ベランダギター日記15日目

5月20日(水)

バイト休み。16時起床。
むっっっちゃ寝た。
13時間はぶちかました。一片の悔いなし。普通寝すぎた時はなんらかの罪悪感が芽生えるものだがここまで来ると笑てまう。
唯一の心の救いと言えば3度寝で達成したことか、一発でいったわけじゃない、途中何度も身体は戦おうとした。その分落ちぶれてはいない、と。
いや、これを打ってて思ったがそっちの方がザコかった。何度もチャンスがあったにも関わらず精神が敗戦につぐ敗戦を重ね13時間に達している。
まぁいい、なんでもいい。とにかく今晴れやかだ。私はまだ始まったばかりだ。


ベランダギター15日目

いよいよ折り返し地点
学習したことを活かし後半戦を戦っていきたいところだ。
18時半ベランダ入り
出る前にきのしたに「もうやめましょ。」とタオルを投げこまれるも「おれはまだやれると」リングへ。

昨日の自分を超える為にも最初から立ち上がってのスタート。言い訳はもうしない。
気分を変えようと洋楽スタートをやめ好きな曲から入る。

ウルフルズの僕の人生の今は何章目ぐらいだろう。まさに今突き付けられているような歌だ。
何章目であろうとまさかこんな行為を繰り返すバカげた日々が待ち受けているとは誰が想像できただろうか。
1番が終わった頃にふと正面を見る。もう4階のじいちゃんが(7日目参照)ベランダに出て来てるではないか!
油断していた。どこかで1曲目から来るわけはないと決めつけていた。
案の定また下を見てキョロキョロしている。「それはなんで!?」という気持ちを抑えつつ「ここだぞー!」と言わんばかりにギターをかき鳴らす。
じいちゃん室内へ。

遅かった。油断していた。勝手に知った気になって1曲目から来ないと思っていた。
知らぬ間に慢心していた。勝手に15日間ベランダに出ただけでベランダギターを知った気になっていた。
俺は一体ベランダギターの何だというのだ。ベランダギターの神に調子に乗るなと、こつかれた気分だった。ギター型の杖で。
初心に帰ろう。

2曲目も戒めのように何も起きず3曲目へ
ここで逆にcarpentersのTop of the worldをぶち込んでみようと思いつく。
いつもなら最初に弾く曲を後半に持って来ることで、いつも聞こえてはいるけど反応こそ示していない住人に向かって揺さぶりを掛けられるのではないかと思う。
効果は表れた。

正面のマンション8階部屋のカーテンがペロッとめくられて、その隙間からオバちゃんがのぞいているではないか!
しかも初めてのお客さんだ。明らかにこちらをのぞいている。目が合う。
僕はこのチャンスを逃すまいとこの15日間で培ってきたスキル「会釈」を発動させる。
(ぺこっ)
(シャッ!)
カーテンは固く閉ざされた。
まるで怖気づいた小魚が巣に逃げ帰るように。
おそらくだ、おそらくだが、変質者扱いされている。
この15日間密かに抱き続けていた感情だが、何も反応が無いのはシャイな日本人の国民性なのかそれとも迷惑になっているかだ。
その後者の可能性がいま飛躍的に跳ね上がった。
「いっつもこの時間なったら聞こえてくるけど一体どんな奴が弾いてるんや。いっぺん隙間から覗いてみたろか。」
(シャッ)
(ぺこっ)
(シャッ!)
「バレた!はや!何気なく弾いてるんかなー思たら正面向いて立って完全にこっちに向かって弾いてるやん!こわ!」
すごく当たり前の感情だ。
容易に想像出来る心の動きだ。誰かの楽しみになりたくてやっている。
注意されれば一発アウトだ。終わりの日は近いのか。
悲しい気持ちでリビングへ。

そこできのした
「さっきジュース買いに下まで行ったんすけど(うちは7階)さかもとさんの声結構聞こえてますね~」
「え!そうか!」
「はい、車の音にかき消されて逆にギターは聞こえにくいですけど声の方が聞こえてます。」
「へー!」

お前!やるやないか!ナイスデータだ!そこが気になっていた!自分ひとりでは絶対に知りえる事のないデータ!「もうやめましょ。」とかゆうてたのに!おまえ、くっ、、
ということはもう少しギターを鳴らすと確実性が増すということか、今でさえまぁまぁ鳴らしているつもりだが。
まぁそうか。なにわともあれデータが増えたのはいいことだ。
明日以降にいかしていこう。
栄光はもうそこまで。


本日の反応 皆無


ウルフルズ 僕の人生の今は何章目ぐらいだろう
コブクロ 轍-わだち-
carpenters Top of the world

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