【平家物語】巻03_19 城南之離宮
大人の高倉天皇は初登場ですね。治承3年(1179年)時点で18歳。
最初、もうちょっと大人っぽい、かつ暗い容姿で考えてたのですが、でも華やかな滋子の息子だしなぁ…と、ちょっと可愛い系にしてみました。
さて、「どんなにめちゃくちゃやってた人に対しても、落ちぶれたら全力で美化して同情する」という平家物語のいつものクセそのままに、今回も後白河院が全力同情されてます。
末尾の、離宮の寂しい冬景色の描写とか、しんみりくるわけですが、どうなんですかね。そんなしんみりしてたような気がしないのですが…意外と今様ジャイアンリサイタル三昧だったんじゃないの?とか思っちゃのですが…。
ちらっと出てくる藤原成頼というのは、後白河院の元近臣。
彼の奥さんは藤原邦綱の娘で、六条帝の乳母だった藤原成子。重衡の妻である大納言典侍のお姉さんです。
そんなわけで、院にも清盛にも近い関係だったのですが、後白河院と清盛がこんな風に決裂する前に出家して都を離れていたので、難を避けることができた…って状態ですね。
さあ、後白河院を鳥羽に置き去りにしたまま治承4年を迎え、巻3が終わります。この年の夏には源頼朝が挙兵し、お話が大きく動きます。
巻4の後半からはいよいよ合戦シーンも始まります。私も描くのが楽しみ!