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鬱っぽくなった話

医学部合格に向けてテストの成績も好調だったころ、高校2年生の東京の修学旅行くらいから精神的に不安定になりました。

自分で言うのもなんですが、私はサービス精神が旺盛で穏やかな性格でした。そのせいでしょうか、いつもはそこまで密にかかわっていなかったクラスメイトと長い時間を過ごす修学旅行でとても気疲れしてしまったのです。

移動のバスで隣に座った友達と楽しい会話をしなければならない、ディズニーランドでは明るくふるまっていなければならない、夜は恋バナしたり、水曜日のダウンタウンを友達とみて談笑しなければならない。だって修学旅行だから。そうやって当時は何かを楽しもうとしてかえって自分を追い詰めていたのかもしれません。

修学旅行明けの2月、3月。とうとう誰ともしゃべれなくなってしまいました。友達と何を話したって楽しくなくて、自ら友達を避けたりしました。ネットで「会話をうまく続ける方法」とか調べてみてもなにもピンときませんでした。クラスでは孤立し、文化祭の準備している間、トイレに行ったり、黙々と一人で作業したりして影をひそめるようにして過ごしました。それでも、今まで私とかかわってきた友達が一緒に準備をしようと輪にいれてくれたり、当日一緒に店を回ろうといってきてくれました。今となっては本当に感謝しています。しかし、当時の私は誰とも話すことができなかったので当惑していました。そんなうつ状態のなかでも迫りくる医学部受験への重圧から勉強の足を止めてはなりませんでした。それだけは意地でもやめてはなりませんでした。

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