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記憶の欠片(幼少期のエピソード)

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特に山もオチもない日常の一コマが、なぜか鮮明に記憶されている。 なぜそんなどうでも良い瞬間の記憶が、そのほか多くのビッグイベントの記憶よりも鮮明に焼き付いているのか。 あの日あの… もっと読む
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2023年4月の記事一覧

蝶の恋 - 素直な想いと刹那の輝き

ある日の春、高校二年生のそうそうは、校内の屋上通路で初めてちあきと出会った。彼女は色白でハーフ顔のガーリーな美少女で、まるでモデルのようだった。そうそうの心に電撃が走り、「なんて美しい人だ!」と感じたのを覚えている。 そうそうは野球部員だったが、ちあきは帰宅部。二人はそれまで接点がなかった。そうそうは野球部の先輩であるなつきさんに、ちあきについて尋ねた。 なつき「え?ちいさんのこと?彼女のこと好きな男の子多いから多分無理だよ」 その言葉にそうそうは眩暈を覚えたがすぐに持ち直

「ひと夏の夢 - 初恋の物語」

これはそうそうの初恋物語 中学2年のそうそうは、ある日学年トップ7に入るほどの美少女、きみかに一目惚れをした。 そうそうは野球部に所属し、男子1軍の下位にいた。 一方、きみかは陸上部で、女子1軍の下位に位置していた。 その時すでに、男子1軍と女子1軍のトップ層では、既に二組のカップルが誕生しており、修学旅行を間近に控えた男子1軍の下層と女子1軍の下層が活気づいていたのだ。 時はまさに、急ごしらえのカップルが生まれるムーブメント。 ある日、きみかがそうそうに言った。 「