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案の定なセンスレス

まず語感の軽薄さで、緊急度合いは2割減くらいな気がしている。


「東京ラスク」に「東京ばな奈」、ついでに「東京アラート」も。
不謹慎な、と仰る方がいるかもしれない。

が、自粛再要請の可能性を想起させるに軽すぎると思うのだ。
まったくセンスを感じない。

繰り返し唱えていた「感染爆発、重大局面」の直訳感もひどかったが、何せとにかくセンスがない。たとえば危機感や切迫感のような伝えるべき意図と言葉のバランスが取れていない。

「全国瞬時警報システム」と「Jアラート」、どちらも日本のある警報網の呼び名である。が、どちらが上位かご存じだろうか。
知っている方には、何を言っているのかというくだらない問題だ。
字面で受ける印象が異なる一例とお許し頂きたい。

勤め先のある新宿は、この数日で出歩くひとの数が一気に増えた印象だ。
飲食店では店内こそ対策されてもいるが、ゾーニングされている店舗などは一握りもない。そもそも新宿に至る交通機関に為されていない。

この数日、ソーシャルディスタンスを気にしている素振りの方が目に留まったということもなかった。
電車が混んでいる、と見送ったらホームにひとりということもあった。

気にしていないのである。
非常事態宣言が解除されたから、だ。

非常事態宣言下でも変わらず通勤していた身ながら、今こそ在宅に切り替えたいと切実に思っている。そのくらい、気にする人の割合が減っている。
分母を押し上げているのは、そう決まったので自粛していた方々と云わざるを得ない。

アラートは出るだろう。
が、そもそも出掛けている誰もに今も鳴っていなければおかしいのだ。
数が減ったというだけで、何かが解決したわけではないのだから。

そう意識させる説得力のある言葉を、できれば期待したい。