日本は先進国として生き残れるのか

私は日本は先進国として生き残れるのかという、大きな問題に直面していると思っている。

私の小学校時代、イギリスは老大国として衰弱していた。老大国であるイギリスは衰退の道を歩んでいると、私たちの小学生時代教えられた。
その理由は、当時のイギリスは「ゆりかごから墓場まで」という社会主義思想に凝り固まっていた。あまりにもイギリスは社会主義思想、福祉思想に凝り固まっていたのである。

当時のイギリスを救ったのはビートルズであった。ビートルズの人気は世界を席巻した。ビートルズは外貨を稼いだ。一時的にイギリスの経済を立て直し、女王陛下から勲章まで授かった。しかし、ビートルズはあまりにも高いイギリスの税金、そして自由の国アメリカに憧れてアメリカに移住した。

このことは大きな問題をはらんでいる。大企業であるトヨタはもはや日本のトヨタではない。ビートルズがイギリスを見捨てたように、トヨタは日本のトヨタから世界のトヨタに脱却している。
日本は国家社会主義を標榜している。トヨタも日本の官僚の支配下にないのである。ビートルズがイギリスからアメリカに本拠地を移したように、トヨタも本拠地を海外に移転することが十分に考えられる。

このことがあらわになったのは「型式認証」である。トヨタは官僚に謝罪した。国家社会主義を奉じる日本では、トヨタと言えど官僚の支配下にあると官僚は思っている。
ビートルズがイギリスを見限ったように、トヨタも日本を見限る手段があった。しかし、トヨタは官僚に謝罪した。はらわたが煮えくり返っていたであろう。

それはともかく、イギリスはビートルズと言う希代まれなるアーチストによって救われた。しかし、ビートルズ以上に重要なことは「北海油田」であった。
即ち、老大国イギリスはビートルズと北海油田により先進国に復帰したのである。

同じ問題が日本でもある。ビートルズと同じような人気歌手である、「美空ひばり」が日本を席巻した。しかし、あの偉大な美空ひばりでさえ、ビートルズのように世界を席巻することは出来なかった。これは文化と言語の明白な欧米と日本との差であった。坂本九の「上を向いて歩こう」も世界中で大ヒットしたが、不慮の事故で亡くなった。とにかく日本文化はビートルズに勝てなかったのである。

問題はこのことではない。イギリスが再び先進国として立ち直ったのは、ビートルズ、ゆりかごから墓場までという社会主義を脱却したのみではない。
これこそ北海油田なのである。イギリスの再建に大きな寄与をしたのは北海油田である。

断っておくが、私は日本が大国になることを望んでいるわけでは無い。キャンディーズが「普通の女の子に戻りたい」と言ったように、日本も「普通の民主国家」になることを望んでいるのである。

私がこのブログで言いたいことは沖ノ鳥島周囲機で「マンガン鉱」という莫大な産業資源が発見されたことである。これはイギリスが北海油田を開発したことと符合する、あるいはそれ以上の朗報である。

このマンガン鉱は、ことによると、日本の産業構造を一変する可能性がある。そして逆説的に言うと、日本国家社会主義の復活となる可能性が多い。

私が言いたいのは、このマンガン鉱のことである。この巨大なマンガン鉱を誰が採掘するのであろうか。
私の眼には、異次元の総理大臣が小躍りして喜んでいる姿が目に浮かぶ。
真っ先に思い浮かぶのは、海底深く眠るマンガン鉱を誰が採掘するのであろうか。本当に日本単独の技術で採掘できるのであろうか。すでに科学技術で日本よりはるかに優れた中国が虎視眈々と狙っていると言う噂もある。技術後進国である日本、政治音痴の日本が、技術と政治力にたけた中国に太刀打ちできるのであろうか。
私は100%不可能であると思う。沖ノ鳥島は完全に日本の領土とするには問題があるとも言われている。さらにもし、日本が沖ノ鳥島沖でマンガン鉱の採掘を始めれば、中国が黙っていないだろう。政治的にも、技術的にも発展途上国である日本は敗北することは目に見えている。

さらに今の総理大臣は異次元の総理大臣である。仮に莫大な利益を得ても、国民には絶対に還元しないであろう。異次元の総理大臣は莫大な利益を軍備増強につぎ込むであろう。
イギリスの北海油田と、日本の沖ノ鳥島沖のマンガン鉱との決定的な違いはここにある。私がかねてから言っている、民主国家であるイギリスと、国家社会主義を信奉する日本との大きな違いである。

私はこのマンガン鉱に関して大きな問題をはらんでいると思う。それこそ日中が対立し、当然、政治的にも科学技術的にも劣等国である日本が敗北することは目に見えている。

では、どうすれば良いのだろう。
これこそ沖ノ鳥島のマンガン鉱の採掘に関して、日米共同事業とするべきであると思っている。
すでに先進国であるアメリカでは地底奥深くある「シェールガス」を実用化にこぎつけている。途上国である日本では、シェールガスも生産が不可能である。
海底奥深くにあるマンガン鉱を途上国である日本の技術で取り出すのは至難の業である。更にそれを産業に生かすことは、それまた至難の業である。
アメリカとの共同開発となれば、中国も簡単には手を出せないであろう。

結論
技術に劣った日本、政治音痴の日本がマンガン鉱を独占することは不可能である。そしてこれを原因に日中関係が当然悪化するであろう。万一、日本の独占採掘が可能であったとしても、異次元の総理大臣はその利益を国民には絶対に還元しないであろう。そして残るのは中国との対立のみである。アメリカとの共同開発以外に日本がとるべき道は無い。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?