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AW世界線の聖川真斗についての考察

注意
・会場2Dモデルの発言ネタバレ
・拡大/独自解釈
元はフォロワーさんに勝手に送り付けたものでした。
考えていたら意外と楽しくなったので、許可をもらい、一年前に書きかけていたものも混ぜて加筆・修正したものを公開します。

スペシャルサンクス:寿担フォロワーHさん

2021-02-01

Hさんへ

本日は奇しくもAnother World公開から1年ということで、私が大好きなAnother World、そして早乙女大学の聖川真斗について考えていくことにしました。

個人的に、この大学生世界線が一番有り得たのは御曹司ズだったと思うのです。この二人には、外部の圧力というか、「学を修めなくてはならない理由」が明確にあったので。

その通りに、聖川真斗も神宮寺レンも(レンはサボり気味ではあるけれども)順当に経済学部に進んでいて、聖川真斗は大学までと期限を決められながらも演劇部に所属し、神宮寺レンは授業を適度にこなしつつライブハウスに入り浸っています。
この姿は音楽にきっかけを与えてもらうことのできなかった、いうなれば七海春歌に出会えずにいた二人そのものではないでしょうか。

公開前、これをゆるゆるの頭で「大学生パロ~!」と呑気に捉えていた私は、全貌を知って信じられないほどの激情に駆られてしまいました。
アイドルをやっている世界線の彼らの(概念的な)下位にAWの彼らがいる。
もしアイドルにならなかったら。アイドルになる過程で自分と向き合う機会がなかったら。本当にやりたいことがなんだったのかわからないままだったら。大学というモラトリアムのゴールの終わりにありながら、普通の大学生以上の何者にもなれていない彼らのお話。
人生の分岐点で、アイドルでないほうの道を選んだ(選ばざるを得なかった)彼らのお話。

一応比較として御曹司以外の人たちのことを考えてみると、(高卒就職、専門学校なども含めて)そもそも大学に進学しなさそうな人、進学しても日本の大学じゃなさそうな人ばかりな気がします(※個人の見解)。

そういう意味で、このAWの世界線は、御曹司たちにとって、ほかの人とはまた違った意味で特別だったのではないでしょうか。

きっと、聖川真斗にとっては、こんなにもありありと描かれた未来の可能性を疑似体験することで、この未来が、自分の選択で避けられた事実とその幸運を、改めて確認する場になったのかなあと思います。
部活に勉学に友人に。大学生活としては平均よりもよっぽど充実しているだろうその日常にも関わらず、一抹の虚無感を拭えずにいる“聖川真斗”。アイドル・聖川真斗は、“彼”に対して色々と思うことはあっただろうけれど、きっと「哀れ」だと思ったはずです。可哀想だと。今の充実した日々を送ることが叶わない自分は、「哀れ」に見えたはず。
アイドル聖川真斗は大変に幸運で、そして、この幸運を再認識した今、何が見えたのか。
それはもちろん、自分の可能性を信じることの大切さでしょうよ。

自分の可能性 二度と疑わず 歌が導く重力 そうだからあなたと逢えた

ここ世界一好きです。気を抜くと泣きます。
とはいえ、「自分の可能性を信じること」なんて、歌詞を見れば当たり前にわかることをどうして取り上げたのかというと、聖川真斗の根幹に最も近い言葉だと私が思っているから。

聖川真斗はスタリの中で、いやもしかしたらシャイニング事務所の面々の中で一番に、精神の地が表現者なんじゃないかと私は考えています。
いろいろな役に挑戦したい。難しい役ほど楽しくなる。表現の幅を広げるための努力は全く苦じゃないみたいな顔をしていますが、これは彼が意識の高い人間というよりは(もちろんそれもあると思いますが)、そういう性分なのだと直感的に思います。

ところで、彼は生来の自信家です。その自覚はありませんが。これには高貴な生まれが関係していると思うのですが話が逸れるので割愛。とにかく、根本的に謙虚で、そしてどこか少しだけ傲慢なところがあります(だからこそ先ほど「哀れ」という言葉を使いました)。
そして先述の、自分を高めていく作業においては、自分にはできると思って(思い込んで)走ること以上に大切なことはないと思います。そんなこと、ちょっとくらい傲慢じゃないとできなくないですか?
自覚・無自覚にかかわらず、やっぱり結局彼はこのAWというお仕事で、自分の可能性を信じ進んでいくことの大切さを今一度確かめたであろうと私は想像します。

突然の自分語りで大変恐縮なのですが、自分は聖川真斗に、生きていく上ではそういう「自己肯定感を高めに持つ」ことも大切なんだと教えてもらいました。おかげですっかり幸せです。まるで新興宗教みたいだと自分でも思いますが、今のところ誰ともこれは共有せず(できず)、信者は自分一人なので宗教ではなくただの推し活で済んでいます。

そういえばHさんは会場にはいきましたか? 自分はなんだかんだで2回ほど足を運べまして、そして初回は案の定記憶喪失になり、2度目でやっと会場の2Dモデルたちが話していた中身を咀嚼することが出来ました。必死こいて書き起こしたメモがあったので、もしご存じでしたら無用かもしれませんが、かいつまんでご紹介しますね。

那月「もしもアイドルになっていなかったら、どんな未来が待っていたのか。いろいろな可能性があって、とても興味深いテーマですね」(中略)

翔「おう、すっげー新鮮だった! 似てるところもあるのに、全然違う人生だからな……もちろん完璧ってわけじゃないけどな!」

真斗「それが、人生というものだ。俺は改めて今の幸せを実感できた。出会いという奇跡が積み重なり、この瞬間が存在している」

カミュ「さまざまな選択をすることで、未来へと繋がっていく。自分で選んだ道が正しかったのか決めるのも、また自分だ」

翔「じゃあ、ここにみんながいるってことは、みんなが望んだからということになりますよね!」

セシル「イエス! そして、その気持ちはきっとワタシたちだけではありません。歌を待ってくれている皆さんも一緒です」

真斗「ああ、今もこうして会いに来てくれているのだからな。一つ掛け違えば、出会えなかったかもしれぬ。心から感謝せねばな」

藍「一瞬一瞬を大切にしたい。後悔しないように。何よりも、今を楽しむためにね。……」(後略)

こんなの泣かないわけにはいかないでしょう。会場で半泣きになりながらフリックしていました。全文も送るので遠慮なく言ってくださいね。

今自分がアイドルである彼らを応援できている幸運は、どこから降ってきたのか。
彼の持つ、ひたむきに走る姿勢と、自分の可能性を信じる力と、彼が音楽の神様に微笑まれた奇跡と、あとほんのちょっぴりの自分のラッキーが混ざり合って生まれたんだろうな。
その幸運の先で、我々ファンに向けて「ひとつ掛け違えば出会えなかったかもしれぬ」と感謝を述べてくれている彼に、大好きだと叫ばざるを得ない。
世界で一番好きです、聖川真斗!

妄言まみれのお手紙をここまで読んでくれてありがとう。
それでは、きゃお feat.ブレン0.7mm(ゼブラ)でした。和紙との相性の良い、とても書きやすくて優秀な子でした。

きゃお

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