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#3 知識もノウハウもない状態でプロダクトを作るのは、とても大変で、とても楽しい。

前回の更新からずいぶんと日が経ってしまい、気付けば2021年も半分以上が過ぎてしまいました。

1回目のnoteを色んな方に読んでいただいた結果、皆さんから「なんか文章カタイな・・・」と。

オーナーとしてきちんとしっかりとした文章を!スタッフ達に恥ずかしい思いをさせぬよう・・・!と意気込んで書いたのだけれど、確かにあのオカタイ感じがずっと続けられるわけもないので、これからは普段通りの私らしい文章で書いていこうと思います。(関西人として、オモロい文章にしなあかんよな・・・という違う緊張感が出てきている・・・)

さて、このnoteでは、皆さんにオーナーである私やいつも現場で一生懸命働いてくれているスタッフ達が、京ワッフルに込めた思いやストーリーなんかを、皆さんに手紙をしたためるような気持ちで書いていくつもりです。

母からの突然の「辞めたい」宣言

1回目のnoteで書いた通り、元々kyocafe chachaは、私の母が経営する至って”ふつうのカフェ”でした。

母が突然「もうカフェ楽しんだし、辞めたい」と言い出したのが2016年末。

幼稚園児のような理由を突然言い出す母を目の前にしながら、「え!じゃあ私なんかやりたい!」と、これまた小学生レベルの好奇心で答えたのが、何を隠そう、この私なのです。

当時、私の師匠と、お世話になっていた社長さん(京都でも1・2を争うとっても愉快な方々)に、「清水寺の近くのカフェを、母から引き継ごうと思ってるんです」と相談。

その日の夕方には企画書が出来上がり(感謝)、その日から当カフェのリニューアルプロジェクトが立ち上がりました。3人で「こんな商品を売り出そう」のブレストを、LINEグループで1ヶ月間ほぼ毎日続け、やっと決定したのがバーに刺さった食べ歩きの出来る「京ワッフル」なのです。

作り方を誰も知らないと、こうなる。

当時は、1ヶ月かけてやっと「どんな商品にするか?」が決まった状態。

そして、お菓子作りもカフェ運営も何もしたことがない、当時25歳の私。当然何のコネクションもなく、お菓子やカフェに詳しい知り合いも一人もいない。

あるのは、「やりたい!」の気持ちのみ、でした。

(とりあえず、ワッフルを焼く機械が必要だよなぁ・・・。)と考えた私は、ひたすら(それこそ1日中)Googleで検索。どうやら富山県が鉄板の産地らしいと知り、鉄板工場に片っ端から電話して「実際に見た方がわかりやすいからおいで〜。明日とか。」と言われ、翌日すぐに富山県に飛んだり。

結果的には、理想的な大きさのワッフルが焼ける鉄板の型が日本には無く、海外から輸入することに。

続いて、持ち手部分のスティックと焼印をしてくれる工場探し。
理想的なワッフルの大きさと持ち手の長さと太さに、並々ならぬこだわりがあったので、スティックを探すだけでも1ヶ月は時間を費やしました。(おそらくこの1ヶ月で、日本にある木のスティックを扱う業者、全て網羅したと思う・・・)

それに並行して、当社の飲食部門スタッフがワッフルを試作。(ワッフルの味や形のこだわりについては、また別の記事で。)

形が出来上がったら、いよいよフレーバー展開!
今あるクラシック以外のフレーバーを増やすために、チョコをディップしよう!と決まったものの、普通のチョコをいくらつけても固まらない。すぐ溶ける。美しくない・・・。

「チョコ 固まる」でググろう。む、コーティングチョコなるものがあるらしいよ。よし、今すぐ取り寄せよう・・・。チョコは固まった!よし、乾かそう・・・。あれ、お皿にくっついてる面がめちゃくちゃ汚い・・・どうすれば両面綺麗に乾くの・・・?う、浮かせる・・・とか・・・??よし!知り合いに製菓の専門学校でた友人がいるからfacebookで探し出して聞いてみる!!!

・・・・・

そうなのです、皆様お気づきの通り、この京ワッフル、開発段階ではお菓子作りのプロは誰一人関わっていないのです。きっと、製菓専門の方がこの記事を読んだら「よく出来上がったな・・・・」と思われるかもしれません。

機械的な美しさ<素人の込めた愛情

知識も経験も何もなく、ただひたすら「こんなのを作ったらみんなが喜んでくれるんじゃないの?!」という一心のみで、素人達の愛情たっぷりで誕生したワッフルなのです。(もちろん味にはこだわり、日々色んな改良を加えて、今もまだまだ品質は進化中です)

EC販売を始めた今でも、あいも変わらず全て手作り。

手作りが故、プロのパティシェさんや、工場で作ったように均一で芸術的な美しさはないのかもしれません。

でも、京ワッフルには、2017年から私やスタッフ、そして本当にたくさんの方の愛情がたっぷりと詰まっているのです。

私が京ワッフルを愛してやまないのは、そんなたくさんの方の気持ちを背負っているからこそ。

これからも、京ワッフル共々、kyocafe chachaをよろしくお願いいたします。

(ちょっとでも面白かったよ、という方、ぜひスキボタン押したりフォローしてくれると、とても嬉しいです。)

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