リメイク版スーパーマリオRPGを遊んだ

子どものころ、初めて手にしたのは中古のパッケージだった。
当時小学生、ゲームソフトというのは非常に高いので、子どものお小遣いましてや新品で買うのは不可能に近く、発売してからしばらく経ったゲームをいくつか買う事が多かった。
そんな中、いつも中古の棚にあったマリオRPGをいつかは欲しいと思って見ていた。
スーパーマリオくんという漫画でマリオシリーズの世界観に触れていたから、マリオのRPGはずっと興味があったけど、中古でも値段が結構高かった覚えがある。

いよいよゲームソフトを手に入れたとき、感動を横目に早速プレイすると、前回の持ち主のデータが入っていた。「武器工場」。「武器工場」?
「武器工場」って何だ?当時小2の俺には「武器」が読めなかったが、ニュアンスは分かった。マリオRPGって凄く難しいゲームなのかも。そう思った。

子どもなので、ネタバレ回避という概念がない。クリア済みのデータからどんどん遡ってみる。マリオの世界観に触れてみる。
「ちんぼつせん」は怖すぎて無理だった。
ぴかぴか石を手に入れた。何これ?
気付いたら初めてボスと戦っていた。クリスタラーだ。このゲームの隠しボスだ。隠しボスという響きはとても甘美な感じがした。強過ぎて負けた。

はじめからプレイするとストーリーを楽しめるのかもしれない。そう考えた俺は新規のデータから物語を進めるに至った。が、あまりに下手すぎるのか、序盤のボス「クロコ」が倒せずに詰んだ。

時は変わって、中学生の頃に久々に引っ張り出したスーファミにデータの消えたマリオRPGのロムカセットを何度か差し込んでプレイを再開した。順調に進めていた。
ハナチャンの森のボス、「ユミンパ」を倒した辺り。親に食事の時間だからと呼ばれてセーブした。帰ってきたらデータは消えていた。おかしいと思いセーブをして電源を切ってみると、その度にセーブデータが消えていた。今思えば、内臓電池がもう無かったのかも。俺はクリアを諦めた。

高校生になり、実況プレイ動画をよく観るようになった。当時実況といえばスポーツで聞く単語だったので、一般的には伝わらない部類の言葉だった。たまたまマリオRPGの実況動画を見ると、自分の知らない展開とかがあって初めて、このゲームをクリアしていない事を認知した。続編にあたるマリオストーリーは通しで何回もクリアしたのに、何故かこのゲームの記憶がない事に違和感を覚え、ロムカセットの電池交換をしてまで再開してクリアまでプレイした。

あまりに強い思い出が、マリオRPGには刻まれている。そんなゲームのリメイクが発表され、歓喜に打ち震えた。
率直に言えば、時代遅れのRPGだ。
成長曲線も雑だし、全体的な難易度も低め。
ストーリーも王道の王道。
それでも、このゲームを尚面白いと感じるのは、ていねいで記憶に残るから。
RPGをプレイしたことのない人の目線で見たら、このゲームがどう映るか、というところに焦点を当てて、ていねいにつくっている。RPG入門編みたいなゲームだった。

リメイクは、世界観はジオラマみたいでかわいらしくなった。
マリオがピースしなくなった。何故?

面白かったです。

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