詩と歌と僕。

最近は何かと暇があれば作詞作曲してる毎日である。

いつもメロディーが浮かぶのは原付バイクに乗って風を浴びているとき。
これいいじゃんって思ったらすぐにバイクを端っこに止め、ボイスメモに録音。うちに帰ってそれに詩を付ける。

決して僕はギターが上手いわけでも、歌が上手いわけでもないけど、自分の曲を作ることを趣味の一つとしてる。


初めて曲を作ったのは高校2年生になりたての頃。
ギターで「鴉」っていう曲を作った。

当時はサカナクションの「フクロウ」という曲に大ハマりしていたこともあって、鳥をモチーフにした曲だった。


それから僕は、メロディーを考えたり、詩を思い浮かべることが趣味の一つになった。
本を読むことは特段好きではなかったけれど、詩を書くことは好きだった。

授業中も先生の話をそっちのけで、配られたプリントの隅に詩を書き、それをうちに帰ってから歌にしてみたり、登下校中に思い浮かんだメロディーに詩を付けてみたり。

そんなこんなで僕のボイスメモには700もの録音音声が残っていて、高校生の時に作った曲は計17曲。
たまに当時の曲をギターで弾き語りすると、小っ恥ずかしくなることもあるけれど、どの曲も僕の大切な思い出だ。


話は現在に戻る。

今の僕の頭には、多くのアーティストの楽曲が練り込まれている。
高校生の時よりももっと多くの楽曲が。

だからこそ以前よりも多彩なメロディーが思い浮かぶし、曲を作っていてとてもワクワクする。

ただ、僕が曲を作る目的は“売れたい”とか”デビューしたい“などのアーティスト志向ではない。
もしかしたら高校生の頃の僕は、頭の片隅でそんなことを考えていたかもしれないが、今の僕にとっての目的は、曲を通して「その頃の自分を閉じ込めたい」というものである。

自分が作った曲には、言わずもがな自分の感性、感情が残されている。
その当時ハマっていた曲、歌、映画、言葉、さらには人間性、思考、感情の起伏など。そういうものがぎゅっと詰まっている。

実際に、高校生の時に作った曲を聴いてみると、当時好きだった子を思い出せたり、心に刺さった曲、言葉がサンプリングされてたりする。

ある時代の歌がその時代を風刺するように、僕が作った曲も僕自身を風刺することができるのだ。


そうして積み重なっていく僕の曲たちは、日記や映像よりももっと僕にとっての懐かしさを引き出してくれる。

いつか大人になってギターで弾き語りをした時、どことないエモさを感じることができたのなら、なんと幸せなことか。

自分の存在を歌と詩に残していくこの趣味はいつまでも続けていきたい。

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