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9月15、16日

9月15日

最近眠いと感じることが増えてきた。

以前は、布団に入っても変に頭が覚醒し、眠くて怠い体をただ横たえながらモネの寝息を何時間も聞いていたのだけど、ここ数日、目をつぶって深く呼吸をしてみるだけでいつの間にか眠りに入ってる。朝、やっぱりアラームより2時間くらい前に勝手に目覚めてしまうのだけど、そこから睡眠と覚醒をとても緩やかな波のようにいったり来たりしているうちに、アラーム音が頭を打撃して覚醒する。中途覚醒してからはくっきり覚醒してしまって、そのまま気だるい気分でアラーム音に殴られていた少し前が嘘みたい。

野口整体とフェルデンクライスの効果が出てきてるのだと思う。こうやって書いている今もとても眠い。薬の眠気の副作用がやっと実感できて来た。8月から痛みも3割くらい減ったし、少し薬を減らしてみようと思う。


9月16日

今日もフェルデンクライスレッスンへ。体が内側から徐々に変わっていく過程が面白くてレッスンのある木曜が楽しみになってきた。

今日のレッスンでは、骨盤が柔らかくなって更にしっかり立てるようになった。さらに胸がぐっと開いたお陰で胸骨の痛みが楽になった。レッスン後に部屋を歩いてみると、体の色んなパーツが協力し合って歩くことを助けてくれているのがわかる。錆びだらけでぎこちなく動いていたロボットに油を刺したよう。体が滑らかに動いて体全体がすっと軽くなった。「慢性疲労症候群」という病名が付いてから、体のだるさは病気だから仕方ないとあきらめていたのだけど、一回のレッスンで憑き物が取れたように軽くなるなんて、きっと前の私なら信じなかっただろう。ずっと原因不明とされていた症状に病名が付くと「詐病ではない」と認められて安心することもあるのだけど、回復への足かせとしても働いてしまう。

今まで体のだるさや痛みに対して、ヨガ、アロマ、太極拳など、試行錯誤してみたものの、結局自分ではどうしようもなく、お医者さんに頼るしかなかった。月一回の予約日に、白く整えられた診察室でパソコンモニターを見つめる医師に必死に症状を訴えて、点滴や薬を投与してもらう。点滴の輸液が減っていくとともに、痛みが少しずつ剥がれていくのを感じながら、ああ、点滴をしてよかったと思う反面、いつの間にか点滴やお薬が無いと不安になるようになっていった。医療は私をどんどん飲み込んで、いつの間にか「奴隷」と化し、自分の症状に対して無力感が肥大していった。でもフェルデンクライスに出会って、自分で症状に対処できる方法を知ってから自信が持てた。フェルデンクライスは奴隷化された私の身体を遠心分離機にかけてちょっとずつちょっとずつ自立に導いてくれている。

帰って、輪針で編んでたスヌードの続きを編む。色んな色がグラデーションに並んだ毛糸が可愛すぎて、見ているだけでニヤニヤしてしまう。リズミカルに手を動かしているうちに手の内に作品が出来ていく過程が楽しく、そろった編み目を見ては惚れ惚れする。外を見れば心がざわつき焦ったり落ち込んだり、まだまだ安定していると言えない状態なのだけど、編んでいる間は不思議と心がすっと静かになる。

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