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ルーヴルの銅版画展

 ルーヴル美術館には知られざるカルコグラフィーコレクションが存在する。カルコグラフィーとは、ギリシャ語で「銅(カルコス)に描いたもの」という意味で、ルーヴルでは銅版画とそのコレクションを原版とともに保存し、それをもとに版画を刷る場所を意味している。
 それはルイ14世治世下に設立された「王の版画原版収集室」を起源とし、王政が終焉を迎えた後、1797年に現在の形に整えられた。
 その13000点に及ぶコレクションから、当時の版を使って刷られた100点余りを紹介する特別展「ルーヴル美術館の銅版画展」が2024年6月28日(金)より9月1日(日)まで八王子市夢美術館(東京都八王子市八日町8-1ビュータワー八王子2F)で開催される。

 《モナ・リザ》レオナルド・ダ・ヴィンチ
 《ヴェルサイユの大階段の内観》ジョゼフ=マリー・シュヴォテ
《美しき女庭師》ラファエロ・サンツィオ


 ルーヴル美術館のカルコグラフィー室は、ルイ14世がフランス王家の権勢を内外に知らしめるため、壮麗なイベントや王宮などの建築物、芸術作品、植物図鑑などの学術研究を銅版画によって記録することを奨励したことに始まった。複製・模写という側面において、写真技術誕生以前の版画は、欠くことのできない重要なメディアだった。
 版画技術の保存、ルーヴル美術館の貴重な名画を版画化するという役割に加えて、20世紀に入ると、現代作家による新作も加えながらコレクションはさらに拡充され続けている。

 《ベレー帽を被った自画像》レンブラント・ハルメンス・ファン・レイン
 《サビニの女たち》ジャック=ルイ・ダヴィッド
 《イタリアの女(完全版)》アメデオ・モディリアーニ
《メーロー・ウルガーリス(メロン)》ニコラ・ロベール


 開館時間は午前10時から午後7時(入館は閉館の30分前まで)。休館日は月曜日(月曜日が祝日の場合は開館し、翌火曜日が休館)。観覧料は一般800円、学生(高校生以上)・65歳以上400円、中学生以下無料。
 問い合わせ先は℡042-621-6777。八王子市夢美術館の公式サイトは https://www.yumebi.com

八王子市夢美術館


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