教室運営でやってはいけない②

前回に引き続き教室運営でやってはいけないシリーズ。
今回は2番目の『固定費をかける』について書いていきたいと思います。

習い事教室を趣味から始めたとしても、もちろんこれも立派な仕事です。
仕事である限り売り上げを出していかないといけません。習い事教室をやることによってあなた自身の利益にならないといけないのです。

シンプルに考えると利益と言うのは、
お客さんからもらった総額−固定費です。

なので利益をたくさん出そうと思うと、お客さんからもらうお金を高くするか、固定費を下げるかのどちらかになります。

お客さんからもらうお金を高くすると言うのは、『単価の高い商品を考える』と言うことです。これは経営のコンサルを受けに行くとよく言われることでもあります。

もちろん高額商品を用意すると言うのは経営において大切なことです。ですが、これは少し軌道に乗ってからでもいいと思います。
よく売れる定番の価格帯の商品・たまにしか出ないが高額の商品・売り上げがなかなか出ない時でも助けてくれるような安い商品と、数パターンの価格がある方が安定すると思うので、高額商品を作ることはもちろん私も賛成です。

また教室運営で1番安定するやり方は、今通ってくださっている方がずっと通ってくれるという状態だとわたしは思います。

そうでなければ、せっかく好きなことを仕事にできたと言うのに常に集客に追われて焦りながら教室運営をしないといけなくなります。

なので多くの方にとって負担のない金額にしておくことも大切です。
となると、『固定費を減らす』の方が自分にとっても来てくださる生徒さんにとっても1番都合が良い方法となります。

固定費を減らすと言うのはわかりやすく言うと節約です。節約と言うとよく言われるのが、水筒を持ち歩くなど細かいところにフューチャーされることが多いです。
ですが、これは全く逆だと私は思っています。

1番大きいところを抑える方が固定費というのは大幅に下げることができます。
例外もあると思いますが、教室業において一番の経費は家賃です。

もし自宅でサロンを開くことができる環境がある方は、おめでとうございます!
教室家賃0円で運営はイージーモードです。

逆に教室をどこか借りないとできないよと言う方も大丈夫です。
まずはレンタルルームや町の会議室などを検索してみてください。商工会議所などに問い合わせてみるのもオススメです。
お堅いイメージですが、今は起業すると言う方を応援する風潮にあるので意外といろんな情報を教えていただけます。

そして最もオススメなのは、知り合いで安く場所を貸してくれる方を探すことです。
私も今となっては自分の教室を借りるようになりましたが、初めの約3年ほどは知り合いのオフィスを間借りさせていただいていました。

先ほどレンタルルームもオススメと記載しましたが、本当に初期の頃は生徒さんが1人とかで開催することもあるので、1時間1000円など時間借りをするレンタルルームでは、単価の安い教室だとマイナスになってしまう可能性もあると思います。

これでは仕事になりません。
その点知り合いだと状況説明して融通をきかせてもらえる可能性があります。

少し長くなってしまうのですが私の実例でお話しいたします。
私の教室は、1レッスンが2時間で1人あたりのレッスン料はだいたい3000円から5000円程度の低単価な教室です。
2時間使うとレンタル料は2000円なので、仮にその日3000円のレッスン1名だったとしたら利益は1000円のみです。
時給に換算すると500円で罰ゲームのような状態になってしまいます。

これは絶対に回避したいと思っていたので、
オフィスを貸してくださることになったオーナーさんに交渉して、
・1人来たら500円払う
・定員は最大8名
※8人満席になった場合は4000円になるので倍払うことになる。

生徒さんが1〜3人の場合はわたしが得になりますが、5〜8人の場合はオーナーが得、4人なら時間借りと同じ条件という感じです。
はじめの頃は生徒さんが少ないかもしれないが全力で頑張ることをお伝えして、
この条件で提示してOKをもらいました。

この例で言うと、
1人500円と言う固定費はかかりますが、
売り上げから500円を払うだけなのでマイナスになることもないですし、利益の計算も非常にやりやすいです。
極端に言うと0人の時は固定費0円です。

自宅サロンが無理でも契約内容を変更してもらえれば固定費0が可能なのです。

もしどこか部屋を借りていたら日割計算で家賃は固定費として発生するので、0人であろうが何人であろうが定休日であろうが一定の固定費がかかります。

この『固定費がない』というのは教室を始める上でかなり気持ちを安定させることができます。
固定費が多いと売り上げを伸ばすことに追われ、生徒さんに高い商品を勧めたり、
最悪の場合は教室のルールを破るようなマナーの悪い生徒さんも受け入れたりすることにもなりかねません。

そして、生徒さんが多くなってきて余裕が出てきたとしてもこのスタイルは極力変えないことがお勧めです。

イメージしていただきたいのですが、
固定費がかかるというのは下りのエスカレーターを乗っているようなものなのです。

教室を始めたらできるだけ教室が繁栄するように売り上げという階段を上って行かないといけませんが、固定費があるとその階段が下りエスカレーターになって固定費の分だけ下がっていきます。

必ず固定費の分だけは上に登らないとどんどん下に下がっていき調子が悪いとマイナスになってしまうといった感じです。
逆に固定費が全くかからないというのは、頑張ってその階段を上っていけばいいだけなのです。

なので軌道に乗ったとしても、できる限りこのエスカレーターの速度は弱めておきたいものです。

かなり長くなってしまいました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
次回は教室運営でやっちゃダメ5カ条の3番目
【売り上げのことばかり考える】に続きます。

kyon.

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