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規約・契約書

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利用規約、受講規約などの規約、契約書について、専門家の立場から、事業を行ううえで有益な情報、ためになる情報を発信します。
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2021年7月の記事一覧

【専門家がわかりやすく解説】業務提携契約のメリットと注意点

✅業務提携契約とは? 業務提携契約とは、 事業を発展させ、拡大していくために企業と企業の間で協力関係を約するための契約です。 自社の弱いところ(ウィークポイント)を他社の強いところ(ストロングポイント)で補てんし、事業の発展を図ります。 たとえば、ある分野の製品開発を得意とするA社が、営業分野が弱く、なかなか製品の流通が起こせずにいたとします。 そんなとき、営業に関してスペシャリストであるB社と業務提携契約を締結し、自社で不得意な流通を手伝ってもらうことで、製品の流通

[専門家がわかりやすく解説]新規取引先との契約の際に最低限必要な書類

契約の際に必要な書類新規の取引先と契約(一般的な業務委託契約、業務提携契約など)を締結する際に必要となる書類はどういったものがあるでしょうか? 最低限必要となる書類は次の2つになります。 1.秘密保持契約書 2.業務委託契約書などの取引に関する契約書 契約することが決まったら、この2点の契約書を締結するのが一般的ですが、締結前には次のような書類もよく交わされることがあります。 合意に至る前に必要な書類〈発注者側→受注者側へ〉 ・見積もり依頼書(御社にこの仕事をお願いす

コロナ渦にビジネスで勝ち抜くための『規約』とは?

今般の感染症の世界的流行は、私たちの生活に大きな変化をもたらしました。 インターネットを介した通信販売や動画配信サービスなどのオンラインで提供されるサービスの需要は急激に拡大し、テレワークやオンラインスクール、オンライン学習も本格化しました。 このような時代の大きな転換期を迎える中、 我々がビジネスを成功させるために必要なことは何でしょうか? 1.ビジネスを成功させるために必要なこと「ビジネスを成功させるために必要なこと」は何か? このような質問をすると、よく下のよ

お使いの“利用規約”“受講規約”を確認しましょう【専門家がわかりやすく解説】

昨年4月1日、120年ぶりに民法の改正がありました。 今まで大きな改正がなかった民法が大幅に改正されたことで注目されましたが、 皆さんがサービスや講座を提供される前にお客様に同意してもらう「利用規約」「受講規約」についても大きな改正がなされることになりました。 大きな改正のポイント「利用規約」「受講規約」にかかわるところで、1つ大きな改正のポイントがあります。 わかりやすく言うと、 「利用者の利益を一方的に害すると認められる条項があった場合、たとえ利用者が“✅同意す

セミナーや講座をオンラインでする際、どのようにお客様と契約したらよいのか?【専門家がわかりやすく解説】

オンラインでセミナーや講座を提供するスクール事業の需要が高まっています。 対面で提供されるセミナーや講座とは異なり、zoomなどを利用してオンラインでサービスが提供されますので、「受講規約」や「サービス利用規約」も、オンライン特有の規約が必要になります。 ただ、なかには「規約整備まではまだ追いついていない」と、以前の規約のまま、オンラインでサービスを提供してしまっている事業者もいらっしゃるようです。 実際の状況と異なる内容の規約でサービス提供を行うことは、様々なリトラブ

契約書は必要か?【専門家がわかりやすく解説】

契約書がなくても契約は成立します。 では、なぜ契約書は必要なのでしょうか。契約書の専門家がわかりやすく解説します。 1.口頭で約束しても契約は成立する契約は、 口頭やメールなどで交わしても有効に成立します。 立場上、または取引関係上、相手方へ契約書(書面)を取り交わす要求ができなかったり、口約束で済ませてしまうことはあると思います。 それでは、どうして契約書(書面)を取り交わすことが必要だと言われるのでしょうか? 書面にして残しておく一番の理由は、 後のトラブル