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住宅建築の設計士って、人の心理をあまり考えてないよねっていう話

たいがいの住宅企画している会社って、たとえば、こういうセンスでしか考えていない気がします。まあ注文住宅は別ですが、素人に好き勝手考えさせると不便なものができてしまうのでー。
(A) 家族3-5人のファミリータイプ 3LDK,4LDK
(B) シニア家庭 夫婦か老人1人か独身子供いるいない程度の、2DK、2LDKで平屋とかコンパクトハウス
(C) (A)の変形でデザインが凝ったもの 南欧風とか、アメリカ風とか、完全和風とか・・・

それで(A)の場合は、たいがい奥さんが主導で「子供が視界に入るように、キッチンとリビングはオープンでいてほしい」というので、LDKが広い、手べ物の匂い駄々洩れ、食後まだ食器やキッチン道具が丸見えの家庭臭ぷんぷん丸出しのリビングができあがる。
まあ、食欲は基本的な本能なので、しょうがない。そして、けっこうきつい仕事で帰って来た旦那さんは、やすらぎはない。奥さんもまあ、育児で手がかかると、安らぎはないが、母親のほうが子供を見ていたいので、子供が小さいうちは、こっちのほうが優位。
もちろん、家族仲良くっていうのは理想だが、しんどいときは休みたいが、この間取りだと、寝室に引きこもるしかないんだよなあ・・・。そして、何日も寝室にいると、相手の配偶者からぶーぶーいわれる。「家族を無視しているとか」 
逆にリビングとかにソファーやこたつがあって、そこで休んでいると、これまた、目障りなので、ぶーぶーいわれるのだ。言いたくなる気持ちもわかりますし、休みたい方の気持ちもわかります。まあ、正直、疲れた旦那さんはもう寝室とか、個室にこもってくれてるほうが目障りでなくていいのかも?

昼寝もできやしないwww だから、日本人の睡眠時間は世界トップクラスに少ないっていわれて、自殺が増えるんだよ!!

さて、ここで人には、内省型と外交型と2つがあります。今どきだと、陰キャと陽キャと言えるかもしれない。
心理学のパーソナリティ理論で、Big-5というのがあるが、そのうちの1つになっているくらいだから、大変重要だ。個性を重視するなら、けっこう大切だ。
そして、このコンテンツで書いたが、だんだんわかっていたことがあるのが、クリエイターや知的ワーカーには、内省型でないと成功しないのだ。
もちろん、他人とぜんぜん交わらないのはよくないですが、内省的な人間をパーティなどに引きずり回すと、その成果物がぐっと下がるし、当人も疲れ切ってしまうということです。

一方、外交型は1人では成果が出せないです。寂しがり屋だとか、依存型なのです。知らないことが多いので、近くに人がいて教えてもらう、手伝ってもらう的な時間がないとやっていけないのです。結果、他人と一緒にいたがったり、他人の注目を引いて、自分の近くに抱え込もうとします。

夫婦は、比較的同種結婚しやすいです。外で遊ぶのが好きな人は、そういうタイプを配偶者に選ぶし、家で本を読んだり、ビデオを見たりする人はそういう相手と一緒にいると楽です。片方が外交的で外出が大好きで、片方が家にいるのが好きだと、けっこう大変です。浮気してないかなどの心配もするかもしれません。

さて、家についてですが、この2つのタイプのうち、外交型はわかりやすいです。リビングにずーっといて、だらだらとおしゃべりをして楽しみます。お酒を飲んだり、子供とゲームをするなどもするかもしれません。
しゃべってばかりなので、成果物はありません。まあ、家は休憩の場であって、仕事場ではないので、これはこれでいいでしょう。
たぶん、こういう人は、上記の(A)のような住宅設計でいいと思います。

だらだら食べているご主人の例ですが、奥さんが我慢していたら、奥さんだって怒ります。

ついでに、こういう仕事中なのに、「子供を見ていたい」などというプロ根性がない夫がいると、仕事の効率も落ちるし、奥さんもイライラします。→私なら、この旦那、速攻でクビにするわ。つかえねーもん。

もしかしたら、夫は外交的で、奥さんは内省的なのかもしれません。まあ、絵を描きたい人は内省的なほうが多いと思います。
(まあ、この奥さんは専業主婦なのに、お金を稼いでくれるご主人に文句ばかりいって、ちょっとなあ、贅沢すぎない?・・・と思いますが。子供が近くにいすぎる気もするし。子供まで依存型に遺伝したのかも???)

では、逆の内省型の場合だと、子供がうるさいとか、食べ物の匂いがむんむんするLDKの家では、辛いです。
内省型の場合は、家でも趣味などで、たとえば小説や絵を描きたい、手芸やDIYがしたいなどの気持ちがあります。クリエイターじゃなくても、静かに音楽を聴きたいとか、本を読みたい欲求は大きいと思います。
あるいは、内省型は成功するタイプなので、家でも仕事のことを考えているかもしれないですし、社内の昇級試験勉強をしたりするかもです。
(まあ、私はIT系なので、年中勉強しないと業界的についていけませんので、よけいにそうなのですが・・・)

簡単な話の場合は、別に雑然としたリビングでもいいと思いますが、なにか資格試験前などは、もっと集中しやすい場所がほしいです。
だから、書斎とか、書斎コーナーがほしくなります。
しかも、実は男性の脳は、マルチタスキングが苦手です。仕事しながら、こどもの面倒を見るのは、女性はわりとやりやすいのですが、男性は苦手です。だから、夫が子供の面倒を見てくれないというのは、実はこの苦手感から来るのと、知的に境界知能くらいだと実際やるのも難しいと思います。

女性がリビングの隅で休憩したり、家事コーナーがリビング脇にあっても平気なのは、このマルチタスキング能力が高いからではないかと思われます。
(もちろん、男性にもマルチタスクが得意な人はいますが、人数が女性より少ないという意味です。)

まあ、趣味の場合は、「効率がー」もくそもなくて、「それをしている時間が好き」というだけなので、1つの趣味を仕上げるのに何時間かけようとかまいません。
(でも、「居心地」という面では、やはり書斎みたいなのが必要と思う。)

しかし、ここに自営業の人やリモートワークの人がいると、家で仕事だとしんどくなります。
集中したいのに、リビングで夫婦2人でいるとネット会議がぶつかると情報漏洩になりますから、どちらかが部屋を移動しないといけないですが、寝室しかなく、たいがいの家の寝室はベッドとクローゼットくらいですから、デスク的なものは置き場がありません。
また、仕事道具で散らかる場合もあります。中断ごとに、クソ丁寧に片づけていては、次の仕事ができません。手芸やDIYなどの道具や材料を使う場合も似ていると思います。作業の再開がスムーズなほうがいいのです。

仕事は集中しないとできないことが多いです。

最近では苦肉の策で、リビングにワークスペースルーム設置できるボックスみたいな設備が売っていたりします。あるいはカーテンで区切る人も出てきました。こういうのです。↓ 25-50万円くらいします。

なので、要するに、変にリビングでかいのより、ちゃんと閉鎖空間になる書斎を作ってくれというか、大人それぞれに個室をあげるような、設計にしてくれよーって思うのでした。

(簡単な結論だけど、途中の理由が大事www)

だって、家庭がアウェーみたいになるのは、嫌じゃん???
物理的スペースがあるのに、心の居場所がない家には、住みたくないわけですね。

AI,脳科学、生物学、心理学など幅広く研究しております。 貴重なサポートは、文献の購入などにあてさせていただきます。 これからも、科学的事実を皆様に役立つようにシェアしていきたいと思います。 ありがとうございます!!