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ソックス

女子学生の靴下の長さを注視せり。制服姿にて変わりゆくソックスの丈、まさにその時代の象徴なり。膝下のハイソックス、ふくらはぎ下のクルーソックス、ショートソックス、スニーカー用のソックス、靴の中で見えざるカバーソックス。

一昔前はハイソックスが流行りぬ。されど、その後はショート丈となり、いまや特に定まらぬ流行となりぬ。我、ただ見逃しているかもしれぬ。ローファーにスニーカーソックスを合わせる者や、そもそも靴下をはかぬ者もあらん。

この観察を広げ、一般の人々の靴下も見つめてみる。たまに靴下をコーディネートの中心とする人あり、感心せし。

ある日、スニーカー用のソックスを履く人が少なくなりたることに気づく。今や、スニーカーにはショート丈やクルー丈のソックスが主流なり。正確なデータを取らざれど、そう思い出すと気になるなり。

我、冬以外はスニーカーにくるぶし丈のスニーカーソックスを合わせ続けて数年、思考停止の如くその組み合わせをしてきたり。

されど、2024年の女子学生をはじめ、若者はスニーカーにくるぶし丈のソックスを合わせざり。親世代がくるぶし丈を履くなり。

この事実を知りつつ、我数年間見て見ぬふりをしてきたり。くるぶし丈を手放すことで、若者ぶっていると思われることを恐れたり。されど、いまや大人たちもくるぶし丈を過去のものとし始めたり。だんだんとショートやクルーソックスを履く人が目立つようになりぬ。

去年あたりより、同志はぐっと減りぬ。


ついに我、観念せり。

くるぶし丈をやめ、今朝から新しきクルーソックスを履きたり。履けば何のことはなし。なぜ短きソックスにこだわっていたのか、わからぬなり。

くるぶしが隠れるゆえ、虫刺されの心配もなし。それに、こちらの方が温かし。


新しきソックスは気持ち良し。七足買いしゆえ、一週間新品を楽しめたり。

最後の靴下を下ろすころには、もう七月なり。


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