口外厳禁 家庭の秘密、ありますか?
指導をしていると、ときどき、
「書くことはあるけど、書いたら絶対お母さんに叱られるから書けない」
と言い張る子がいます。
たとえば、「ないしょの話」や「いたずらをしたこと」といった、本来なら子どもが楽しく書けそうな課題や、「わたしのお母さん」など具体的にお母さんについて書く課題のときに、そういう子が増えます。
「そうなの? 叱られたの?」
と確認すると、実際に叱られたという子もいれば、今までのお母さんの態度から察したら絶対に叱られるに違いないと恐れる子の2パターンがあるようです。
いずれにしても、家庭内の秘密を外に漏らしてはいけないという意識が働いているようです。
指導する側としては、そういう話題こそ、書いたらおもしろいのに……と感じるのですが、叱られる立場の子どもたちは、頑なに書けないと言い張ります。
誰だって親に叱られるのは嫌ですものね。
その気持ちもわかるので、
「じゃあ、違う課題にしようか。叱られない話題のやつで」
と、私の方が折れます。
心の中で、残念だなあとつぶやきながら。
外に漏らしてはいけない家庭内の秘密が存在するという環境は、子どもの心に大きな負担を強いるようです。
以前、アダルトチルドレンに関する書籍を読んだとき、そのように書かれていました。
親としては、人に知られたらちょっと恥ずかしいことは口外しないように口留めしとかなくては……という軽い気持ちで言っているのかもしれません。
でも、子どもにとっては、成長の過程で心に穴があいてしまうほどの負担になる可能性だってあります。
いかがでしょう?
みなさんのおうちでは、口外厳禁にしている秘密がありますか?
特に中学年くらいの生徒さんは、おもしろおかしく自由に表現することを楽しめる年頃なので、制限を設けず、なにを書いてもOKにしてあげたいものです。
それに……
どこのおうちも似たり寄ったり。それほど恥ずかしいことはないように思うのですが。。。そんなことないですか?
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