SYDEKICKとは 1

そう言えばですが、「"SYDEKICK" とはなんなのか」について書いていなかったような気がします。書いていましたっけ? まぁ、書いていなかった気がするので、書いていこうかと思います。

まずは名称についてです。 "SYDEKICK" は当初 "Open PeriodiQual Rollplaying System" ( "OPQRS" ) としてスタートしました。これは、各種モジュールの正式版を定期的に公開していくという構想でした (草稿は適宜公開)。ただしこの段階でもモジュール群の構成、あるいは構成の想定は、現在と変わりありませんでした。 基本的には、ルールに沿って扱える行動などが増える・詳細化される、データも順次増えていくというものです。

そうやって作業をしていくうちに、「そもそも定期刊行していく理由はあるのか?」と考えるようになりました。結論として、「その必要はない」となり、名称も変えようということになりました。

そこで、どういう名称にしようかと考えました。上にこう書きました:

基本的には、ルールに沿って扱える行動などが増える・詳細化される、データも順次増えていくというものです。

これがどういうことかと言えば、「提供されていない部分については、あるいは提供されている部分についても、ユーザーによる介入を前提とする。前提とするというより、そもそも主体はユーザーである」ということです。つまり、 "OPQRS" はあくまで脇役であるというスタンスでした。その点に立ち返ると、新しい名称の候補はかなり絞り込まれます。結果として出てきたのは "SIDEKICK" (相棒) でした。あとは、この名称をうまい具合に "SYDEKICK" ( "OPQRS" )の特徴に合わせるだけでした。

そこで、 "SYDEKICK" とはなんなのかをもう一度考えることとなります。つまり、「ユーザーによる介入を前提とする」とはどういうことなのかを、もう一度考えることとなりました。 "SYDEKICK" は汎用システムでしょうか? いえ、違います。「主体はユーザー」であると書いたように、なにもかもを "SYDEKICK" の枠内に収めようという考えはありません。むしろ、ユーザーによる介入・変更・追加のベースであると考えていました。では、メタシステムなのでしょうか? いえ違います。そこまでぼんやりとしたものではありません。そう考えてみると、これまでのRPGの歴史には存在していたのか存在していなかったのかもぼんやりとしている立ち位置に、 "SYDEKICK" は存在していると気づきました。

その立ち位置をどう言い表せばいいでしょうか? 都合がいいことに、コンピュータの世界においては "SDK" ( "Software Development Kit)  という概念があります。 "SYDEKICK" の立ち位置は、まさにそこだと気づきました。そして、もちろん "SIDEKICK" でもあります。ただし、ソフトウェア開発ではありません。ではなにを開発するのでしょう? もちろん、RPGのシステムです。これは実に都合がいい。 "System Development Kit" とすれば、 "SYstem DEvelopment KIt" となり、"SYDEKI" の部分まではそのまま使えます。

あとは、 "SYDEKICK" の最後のところの "CK" をどうするかです。 "SYDEKICK" ( "OPQRS" ) では当初からモジュール構成であり、モジュールを組み合わせて、ユーザが望むものを組み上げるという考えでした。ただ、 "module" では "CK" に繋がりません。そこで、「モジュールを組み合わせる、組み上げるとはどういうことか?」と考えました。それはつまりモジュール複合体を作り活用するということです。そこでモジュール複合体を "module Complex" とすれば、残りの "CK" のうちの "C" が埋まります。

さて、 "SYDEKICK" ("OPQRS" ) を見てくれている方の中には、 "SYDEKICK" ではなく "SYDEKIC" という表記が存在したことを覚えている方もいるかもしれません。この最後の "K" は、実は簡単で、 'by Kuzu/null" とすれば片がつきます。しかし、それを付けてしまうと、 "SYDEKICK" からの派生物に、ずっと "by Kuzu/null" がつきまとってしまうことになります。そこにちょっとばかりの逡巡がありました。ですが、結局は「綴りを合わせる」ことを優先することとして、最後に "K" が付くこととなりました。

なお、あくまで "SIDEKICK" に合わせることを考えての "SYDEKICK" という名称 (略称) なので、読み方は「サイドキック」です。

最後は、正式名称をどうするかを再確認するだけです。上記の段階では、 "System Development Kit with module Complex" 、あるいは "System Development Kit with module Complex by Kuzu/null" です。これでは、 "System" と言われてもなんなのかがわかりません。そこで、最終的には "System Development Kit with module Complex for ttrpg by Kuzu/null" としました。

 "SYDEKICK" とはなんなのかは、この正式名称がすべて語っています。とは言え、それでもまだ "SYDEKICK" とはなんなのかはわからないという方もいるかもしれません。次回というか、 "2" では ―― あるいはそれ以降も含めて ―― もう少し説明をしたいと思います。

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