21/01/12

Orangestarさんの新曲の「Nadir」の一節

「何も変わらなくたって、僕たちは歩いていくんだろう」

どうして鉤括弧がついているのか気になったので少し考察をします。

まずは手始めに、初音ミクwikiでOrangestarさんの曲に「変わる」系の言葉がどのように使われているか調べました。初音ミクwikiで調べたため投稿されていない曲はここでは扱いません。また、完全に自己満足のための解釈であるため絶対に信じないでください。

ノラボク

考えたってしょうがないじゃん
出せばコタエなんだ
歩いてれば良んだ
快晴だって嵐だって
何が変わるもんか
僕は雲の上
感情なんて 疾うに無くて
だけど 流れ出した 朝露の色
始まりだって 終わりだって
何が 変わるもんか
僕はもう…

夏色アンサー

当然 空は晴天で
僕は呆然 空を眺めて立っていた
って思ったら寝てました
悲しいくらいに 変わらぬ世界を
偶然なんて単純な
今じゃない答えを 求めて待っていた
んだと思えたよ 嬉しいな
君なんでしょ?そうでしょ?
ねぇ

アスノヨゾラ哨戒班

あれから世界は変わったって
本気で思ったって
期待したって変えようとしたって
未来は残酷で

牆壁

嗚呼 僕ら独りぼっち
逃げ出せない今日に 舞っているハナビラ
何度誓ったって
変わらないよこんなんじゃ
『もう知らんや!』って 僕は独りぼっち
変わらない昨日に 染まってまた踊るよ
いつか終わる前にほら

CITRUS

懐かしい香り午前六時前の
見慣れぬ街を独り歩いているんだ
昨日も今日も同じような色に嫌気差した
きっと あの向こうに待つのも
変わらぬ色の未来だ なんて
懐かしい香り午前六時前の
見慣れた街を独り歩いていたんだ
変わらないものに縋って 変化を怖れる毎夜
ずっと 何者にもなれず
期待もされない未来だ なんて
最初は君だってわからなかった
たった1年で随分変わってしまっていた
けどそれは僕も同じだった
それでも何故か二人の視線は重なった

時ノ雨、最終戦争

泣き止んだ今日にさらば
変わらない想いを
振り翳すように生きてく
泣きながらでいいさ
それを繰り返して笑える生涯

DAYBREAK FRONTLINE

感傷に浸ってばっか
何も変わらない
笑えない日々を
抜け出そうぜ
君を連れ飛び出した

Uz

若さなんて
相対的なもので
変わらないね
それ褒め言葉?
その楽観主義も
いい加減にしたらどうだい
わかってんのに
相も変わらず無計画でした。

快晴

さよならI love you
それで全て
終わってしまうような
僕らじゃないだろう
変わらないな
空も星も その泣き顔も
っていつか君と
また笑えますように
I know this sky loves you
いずれ全て
変わってしまったって
空は青いだろう!
忘れないさ
でもまた出逢えますように
って生きて征くよ
君は笑っていて。

Henceforth

あぁ! 夏を今もう一回
君がいなくても笑って迎えるから
だから今絶対に君も歩みを止めないで
あぁ! それだけの心臓が
絶え間なくアオく光を願うから
仕方なくもう一回
変わらぬ今日を征くんだよ
何度でも

Nadir

「何も変わらなくたって、
僕たちは歩いて行くんだろう」
泣いたって何も変わらないね
下りきったらあとは上だけ見ようぜ
なんて言えたらきっと私はここにはいないね
取り残される心それも救いなんて言うかい?

とりあえずCITRUSまで考えてみます。

ノラボク「変わらない『僕』がある」

夏色アンサー「世界は変わらない」

アスノヨゾラ哨戒班「世界は変わっていなかった」

牆壁「昨日も今日も変わらない」

CITRUS「変わらない日々に対する嫌気/変わらないものへの依存」

ノラボクは内側世界、それ以外は外側世界の変化について、だと解釈しました。(CITRUSはONEのデモソングのため、対照的な表現がなされている)変わらない世界に対してよくないイメージのほうが強い印象を受けます。

次に、時ノ雨、最終戦争について深めに考察していきます。ただし、本筋とは若干違う話です。

動画内での表現として1番と2番の間に

<incorrect>

とありますが、これに関して1番の歌詞全てを否定(=過去の考え方は間違っている)し、2番の歌詞を肯定(=これからの考え方)するものとして捉えます。

これに基づき独断と偏見でこの曲の歌詞を簡単にまとめるとするならば、

「世界に答えや絶対的正しさはないという思い・『疑念』を抱くのは間違いであり、この世界で強い『想い』を持ち続けたまま生きていく」

という感じでしょうか。もともとあった信念に対しての疑念を払拭した、と捉えました。

しかし、時ノ雨、最終戦争以前からある、世界は変わらないという考えはそのまま残っています。SEASIDE SOLILOQUIESの2曲について解釈します。

DAYBREAK FRONTLINE「変わらない日々から抜け出したい」

Uz「『変わらないね』というのは誉め言葉ではない」

この2曲から読み取れるのは、変化しないことに対して決していい感情を持っていないということです。

しかし、活動を停止する前に発表した快晴の歌詞では、その思いが変化していることがわかります(と思っていた時期が僕にもありました)

快晴「再会したときに『変わらないな』と笑いたい/全てが変わっても空は青いままだ」

これまでの曲から一変して、変わらないことが好いことであると表現しているように見えますが、ここまで書いて気づきました。

変えたいもの→「世界/日々/(自分)」
(訂正:自分は変えたいものに入らないと考え直しました)

変わらないもの→「青い空」

ですね。はい。

しかし次の曲から変わらないことに対する考え方は明らかに変わっています。

だんだん考えがまとまってきました。活動再開の1曲目のHenceforthについて考察します。

Henceforth「日々が変わらないのは仕方ないから歩みは止めないで」

日々が変わらないことに対して諦めました。しかし、「絶対に君も歩みを止めないで(私も止めない)」と、変わらない日々でも一生懸命になろうと前向きです。DFLも前向きの歌詞ですが、ベクトルの方向が変わりました。

本題に入る前に、Nadirの歌詞に現れるもう一つの「変わ」について考えましょう。

Nadir「泣いて何かが変わってほしい」

泣くことできっと何かが変わるはずだという希望を抱いているという「私」の心情が表れているように読み取れます。

さあ本題です。「何も変わらなくたって、僕たちは歩いていくんだろう」になぜ鉤括弧がついているのかを考えます。

「何も」が指し示すのは、「日々」と捉えていいと思います。

僕の(現段階での)解釈としては、

Henceforthでの、「変わらない日々のなかでも歩みは止めない」という決心を再確認するもの

ということとします。

以上です。

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