイだよね!
ただ今YouTubeに出てるやつよりも良くなってたな。
前回、前々回の清水•給食費に比べて九月の中の感情のノリみたいなのが普遍的にあるから強さが出るんだろうなぁと思う。
2. ダンディ
超九月。こういうコント本当に好き。
こういう自分の言語化出来てなかった感覚から、ガンガン飛躍・加速していくコントいいよなぁ。
わかり合いたいけど分かり合えない、受け入れたいけど受け入れられないって本人にとっては切実な問題なんだけど、周りから見ると滑稽なところがあるよね。私もケラケラ笑っちゃったけど、こいつは本当に悩んでんだもんなぁ。
こいつのちゃんと周りの人に誠実に向き合おうとしてるところ、私はとっても好きです。可哀想だけど愛らしくて、応援したくなるというか。ぎゅっと抱きしめたくなるなぁ。
とっても良いコントなのでぜひYouTubeに早く出てほしいものだなぁ。
3. エビデンスイーター
楽しいやつ!
私はたぶん彼みたいなことができないけど、多分彼みたいな立場に置かれたら、彼の行動が頭によぎっちゃうだろうな。
絶対ダメなんだけど、本能には逆らえないもんな。
インターネットもこれは許してあげてほしい。
4. ダブルデート
これも自分の中にある感覚を言語化され、加速していく系のコントだな。
こういう関係の人いたよな〜。同級生ポジションの、まぁ話さないことはないみたいな奴な。
合戦の表現もめちゃくちゃわかる。あのなんか、マウンティングまでは行かないけど小競り合いみたいなやつね。ダブルデートになったら多分やっちゃうよな。
何なんだろうな、別に競う必要はないはずなんだけど。
コントを見ながら自分だったらどう立ち回るかなとか考えて胃が痛くなった。もうどうやったって無理だもん。
ダブルデートはしない方がいい。カップルはその中で完結させよう。その方がいい。
あとは、これはYouTubeに出せるのかな……。見る人が見たら死ぬオチのコントだった。
5. 小説家になると決めた日
歌手になると〜のシリーズだ。
あとでもう1つ出てくる3つの中だと1番好きだな。
本を読んで弱くあぁなったことがあるからなんだろうなぁ。
6. ノーベル賞中華
ここ最近の育成枠コントですネ。今回のがベストテイクな気がする。何が変わったんだろう。見やすくなってたな。常連のくだりが入ったからかな。バラシのタイミングも早めになっていた(?)気がする。
ダンディとは別系統の九月の良くできたコントなので、みんな好きだろうな。設定が良く無駄なくだりがなくてとっても見やすい。九月はコント作るのが上手いなってなるネタだなぁ。
7. 中華歌人
これが、今回1番面白かった。最高だった。壊れるくらい笑った。完全に何言ってるかわかんない系だ。ズルすぎる。
上のノーベルと比べてバラシまでがマジで永遠か?と思うくらい長いんだけど、バラシからが本当に最高。
もう圧倒的な嘘。丁寧に振ってるからなのか、ドカーーーーーーーン!ってウケてたし、嘘が加速すればするほど無敵ゾーンに連れてかれて笑い殺される感じ。ちょっとズルいほど面白かったな。
あとなぁ、無敵ゾーンに入ったから緩やかに下る感じの終わりなのかなと思ったら、もうひと山あるの本当にすごかった。歌うめぇの何なんだよ。面白すぎるだろ。
おそらくバラシから思いついたコントなのかなぁと思うのだけどどうだろう。このコントがどう出来たかは本人に絶対聞きたいな。
8. 人殺しの中華丼
中華好きすぎるだろ。そして、これも面白かったな。
サラッとやってたけど、ピンで3人の構図やんのマジですごいなと思う。
1人が絶望した顔してる情景を勝手に頭が補完していくもんなぁ。
言ってることはめちゃくちゃなんだけど、実際にそうかもしれない中華屋はあるから気持ち悪い感覚になった。
完全に否定したいんだけど、薄〜い肯定(共感)があるから否定に振り切れない変な感情が笑いとして外に出ていく感じ。九月は中華屋得意なんだろうな。
9. こりゃ不良や
いつまでやんねんのやつだ。これ九月やってて超楽しいだろうな。途中ちょっと笑ってたもんな。
私も見てて楽しかった。おばあちゃんが頑張るの面白いもんな。
マジで本当にいつまでやんねんと思ってたんだけど最後の最後で超回収されてビビったわ。そういう回収の仕方あるんだって思った。発想勝ちコント。
10. 全然巨人
ばーーーーーーーーーーーーか!
11. 三月の餅
怖かった〜〜〜。とんでも理論系のやつだったけど、今までのとは経路違う怖さだったなぁ。
なんていうかこう、愛ゆえの狂気みたいなものなのかなって思った。対象に対して自分の一部を投影して、そうありたかった、そうなりたかったみたいなものを押し付けてしまう事ってあるよね。
その狂気って、ダンディと同じように他者から見たら理解ができないし、何でそんなことで必死になるの?感極まってんの?って冷笑を向けられてしまうけど、そうなったら他人がどうとか、常識かどうとか関係なく閃光みたいに迸って加速してくみたいなところありませんか。(そうか、ある意味これは広義での閃光少女なのかもしれないな)
私には少し彼女の気持ちがわかるよ。だからこそより怖かったんだろうな。自分の行動見直そっと。
12. 偽善の家電
相変わらず偽善の家電はしっかり面白いなぁ。
社会科見学と同じように、九月の中のそう思ってるが今も変わらない強さで存在してるから、出てくる言葉の鮮やかさが落ちてないんだろうな。
郊外の大型量販店で〜のくだりが多くなってた印象があって、こことそこの対比が強く押し出されてる感じがあって、最後のオチのところで「いや洗濯機あるんかい!!!!」がより効果的になってたというか。“思想と生活のギャップ〜”の言葉の重みも増してた気がする。
13. 弟の劇団
うーーーーーーん。どうなんだろう。やっぱりこれはうまく消化しきれてない印象だ。今回最前だったからあんま分かんないのだけど、ちゃんとウケてたのかしら?
(私は面白かったけど)
いかんせん毒気が強すぎるし、九月が芸人だからこそ、この内容が現実に則しすぎてるというところもあるように思うし、チクチク言葉ターンが始まると、そこからズラすみたいなのがなかなか難しいように思うんだよなぁ。
どうにかこの毒気を保ったまま、ドカーーーーーン!に向かって欲しいなぁ。頑張って改良を重ねてくれ…。
14. 演歌節
呟いてたファンレターのコントだな。クリスティ加藤芸歴一年目がでてくるよ。
これもだから餅と同じ構造よね。愛のアウトプットの仕方が変っていう。
ただ餅と違って相手が人間なのが良くなかったよなぁ。そりゃそうなるよ。だって変だし怖いもん。受け入れがたいよな。あのあと結局彼女はどうなったんだろう。
てかこのコントをファンの前でやるな…。私はずっと心臓が痛かったよ。苦しい…。苦しい…。
15. 架空の帰省
架空帰省、私これ好きなんだよな。おそらく配信ライブでやったことがある(?)から見たことある方もいらっしゃるんじゃないかしら。
軽く見られるし、楽しいし、全然ウソなのが面白い。程よく馬鹿なところが好き。外の景色が追い越していくわけねぇだろ。気付け。
16. 王様ゲーム
九月のTwitterのやつだな。まず言いたいのは女性ファン100%のライブでこのコントやるな。
あと、自覚ないだろうけど九月がそのコントやるのちょっとアレだぞ、なんかこう、重み出てくるぞ。
なんかこういう王様ゲームありきの飲み会みたいなの、私は行ったことないし、なんなら都市伝説っぽく思うんだけど、九月に関してはおそらくこういう場面が人生に複数回あったんだろうなという目線で見てしまうのよな。だから結構ウッとなるところがあった。演技上手いのかな。
こういう不毛な質問ってあるよなぁ。何のためにそれを聞きたいのかなみたいな。大体本気っぽく聞こえる使い古された回答をそのままなぞるか、冗談っぽい回答を用意して、死んだ気持ちで口から音を出すみたいに私はするのだけど、こいつは真面目に答えてて偉かったな。
ただその真面目に答えたのが、裏目に出てたのがアーーーーーってなった。わかる。訳わかんない理論になったりして、自己矛盾を引き起こしたりしちゃうんだよね。
色々言いすぎて自分の退路を絶っちゃった〜みたいなのは、九月自身の話にもつながっていくよなぁ。
17. 芸人になると決めた日
九月のメタネタ珍しい〜!これ本当にこういうことがあったのかな〜。もしそうだったら小保内さんの時の彼が見れて私は嬉しいナァ。
18. パスタ屋さんデート
何回見てもこの感覚はわかるなーと思ってしまう。こういう異常に他の人の視線を気にしてしまうみたいなところあるし、気にするあまりどんどん坩堝にハマっていってしまうことがあるよ。
最後の彼のセリフもわかるなぁ。見る分にはいいんだよね。むしろ好きなんだよ。愛おしくまである。けど、けど自分だと耐えられないよな!!!!!!!!!!!!!!!!!!!ワッ色々思い出してヤバくなりそう!
19. イヤリング
ぎゃーーーーーーーーーーっ
20. 雨が降るまで
わーーーーーーーーーっ
21. 地球の歩き方
ぐぇーーーーーーーーーーっ!
バカップルコント3連続に対して思う事はまとめて一緒なので書きます。満更でもないのが一番嫌。恥ずい。
いやーーーーーーね。こういう他の人から見たらなーにやってんだってところあるよ。でもその時は外からの視点とか持てなくなっちゃうよ。持ててたらやらないもん。あの時はほぼ人じゃなくて動物になってんだ。ごめんな。人を忘れてごめん。なんなら罰してくれ。
22. 罪とクレープ
罰されました。ここでの罪クレ正気に戻れて良かった。
いやーーーーー、あんまり罪クレ刺さらんなぁと思ってたけど、見るといいなと思う。
前までは小説を読むみたいな感覚で罪クレを見ていたんだけど、今回はちゃんと目の前で現象が起こっているように見えたな。
外と交わるってやっぱり難しいから、私もクレープの皮に閉じこもりたいなと思った。穴を開けて罪を包んだクレープの中で、懺悔をしながら死んでいきたいな。
——————
ということで、今回は自分の中の感情、視線、思想が毒となり、侵された人間たちの帰結みたいなイメージだ。自分が想像しうる他者はある種自分自身だもんな。サソリは自分の毒で死んだのかもしれない。
ダンディ、餅、演歌節は他者に対する愛の出し方で、それぞれが苦悩し、それぞれの帰結を迎えた。誰かを受け入れたい、愛したいっていう感情は苛烈で必死になってしまうよな。自分の中の熱に侵されて変になっていくみたいなこと、きっと私にもあったんだろうなと思う。
ダブルデート、パスタ、王様ゲームは他者からの視線を意識するがあまりどんどん変になってくの面白いよな。自意識過剰といえば確かにそうなんだけど、実際にこういう風に他人を見てしまうことがあるし、もしそう思われてなかったとしても自分がそう考えてしまうことが問題なんだよな。そういう意味では、今回はこいつらは自分で自分の毒を刺したけど、他人に針をぶっ刺してる場面もあるのかもしれないな。
社会科見学、偽善、弟の劇団は明確に刺しにいっている方の話だな。でも、やっぱり相手を刺すってことは自分にも跳ね返りがあるな。その跳ね返りとうまくやっていけるか、殺されるかはその人次第なんだろうけど。
だからこそ、他者なんかに関わらずに、安全なところにいればいいという罪とクレープも、結局最後には罪が流れ込んできてしまってどうしようもない。他者とか関わらなければ、文字通り飢えて死ぬからなぁ。
生きていくのは大変だ。自分が持ってる毒で死にそうになることが沢山ある。いっそ殺してくれと思うことだってあるけど、それがあるから今回の公演に対してこうやって色々感じ取ることができたのかと思うと、毒は薬にもなり得るかもしれないなぁ。
追記
読み返したら最初に心臓が痛いって書いてた。やっぱり毒は毒だ…。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?