50年前でもアウト?!/India Shawn「Exchange」

Throwback Soulソウル/ファンク 定番・裏名盤・入手困難盤70年代〜打ち込み前夜編』と題したリイシュー・シリーズの第一弾、全48タイトルが6月22日にリリースされるのですが、そのうち私はマーヴィン・ゲイ『Let’s Get It On』と、ダイアナ・ロス&マーヴィン・ゲイ『Diana & Marvin』の2枚のライナーを書かせて頂きました。

共に超名盤、何度もリイシューされているし、今更何を書けばいいのやら……と猛烈に悩みましたが、<2022年>ということを意識して書いてみました。2022年にしか書けなかった内容になってるのではないかなーと思います。キー・パーソン(ユニット)はシルク・ソニック。あとはちょっと女性ならではの視点でも書いてみたり。
1320円という、かなりお得なお値段ですので、もしご興味がある方はぜひ手に取ってみてくださいね! 共にボーナス・トラックも入ってますよ。

ライナーにも書いたのですが、(曲の方の)「Let’s Get It On」は当初人生を前向きに生きていくことを歌った曲だったのに、出来上がったのはセックス讃歌。なぜかというと、レコーディングを見学に来た16歳の少女にマーヴィンが一目惚れして、その子を思うがあまり歌詞を別物に変えてしまったから。この時マーヴィン33歳、妻とうまくいっていなかったとはいえ一応既婚者。16歳の少女を思うがあまり生まれたのがセックス讃歌というのは若干(否、大いに)どうかと思いますが、まぁそのおかげでこの大名曲は生まれたわけです。ちなみにその16歳の少女=ジャニス・ハンターとは、のちに結婚。2人の子供に恵まれてます。

ということを書いていて、これって今の時代じゃ絶対アウトだよなーと。今なら「Let’s Get It On」もリリースされてなかったかもだし、マーヴィンもRケリーのようなことになっていたのでしょうか……。73年の曲だからおおよそ50年前。50年前でもアウトのような気もしますが……。
まぁ、ともかく、いい曲なのは間違いない!(強引なまとめw)。16歳に恋焦がれてできた曲で幕を開け、<2人がやり直すのはもう手遅れなんだ、もう遅すぎる/今になってしおらしく泣いてみせたって無駄だよ>と当時の妻アンナへ向けて歌った私信的ナンバー「Just To Keep You Satisfied」(邦題「別離の囁き」)で幕を閉じるという、超生々しく赤裸々なマーヴィンが堪能できる歴史的大傑作『Let’s Get It On』。今回のリイシュー盤もぜひ聴いてみてくださいね! もちろんダイアナ&マーヴィンも!(←これも色々曰く付き(?)の作品で、そのことはライナーにも書いたのでぜひチェックしてみてくださいませ)


<今日の1曲>
India Shawn / Exchange

最近のお気に入りで、毎日ずーーーーーーっと聴いてる曲。プロデュースはDマイル。さすがすぎます。8分の6拍子のスロウがトレンドになりつつありますね。マニ・ロング「Hrs & Hrs」しかり。メアリー・J・ブライジ「Good Morning Gorgeous」しかり。タイトルの「Exchange」は「(愛の)交歓」みたいな意味なのかな。歌詞はかなりエロティックでございます。MVも1人で歌ってるだけなんだけど、色っぽいですね。てかインディア嬢、すごく綺麗!!

India Shawn feat. Anderson. Paak / Movin’On

この曲も猛烈に好き!!!(MVは歌が始まるまで1分半かかります笑)

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