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自分で作る書類:事業の概要を記載した書面

事業の概略とは?

 この書類は、会社を経営している方や、個人事業主の方が記載します。サラリーマンなど会社勤めの方は不要ですが、もし副業していたら作成が必要となります。
 会社経営者には、取締役や役員登記されている方も含まれます。また、生計を同じくする家族がこれらに該当する場合も作成が必要となります。もちろん複数の事業を展開している場合は、その事業の数だけこの書類を作成しなければなりません。
作成に当たっては、決算報告書、商業登記簿を用意してください。
以下のテンプレートを使用しましょう。

具体的な書き方

まずは全体整合を取りましょう。履歴書(その1)の職歴に書かれている事業分の書類を作成しなければなりません。
会社経営者や個人事業主の方は、在勤及び給与証明書を自分で作ったはずです。こちらの書類の枚数と数は合っていますか。もし、報酬なしで名義だけの役員となっている場合は、本人に社会保険の支払い義務はありませんが、その会社に税金や社会保険料などの滞納やその他のことで問題があると、帰化申請に影響がある可能性があります。リスクを避けるためにも、役員登記から外すなどの整理をした方がいいかもしれません。
また、勤務先附近の略図の枚数と合っている必要もありますので確認しましょう。

①対象となる期間

①対象となる期間

以下の内容を記載します。
法人:直近の決算期(定款に記載されている事業年度)
個人事業主:前年分(令和2年1月~令和2年12月)

②商号等

法人の場合は登記簿上の正式な会社名、個人事業主の場合は、個人事業名と屋号を記載します。

③所在

登記簿に記載してある住所を記載します。登記事項証明書のとおりに記載してください。
個人事業主の場合は、個人事業の住所を記載します。

④開業年月日

登記簿に記載された会社を設立した日、もしくは個人事業開業届を出した日を記載します。

⑤経営者

会社の代表者・個人事業主の氏名を記載します。申請者との関係は、続柄を記載してください。

⑥営業の内容

会社の場合は、定款や登記簿の営業の目的をそのまま記載しましょう。事業目的がたくさんある場合は、メイン事業を記載してください。
個人事業の場合は、実際の営業の内容を記載します。

⑦許認可の年月日番号等

許認可が必要な事業の場合は、許認可証明書を見て、認可の年月日と許可番号を記載してください。この場合は、許可証明書の写しを本書類に添付します。

⑧確認欄

何も記載しません。

⑨営業資本

会社の場合は、資本金の額を記載します。個人事業主は0円と記載します。

⑩従業員数

パートやアルバイトも含めた社員数を記載します。この数に経営者は含みません。専従者とは、確定申告で経費として申請した親族の従業員のことです。例えば、夫が会社を経営していて、妻を専従者として使用し、2名の従業員がいる場合は、「従業員数3名(内 専従者1名)と記載します。

⑪事業用財産

財産の名前と、種類、数量を記載します。
例:店舗(鉄筋コンクリート造)、小型ダンプカー2台、軽自動車3台

⑫売上高など

以下の項目を直近の決算期の損益計算書から記載します。単位はすべて万円なので注意してください。
売上高:売上高
売上原価:売上原価
販売費等:販売手数料、販売促進費(広告費)など
営業外収益:本業以外の収益
営業外費用:本業以外の費用
特別利益:事業では通常発生しない例外的な利益
特別損失:事業では通常発生しない例外的な損失
利益:純利益。青色申告控除前の最終利益などが該当します。利益率は、(最終利益÷売上高)×100の値を記載します。

⑬負債

借り入れ年月:和暦の最初の漢字の後に年月を記載します。
借入先:銀行、日本政策金融公庫、信用組合など借入先を記載します。支店名まで正確に記載してください。
借入額:当初の借入額を記載します。
期末残高:現時点での期末残高を記載します。
返済の方法:毎月〇万円など、返済方法を記載します。
借入の理由及び返済状況:借入の理由と返済状況を記載します。開業準備や、設備投資などが該当します。遅滞なく返済している旨を記載しましょう。

⑭取引先

主な取引先を記載します。
会社名、住所、電話番号、年間の取引額(万円単位)、取引の内容、これまでの取引期間などを記載します。

備考

主要取引銀行を支店名まで記載します。

まとめ

事業が安定的に運営されているかということに加え、納税や社会保険料の納付などの義務を履行しているかという点も確認されます。どの書類もそうですが、書類の不備は担当官の信頼を失うことになりかねません。何度もチェックしてミスがないようにしましょう。

正確な書類が信頼を生みます

ではチェックリストです。

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