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【平家物語】巻03_13 燈炉之沙汰


重盛は「燈籠の大臣」とも呼ばれた。
それと言うのも、信心深い彼は東山のふもとに四十八間の寺を建て、その四十八間に四十八の燈籠をかけ、毎月14・15日に念仏を唱えるという仏事を行っていたからである。
それはただの仏事ではなく、一門や他家から選び、一間に6人の見目麗しい女房を配置し、彼女たちに念仏を唱えさせたのだ。
燈籠に灯りがともる中、念仏を一心に唱える声が響くさまは、阿弥陀仏もお姿を現されるに違いないと思えるほどのすばらしさであった。
大臣は15日の結願の日には念仏を唱える列に自らも加わり、この世の迷える衆生をお救いくださいと祈る。その姿は人々を感動させた。

前章段で重盛は亡くなりましたが、「重盛今までありがとう特別番組」的に、彼の生前のエピソード紹介が続きます。このあとにも2つエピソードが続きます。作者、どんだけ重盛大好きなんだ…

これは重盛の深い信心を褒め称える章段なんですけど…ですけど…
現代感覚で「コンパニオンの美女軍団を各地のモデル事務所からかき集め、極楽を再現」って置き換えると、
おっさんの極楽かよ!!
と突っ込みたくなります。重盛は大真面目なんだと思いますが。

清盛のほうは、厳島神社といい港の建設といい、装置のスケールがデカいイベントが好きそうですが、重盛は演出重視なイメージですね。ユーミン様のシャングリラVSみゆき様の夜会、みたいな。(違うか)

さて、今回の章段まんが。
まんがとしては3コマしかなくて(実質1コマ)、おもしろくもなんともないと思うのですが、時間だけはめっちゃかけてます。今回、仕上げに普段から使ってる漫画作成ソフトの3D素材を使ってこの建物の下絵を作成したのですが、いやー、慣れてないから余計に時間かかった!! 建物だけで1日使ってしもた!!
そして、本来はそのまま線画を作ればよいのだろうけど、やり方よくわかんないから、3D素材をプリントアウトしたものをアナログでペン入れしてます(^^;
それでも、角度をぐりぐり変えて、イメージ通りの角度に調整できるのは便利ですね。ほんとはもっとアオリの角度にしたかったんだけど、あまり視点を下にすると美女軍団の顔が手すりで隠れちゃうので、無難な角度に落ち着きました。