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THE PERFECT COUPLE

おはようございます。

まずは、大豆田とわ子の投稿に、沢山のスキを下さった方、ありがとうございました。自分の好きなものを、自分の好きなまま書いて、スキを頂けたことが本当に嬉しく、幸せな気持ちになりました。

まだnoteに慣れていないので…
仕事終わりの居酒屋でふと携帯をひらくと、沢山のスキのお知らせで受信フォルダが埋め尽くされていて、吃驚しました。とわ子人気、恐るべし、です。

さて。
今日ご紹介したいのは、海外ドラマです。
時間を持て余した土曜日に、ネットフリックスを開いたところ「理想のふたり」というニコールキッドマン主演ドラマの予告が流れていました。
あらすじとしては、ナンタケット島の大富豪の息子と結婚を目前にしたアメリアの、式当日に死体が発見され、その場にいた全員が容疑者となる、というものです。ニコールは、その大富豪家族の奥様にして、ベストセラー作家であり一家の稼ぎ頭です。

この、理想の家族、理想の夫婦というテーマ、とても好きなんです。
宝塚版・理想の夫(著オスカーワイルド)である「ジェントルライアー」
完璧なエイミーと呼ばれる妻との夫婦生活を描く「ゴーン・ガール」

ニコール・キッドマン演じるグリアの「理想の奥様」とはどんなものだろうと軽い気持ちで再生したら、あっという間に最終話に辿りついてしまいました。(全六話と短いのもよかったです。)

※ここからネタバレを含みますので、知りたくない方は読むのをおやめください。

さて、この作品。何がまず面白いかって、一話では誰が死ぬかがわからない、ということです。

ウィンバリー家以外の人々(執事、ハウスメイド、友人、長男の嫁)が取り調べを受け、ウィンバリー家の人々に関する情報が語られていきます。だから、誰かが死んだことはわかるけれど、誰が死んだかは最後まで明かされない。まず、そこで一話にぐっと引き込まれます。

そして、誰もが「秘密」を持っています。それが少しずつ紐解かれていく。
この巧みさに、思わずアガサ・クリスティを感じてしまいました。

アガサ・クリスティ。彼女の有名作品といえば、アクロイド殺し、オリエント急行殺人事件、そして誰もいなくなった、でしょうか。その斬新なトリックで、ミステリー界で永遠に語り継がれる作品です。

しかし、私はアガサ・クリスティらしさというのは、人間関係の描写の緻密さにあるとつくづく思っています。人は誰しも「秘密」がある。それは、大きなもの(殺人)から、小さなものまで。秘密を抱えた人たちの思惑が絡み合い、真実を覆い隠しているけれど、一つずつ紐解いていくと最後に真相が見えてくる。

この「理想のふたり」も、まさしくそうです。
誰もが秘密を持ち、誰もがその人を殺す理由がある。(又は、あるようにミスリードさせる)
そして、少しずつ秘密が明らかになった先に、真相が見えてきます。

最初の頃グリアは、それはもう恐ろしいほど完璧で、美しいのですが、次第に完璧さを失っていく様子がとても面白く、そして最終話では思わず好きになるような思いきりの良さがあります。

話の切り口として、次男と結婚するアメリア(イブ・ヒューソン)が庶民であり、彼女の目に映る資産家家族の異様さ、というのも面白かった。
グリア(ニコール)と、長男の嫁アビー(ダコタ・ファニング)の、透けるような白い肌と金髪が素敵で美しいのですが、アメリア(イブ)の、黒髪とエキゾチックな瞳が異彩を放っていて、美しく。家族に馴染んでいないことと相まって、際立って輝いています。

凄く面白かったです。
グリアとその夫。長男夫婦。これから夫婦になる次男とイブ。三男。
それぞれが個性的で面白く、謎めいていた初めの頃と、最後とでは全く違う印象になるのも面白かったです。

もしも退屈な休日があれば、お供にいかがでしょうか。





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