扁桃腺摘出術 記録
扁桃腺摘出手術は私にとって初めての“手術経験”だった為、不安でいっぱいでしたが扁桃腺手術を経験された多くの方のブログや動画が精神的な支えとなった為、私も手術の記録を残すことにしました。
激痛だと言われる手術に不安感を覚える方も多いかと思いますが、少しでもそんな方のお役に立てればと思います。
⚠自分用の記録でもある為かなり詳細な長々とした文章になっており大変読みにくいかもしれませんがご了承下さい。
◉手術に至るまでの経緯
元々慢性的な扁桃炎や40度を超える高熱に悩まされており、私生活に支障をきたしていた為 近所の耳鼻咽喉科へかかりました。
扁桃腺摘出手術は、年に4回以上扁桃炎を起こす人は保険適用で手術を出来るというような説明を受けました。扁桃炎をよく繰り返す方の中には、医者から「手術をしたほうがいい」と言われるケースも多いように感じます。私の場合は手術をしたいという旨を自分で伝え、手術条件に当てはまっていた為、その日中に大きな病院を紹介してもらい手術する運びとなりました。
◉入院(手術)までの流れ
扁桃腺摘出手術は全身麻酔で行われる為、全身麻酔に耐え得る体なのかという術前検査を入院予定日の1週間前に行いました。
◦ 術前検査の内容
尿検査・心電図検査・血液検査・レントゲン
私の場合は血液検査の貧血度合いがかなり酷かった事もあり入院前の通院が増えてしまいましたが、何も問題が無ければ入院前に病院に行くのは1.2回で済むかと思います。
◉入院生活 (1日目〜7日目)
◦ 1日目
午前10時半から入院手続きが開始し、手続き後はすぐに病室に案内してもらうことが出来ました。手術前日からの入院ですが、術前検査は既に終わっていることもあり、特に追加検査なども無くかなり暇です。
手術のスケジュールもこの日のうちに説明して頂き、同時に、毎日の食事量や排便・採尿を記載する紙も貰いました(病院によると思います)。
昼食も夕食も普通食ですが、夜の12時からは絶食が開始します。私の病院では飲み物に関しては次の日の朝6時まではOKでした。
◦ 2日目 (手術当日)
朝から看護師さんが手の甲に注射針用の痛み止めのシールを貼ってくださり、血栓防止の着圧靴下と手術着を貰います。
ちなみに、手術当日の朝まで飲み物が許されている場合は喉が乾いていなくても飲んでおくことをオススメします(特に午後手術の方)。私の手術は午後1時からの予定でしたが、結局手術室に呼ばれたのは午後2時でした。絶飲の時間が長くなればなるほどしんどいと思うので、飲んでおいたほうがいいです!
※手術 ※
手術室までは病棟看護師さんと行きます。自分の足で手術室に向かう感覚が新鮮で、同時にかなりバクバクします。
手術室に入って名前と手術をする部位を口頭で伝えます。そのまま手術台に寝転がり、看護師さんの声掛けで全身麻酔が開始します。
私は左手の甲から針で麻酔を入れられました。ジワジワと体が痺れていく感覚があり、「もうすぐ眠くなりますからね」と声をかけられてすぐ意識を手放しました。ちなみに尿管カテーテルは入れられてません。
肝心の手術ですが、全身麻酔がかかっている為意識がありませんのでもちろん痛くも痒くもありません。「(名前)さ〜ん。ゆっくり深呼吸しましょう。出来ますか?」という看護師さんの声で目覚め、深呼吸をしてそのまま病室まではベッドで運ばれました。麻酔で眠ってから起こされるまでは本当に“秒”に感じます。私は夢の1つも見れませんでした。
手術室に呼ばれたのが14時前で、病室に帰ってきたのが15時半だったので、かなり早い手術でした。
※手術後※
病室についてからは喉の痛みよりも麻酔の副作用で吐き気がかなり酷く、点滴で痛み止めと吐き気止めを入れてもらいました。術前に乗り物酔いが酷い方は伝えておくといいですよ◎
唾液が飲み込めないので永遠にティッシュに吐くしかありません。術後3時間は絶対安静だった為、ベッドから1ミリも動けず、だからといって痛みと息苦しさと吐き気で眠ることも出来ず、この時間が個人的にかなりしんどかったです。
私の病院ではこの3時間の安静時間が終われば“水”に限り飲んでもOKでした(病院により異なる)。
安静時間が終わり、看護師さんと歩行確認をして特に問題が無ければその後は自力でトイレに行くことも出来ました。
消灯時間は22時ですが、点滴が外れたのは24時頃だったかと思います。多くの方の扁適体験記を拝見してきましたが、点滴は3日間程行ってる方が多かったので当日中に外されるのかと驚きました。病院や個人の状態によってかなり差があると思います。
◦ 3日目(術後1日目)
痛み止めの効果が切れ、朝から喉の激痛で目が覚めます。私はこの日から食事前の痛み止めシロップと、錠剤のロキソニン、出血防止と感染予防の錠剤の服用が開始します。本当に地獄です。
この日からお粥生活が始まります。手術翌日から三分粥スタートで、徐々に固くなっていきます。
私は喉が痛かった為1時間半死ぬ気で頑張って1割しか食べられませんでした。ご飯を食べないと治りが遅い﹢点滴に戻ってしまうということで、昼食と夕食は半分、時間をかけて限界まで食べられるよう努力はしました💦
痛みが強い為、痛み止めはマックス量服用していましたし、夜中の痛みに耐えられずナースコールを押すこともしばしばありました。
この日も声はほぼほぼ出ません。息苦しさも変わらずあり、夜はほぼ眠れませんでした。
◦ 4日目(術後2日目)
相変わらず喉は激痛です。1日目とあまり変わらず、差し入れで貰っていたプリンやヨーグルトを食べる気さえも起きません。
術後2日目からは五分粥になり、おかずに魚、お味噌汁には具が多く入ってます。もちろん食べられません。朝が一番痛むので、朝食はほぼほぼ食べられず終わってしまいます。昼食と夕食もおかずが出てくるようになりますが、お粥にしか手を付けられず、それでも5割以上は食べるよう頑張りました。
シロップの痛み止めは効き目が弱いため、ロキソニンが無いと飲み物も飲めません。ロキソニンは6時間間隔を開けなければならない為、間でカロナールを服用して痛みをどうにか誤魔化していました。この日からシャワー浴が許可されますが、出血のリスクを避ける為 ぬるま湯で短時間のシャワーを心がけていました。
◦ 5日目 (術後3日目)
痛みが日に日に強くなっていくのを感じます。相も変わらず夜は眠れませんし、痛み止めの量も増え続けるばかりです。
術後3日目で七分粥になります。画像は昼食ですが、明らかに食事内容が普通食に近づいていきます。まだ朝食は1割しか食べられず、昼食と夕食もかなり時間をかけて頑張って半分がやっとでした。私は七分粥を食べるのもキツかったので、夕食からは五分粥に戻して頂きました。
経験したことのない喉の激しい痛みはもちろん、この日からは同室の方のイビキやひとり言、泣き声にも悩まされており心身共に疲労困憊状態で、面会にきてくれた母の前で泣いてしまう程には精神的にやられてしまってました💦(笑)ただ、この日からは徐々に喋れるようになってきており、声量は無く滑舌も悪いですが会話に問題はありませんでした◎
◦ 6日目 (手術4日目)
忘れもしない入院6日目(術後4日目)。この日がいっっっっっっちばん痛かったです。今までは喉の激痛で済んでいた所、耳や顎や舌などへの放散痛によって顔中が痛くなりました。朝ご飯は初めて一口も手を付けることが出来ず、飲み物さえも口にするのが億劫でした。また、この日から瘡蓋が出来てきて痒いのか、咳が出始めました。咳も体が震えるほど痛くて悶絶するので咳止めを貰い服用しました。食事の写真を撮る元気さえもなくこの日からは食事の写真が1枚もありません(笑)
激しい痛みによって前日よりも声が出せず、舌も回らないので喋ることさえもキツかったです。連日面会に来てくれた母が、「昨日よりも全然喋れてない」と悲しそうだったのを覚えています。
この日は何をするのもしんどくてシャワーも浴びずにずっとベッドで横になっていました。
◦ 7日目 (術後5日目)
この日も変わらず朝は激痛でしたが、絶対に明日退院するぞという強い気持ちだけで朝食のお粥を7割食べました。おかずは固形物なので入院中ほとんど食べられませんでしたが、300gのお粥を半分以上は食べていた為 点滴をせずに済みました💦
看護師さんの優しい声かけや、少しでも食べられるようにと管理栄養士さんの温かい配慮や工夫が大変有難かったです。
痛みに慣れてきたこともあり、痛み止めの量が少しだけ減りました。ロキソニンの間に飲んでいたカロナールを飲まなくても耐えられるぐらいには回復していたかと思います。
この日は外来で喉の状態を診てもらい、術後の状態が順調だということで次の日に退院が決まりました。これからは白い瘡蓋が出来てきて、それが剥がれる時に出血や激しい痛みが伴う という説明も受けました。
痛み止めがしっかり効いていた為シャワーも浴びれましたし、病院内を軽く散歩出来たりと 回復の兆しが見えました◎
◦ 8日目 (術後6日目・退院日)
痛みはまだまだ強いですが、家に帰れると思うと清々しい朝を迎えられます😌
朝食は前日のうちに不要という旨を伝えていた為、朝は差し入れで貰って溜まっていたプリンを消費しました。プリンも食べるのに20分はかかります。
午前中の10時に退院で、それまでに看護師さんから退院後の注意点や薬についての説明を受けます。手術費や入院費を支払って無事晴れて退院です◎
◉入院・手術まとめ
正直かなり壮絶な体験でした。喉の傷が剥き出しになっている状態ですから、何をしても痛いんです。人間の治癒力に任せるしかないという、先の見えない毎日に精神的にも滅入ってしまいます。この苦しみを乗り越えれば、扁桃炎や高熱に悩まずに済む!と思って頑張るしかないです😌
費用は13万〜15万円程度で、個人の所得などで差があります。私は生命保険に入っているので、保険が降りて手出しなしで手術が出来ました◎
◦ 入院生活で役に立ったもの
1週間という長い入院生活で役に立ったものがいくつかあるのでご紹介します🌝
延長コード
喉ぬーる濡れマスク
箱ティッシュ(大量)
ノイズキャンセリングイヤホン(大部屋なら)
ストロー
リップクリーム
S字フック
ミニゴミ袋
《喉ぬーる濡れマスク》
喉の手術なので、乾燥すると終わります。乾燥するだけで痛みが強くなるので、喉ぬーる濡れマスク超おすすめです。ただコスパ悪いので普通のマスクでも全然違うと思います◎
《箱ティッシュ》
完全に必須です。数日唾液を飲み込むのも辛く、口内がねばっと気持ちが悪いので常にティッシュに吐き出していました。私は1週間で10箱消費しました。参考までに😌
《リップクリーム》
手術の際に開口器で無理やり口を開けた状態になるので目覚めたら口角炎になっていました。リップクリームがあるだけで治りの速さが段違いなのであると便利です。
《ゴミ袋・S字フック》
ティッシュを捨てる為にベッドの3ヶ所にS字フックでビニール袋をさげてました。横になったままでも捨てられる位置に袋があると助かりますよ◎
《ストロー》
口角炎や乾燥で口が開けられない時にストローがあると楽です。
入院生活に必要なものは他にもたくさんありますが、特に助かった8点だけ紹介しました。本当に暇な時間が長いので、ipadやゲーム機もあるといいかと思います(私は気力がなく活用出来ず)。
◦ 入院前にやっておいて良かったこと
⚠人によって状況が異なるので必ずしておいたほうが良いことではありません。参考程度にご覧ください。
◎携帯のプラン確認
病院によってはWi-Fiがありません。私の病院では消灯時間の22時まではWi-Fiが使えましたが、それ以降は起床時間の6時まで使えませんでした。
キャリアプランが無制限だったので心配はありませんでしたが、ギガに限りがある方はポケットWi-Fiや一時的なプラン変更を視野に入れてもいいかと思います。
◎動画のダウンロード
前述した通り、Wi-Fiがない病室もあります。暇な時間が長いので、入院前にサブスクで動画をダウンロードしてるとギガ数を気にせず楽しめます。
◎自宅の冷蔵庫の中身の消費
退院した後もしばらくは普通の食事は出来ません。固形物はもちろん、刺激物も食べられないので 術後3週間目の日付よりも前に期限が切れてしまうものは消費していてもいいかもしれません。
◉退院後の現在の状態
現在(2023/10/25)
退院して2週間が経過しました。喉の痛みはかなり良くなっており、食前の痛み止めシロップのみで生活が出来ています。
といっても、術後12日目ぐらいまでは普通に痛みがあり、特に舌の炎症が酷く夜中も目覚める程には激痛が走っていました。声も完全には出せず、控えめな声量でした。術後出血が怖い為、術後2週間経過した現在も食べ物は柔らかくて喉に入りやすいものを食べています。
現在は通常の声量で喋ることは出来ますが、喉奥にまだ違和感が残っており 声がこもっています。舌の麻痺も多少あるため舌っ足らずで滑舌が悪いです。
私は幸い術後一度も出血をしておりませんが、人によっては大量に出血してしまい再手術・再入院というケースもあるので十分気をつけてください。
私も普通の生活に戻るにはもう少し時間がかかりそうです。術後3週間、1ヶ月経ったらまた追記します🌝🌝
ここまでご覧頂きありがとうございました。
手術を控えている方や手術を検討されている方の参考になっていれば嬉しいです。
追記1 (術後3週間)
術後3週間経過しました。
現在痛みはありませんが、喉の違和感が残っている状態です。この違和感が意外と厄介で、瘡蓋?か何かが喉に張り付いているような感じがあるのでかなり鬱陶しいです😅
ご飯を食べる時に支障はありませんが、術後3週間でも大量出血された方がいらっしゃったので、私はまだ揚げ物やチップス類は食べていません。
まだ大きな声も出しにくく、うがいも出来ず歌も歌えません。しかし、良くなっているのは日に日に感じます🥹
次回の病院で経過が良ければ通院は終了です。
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