夜の246ひとりドライブ/Ella Mai『Leave You Alone』

キース・マーティン死去……と書いてどれくらいの人が反応してくれるのかわかりませんが、私にとってはなかなか思い入れのあるアーティスト。
ワシントンDC出身のシンガーで、95年に『It’s Long Overdue』というアルバムでデビュー。その後、フィリピンに移り住み、2004年以降はフィリピンからアルバムを数枚出してます……というなかなか変わった経歴の持ち主。亡くなったのもフィリピンだったみたい。享年55歳。若いですね…。残念です。

でもって、『It’s Long Overdue』に「Give It Up」という曲が収録されているのですが、この曲は私が極々短い間、車を運転していた時期の思い出ソング。夜遊びに行くために国道246号を横浜方面から渋谷方面に走らせて、ちょうど玉川高島屋が見えてきたあたりで、高架上の景色がパーーっと広がるんですけど、ちょうどその辺りを走っている時にこのキラキラしたアーバン・ミディアムが流れて、夜景とのあまりのマッチ具合に「今ちょっとカッコいいシチュエーションじゃない?」と思ったことを覚えてます(笑)。残念ながら隣に誰か乗せていたわけじゃありませんでしたが。

Keith Martin / Give It Up
久しぶりに聞いたけど、やっぱりいいですねー。とろけます。

この曲のことを鮮烈に覚えているのには訳があり、なぜならその後、私は運転をしなくなったから。だから自分で運転した時の思い出ソングがこの曲くらいなのです。

ちなみに運転をしなくなった理由は

①縦列駐車のやり方をよくわかんないまま自動車学校を卒業したため、縦列駐車が本当に苦手。というかできない。夜遊びに行って停めるのにひたすら苦労した記憶。
②西麻布Yellowにジョセリン・ブラウンを見に行って、後輩を乗せてたんだけど、サイドミラーをなんかにぶつけて(対向車にではない)怖い思いをさせる。
③なんかの帰り(これも多分夜遊び)に友達を乗せてて、私の運転の下手さに「殺す気か!」と言われた。

と、こんなことが続いたため、事故を起こして迷惑をかける前にやめようと思ったのでした。そもそも運転してて、怖いばっかりであんまり楽しいと思ったことなかったし。上記の通り、ほぼ夜遊びのためにだけしか乗ってなかったので、都内で一人暮らし始めたら乗らなくても問題なかったし。
というわけで「女は助手席でしょ!」と宣言して今に至ります(笑)。
けど私の周りも運転できる女性ばかりで、やっぱりカッコいいですよね。私もカッコよく運転する女になりたかったなー。

なんてことをキース・マーティンの訃報を聞いて思い出したのでした。やっぱり音楽はその時その時の場面を思い出させてくれますね。リンデン・デイヴィッド・ホールについて書いた時にも思ったけど、亡くなってもなお、自分の曲を聴いている人間がいることを天国で喜んでくれればなーと思います。


<今日の1曲>
Ella Mai / Leave You Alone

「Boo’d Up」で大騒ぎしたのも4年前……って、もう4年も経つことにびっくりですが、5月にセカンド・アルバム『Heart On My Sleeve』のリリースを控えているエラ・メイの先行シングル第三弾。人懐っこいサビのメロディーが印象的なミディアム・チューンとなっております。プロデュースはもちろんマスタード(+α)。曲が終わる直前のアンビエントな展開もカッコよしです。ジャケもグッと大人っぽくなりましたね。アルバムが待ち切れない!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?