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高中正義 at 70

 目は口ほどにものを言うという。高中正義さんの場合、ギターが多弁だ。70歳になった高中さんはツアー中。東京都小平市にもやって来た。
 2023年10月28日(土)に「ルネこだいら」(東京都小平市美園町1-8-5)で「TAKANAKA super best live 2023 ULTRA SEVEN-T」が行われた。タイトルからも分かるように70歳のお祝いも兼ねている。
 冒頭から高中さんは全力投球。「BLUE LAGOON」「Thunder Storm」「SAUDADE」といった楽曲を惜しみなく演奏していった。
 前半で特に印象深かったのは、セミそれも夕方の物悲しい鳴き声「カナカナ」や虫の音が流れる中、「伊豆甘夏納豆売り」を披露したことだ。


 途中、高中さんはMC。「70歳までやってこれたのも皆さんのおかげです」と話すと会場から「80までやって!」の声。それに対して高中さんは「いやあと100年やるぞ」と答えて拍手喝采となった。
 高中さんは頭に「70」という数字が光るヘア・バンドをつけて、3人のコーラスの女性たちーー大滝裕子、吉川智子、斉藤久美ーーに囲まれて、ハッピー・バースデイが流れた。
 高中さんは紫の衣装、コーラスの3人は光の加減で黄色、黄緑、金色と異なって見える服でセクシーに踊りまくる場面もあった。
 他のバンド・メンバーは、ベースが澤田浩史、ドラムが宮崎まさひろ、キーボードが宮崎裕介、キーボードが井上薫、パーカッションが斉藤ノヴ。
 小平という地でのライブに関して、高中さんは「高校時代、2つのバンドに入れられました。一つはアメリカン・スクールのバンドで、立川とか府中とか米軍関係のところで演奏していました。ギターを持って、このへんをぐるぐる回ってたんです」と話した。
 そして54年前にグランド・ファンク・レイルロードの「インサイド・ルッキング・アウト」を演奏した時の録音があるといって、間奏のギターの部分を会場に流した。「府中のエアメンズクラブでやった時だと思います」。
 その後、簡単な「ギター教室」を開き、3弦だけ使って指を半音ずつ上げていくというような説明をした。「こんな大胆のことをやるのはマーク・ファーナーぐらいしかいない。ベンチャーズも「キャラバン」の時。寺内タケシ大先輩も・・・」と言って「津軽じょんがら節」のフレーズを弾いた。
 「グランドファンクは3人で素晴らしい演奏でした」と話してから、その部分の演奏を今の高中さんが見事に再現した。


 会場1階の前方はみな色とりどりのペンライトを手にしており、1曲目から立ち上がっての応援だった。2階からも「ようこそ小平へ」「サイコー」などと大きな声援が何度も飛んだ。照明も見事だった。ステージ上、後方、そして天井に映し出された様々な色。
 アンコールで「BLUE STRIPE」など2曲。終わると最後に高中さんは言った「今17才ですけど、久しぶりに来てよかった。また来ます!」。



 
 


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