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研究・批評のための読書の方法(1)

今回は読書の方法について紹介したいと思います。いわゆる読書術とか読書論のような大層なものではなく、本を読む時に使っている道具についてです。おそらく色々なツールがあり、それぞれの用途にあわせて駆使しているのではないかと思います。研究や批評をするには大量の本を読まなくてはなりません。それも研究書や洋書は重いものがたくさんあるので、ずっと持ったままだと疲れます。ページをめくるのもダルくなる。だから腕に負荷をかけずに読みたい。あるいは、ノートにメモを取りながら本を読みたい。本を開いたままPCに文章を書き込みたい。研究論文を書くには引用は必須なので、本を持たずにページが読める道具は必要不可欠です。つまり本が閉じてしまわないようにしておくツールですね。

ブックスタンドは一般に知られて久しいですが、僕も安いものから高いものまでいろいろ試しました。ずっとこれというのがなかったのですが、いまのところ長く愛用しているのが、SupeDeskのブックスタンドです。デザイン性も機能性も優れていますし、ページストッパーが横に伸ばせてA5〜A4まで固定できる。結構厚い学術書も耐えられます。タブレットも置くことができるので隣で映像を流しながらPCで文章を書くことも可能です。

SupeDeskのブックスタンド
SupeDeskのブックスタンド

しかしながら、このスタンドは小さい本、たとえば文庫本や新書本なんかは幅が足りないので固定できません。そもそもこのブックスタンド自体、存在感があって、さあ読むぞ、さあ書くぞというモードにならざるをえない。それがたまに嫌になる。そして、それなりに重さがあり、折りたたんで持ち運ぶのにも向いてない。そこで重宝しはじめたのが、ブックストッパーです。使いやすくて可愛いので気に入っているのが、これ。トモエ算盤のブックストッパーです。

トモエ算盤のブックストッパー

これ考えついた人、天才だと思います。大きすぎる本や分厚すぎる本はブックスタンドにうまくはまらないけれど、これはブックスタンドのように幅も取らないし、本当に気軽に使える。この手軽さと気軽さが最高です。デザイン性も高く、何よりこの小ささ。以下のように使います。

『映画 けいおん!』の絵コンテを読んでいるところ

大きくて分厚い洋書でも挟めるくらいのページにくっつければ問題ない。重石が機能してちゃんと読めるようにしてくれます。この小ささなのでバッグに入れてカフェでも図書館でも持ち運びやすい。場所をとらないのが素晴らしいですね。

分厚い本でも簡単に取り付けられる

逆に小さい文庫や新書はこんな感じで挟めば手を使わずに読めます。自宅の書斎で原稿を書いているときでも、ブックスタンドはデスクの場所をそれなりにとってしまうのですが、これなら最小限のスペースですみます。

新書でも問題なし

この万能に見えるトモエのブックストッパーですが、一つ難があります。日々使っているとそれほど強度が高くないので、クリップが割れてしまうことがある。丁寧に使っていれば大丈夫なのかもしれませんが、僕はこういうものは消耗品だと思っているので、結構乱暴に使ってしまいます。2度割ってしまいました。でも1000円なら許せます(僕は)。ただこういうのが許せないという人は以下のプラムネットのブッククリップがいいと思います。

プラムネットのブッククリップ
大きめの雑誌でも手軽に使える

これはデザイン性は劣りますが(めちゃめちゃ主観!)、強度は抜群。これも1000円くらいなので、長く使いたければこちらのほうがいいかも。僕は結構、二つを併用することがあります。というのも、たとえば英語のペーパーバックなんかは閉じる力が強くて一つでは足りないこともあり、プラムネットのブッククリップのほうがトモエのブックストッパーよりも若干重いんですね。なので本の多様性にあわせてどれか選んだり、組み合わせて使ったりします。

洋書のペーパーバックに使用

ということで、今回は読書をするときのツールの紹介でした。それぞれ何が快適かは違うでしょうが、ぜひストレスのない読書環境を構築してみてください。企業のまわしもののような記事を書いてしまった……。いずれ読書術のような記事も書きたいと思っていますが、前回は映像資料のアーカイブについて書き、今回は文献を読むツールを紹介したので、次回は文献(本や論文)の管理の仕方でも書こうかなと思っています。

読書のための道具

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