見出し画像

【MTGA】無制限ヒストリック

2021/06/26、突如として開催されたMTGA(マジック・ザ・ギャザリングアリーナ)上のFNM(フライデーナイトマジック)イベント。それが無制限ヒストリック。
MTGA上のすべてのカードが使用可能な上に、なんと4枚制限までないというとんでもイベントだ。デッキ枚数は40枚。(しかも未所持カードもok)
とはいえ最初期のMTGと同じルールとは言える。その時代はロータスアンリコ稲妻のみでデッキを組めたとか。つよい。

閑話休題。無制限ヒストリック自体は以前にも開催実績があり、その当時活躍したデッキと言えば主に1マナのクリーチャーを主軸にしたデッキorそれのメタデッキと言ったところだ。

切削

1人と1匹は切削デッキの代表格だ。対戦相手のデッキが40枚ならば超高速でデッキを削りきり勝利することが出来るだろう。
これらへの対策として単にデッキを最大枚数の250枚にするという戦略があり、あまり驚異ではなくなった。また他にも

セルフ切削

セルフ切削+相手からの利敵切削によって這い寄る恐怖によるダメージで勝つというデッキも存在し、尚更切削デッキの肩身は狭かった。しかし

画像3

墓地に置かれなければならない都合上、虚空の力戦による追放が致命的となり、これを見た瞬間に投了するプレイヤーも多かった。またそれら両方に対して

名前

主軸カードをすべて抜いてしまうという戦法がまた効くのだ。これは4枚制限がなくなったが故に強くなったカードと言えよう。
このようなカードに対抗するためにデッキをなるべくハイランダー(それぞれのカードを1枚積み)にするという戦略が存在した。ちなみに自分はそのために無色ハイランダー気味のデッキを使用していた。


さてそろそろ本当に閑話休題。真の無制限ヒストリックについてだ。
今回のイベントが前回と違う大きな点…それはストリクスヘイブンが実装されていることだ。
しかも単に実装されているわけではない。なんと構築では日の目を見ることもなかった一部のミスティカルアーカイブ枠カードもすべて解禁されているのだ…!

加速

これらマナ加速手段カードはゲームスピードを大幅に加速させることは想像に難くない。実際そうだった。そう、チャネルでは遅いほどに…

破滅

暗黒の儀式+破滅を囁くもの+這い寄る恐怖
マナ加速して5マナ作り、破滅を囁くものが着地すればあとは無限に諜報して這い寄る恐怖によって勝つ。1ターンキルデッキ。
初期手札のキープ基準も緩く、黒土地、暗黒の儀式*2、破滅を囁くもので成立する。(無論這い寄る恐怖によってデッキの有効牌は少ないが…)
しかしこのデッキには弱点があった。そう、以前のイベントでも活躍した虚空の力戦(通称:黒力戦)だ。

画像7

これによって這い寄る恐怖は使い物にならなくなる。これを嫌って台頭したのが

触手

暗黒の儀式+深淵への覗き込み+苦悶の触手
マナ加速して深淵への覗き込みを打ち、溢れた手札から暗黒の儀式を打ちまくり合計9回呪文を唱えられたなら苦悶の触手ストーム9で20点ダメージ。というものだ。
破滅を囁くものに比べて何度も諜報しなければならない手間もなく好まれた。
…しかしこのデッキにも弱点があった。それは

画像9

神聖の力戦(通称:白力戦)だ。
プレイヤーが呪禁を持っていると苦悶の触手では対象を取れず、ゲームが決めきれない。
当初このカードを見て爆発というのはお決まりの流れだった。
しかし本当にプレイヤーはよく考えるものだ。これにも対抗策があった。それは

画像10

オニキス教授の魔技によるダメージで勝つというもの。
登場当初インクのシミのように見られたこの効果が、まさかこんな形で活躍するとは一体誰が想像出来ただろう。
深淵への覗き込みによって手札は大量にあるので、これを出したあとに10回スペルを唱えられれば勝ちという寸法だ。これには墓地も対象も関係ないので白黒力戦両方が通用しない。

さてここまでは暗黒の儀式の強さを提示してきた。
力戦では対応不可能なことも分かった。
だからといって、先手さえ取れれば実は対応不可ということもない。
そんな思考の言わばアンチ暗黒の儀式とも言えるカードも一部台頭した。

画像11

耳の痛い静寂だ。
これによって暗黒の儀式を1ターンに2度唱えることもままならない。
…しかしこれにはちょっと変わった弱点があった。それは

チャネもぐ

チャネル+絶え間ない飢餓、ウラモグ
である。これはスペルの使用がチャネルのみで済み、そもそも先手ワンキル出来なかった相手になら土地を飛ばせばそれで勝てるというわけだ。
無論このデッキは暗黒の儀式デッキに勝ちようがないのであまり使用率は高くなかったように思う。

しかしそんなデッキもメタりたいのがTCGプレイヤーの性。こんなデッキも登場した。

税収

マナの税収+翻弄する魔道士+ルーンの光輪
先手で構えるならば暗黒の儀式をメタれば良いので耳の痛い静寂で事済むが、後手の場合はマナの税収によってチャネルにも対応可能である。
ゲームが長引くことを想定するデッキであるが故に相手の解答札を全て封じるために翻弄する魔道士やルーンの光輪を使う…といったものだ。
また自分が見たデッキはこれの同系(ミラー)デッキ対策のためか

画像14

厳格な放逐まで入っていた。これによって魔道士光輪両方に対応出来る上に、戻したあとに戻したカード名を指定することも出来る。なんともいやらしいコンボだ。

また。もはや先手キルデッキを諦めたのかこういう小さいクリーチャーで勝つデッキをメタったデッキも見られた。

生物メタ

軍団の最期+屍呆症+失われた遺産
Aのメタデッキのメタデッキを作った結果Aに勝てない…と言った感じだ。
ただMTGAには謎のマッチ補正があるため、案外対策したいデッキに当たるのかもしれない。


おそらく全ては書ききれていないと思うがこんなところだろう。
個人的な感想としては楽しかったし、今後ブラッシュアップされていくことを望む。
結局のところなんやかんや諸悪の根源は暗黒の儀式とチャネルであろうことは確実なので、それらを禁止する。
あとは単に4枚制限は合っても良いのかもしれない。
やはり枚数制限がないとゲーム展開が同じものになりやすいということを改めて思い知った。
どうせ未所持カードも支えるならデッキは60枚でも良いのかもしれない…
(あれ?これって構築!?)
ま、まあミスティカルアーカイブとか禁止カード解禁とかでこのフォーマットの意義自体は絶大だと思うので、今後に期待したい。

画像16

なんか書き忘れてたカード。暗黒の儀式系のデッキと相性が良い。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?