見出し画像

心の声しか出せない、海へ・・・


訳ありで親もとから離れて暮らしていたり、学校に行けない小学生から大学生が暮らしている子たちのことをテーマに話したいと思います。
そこは全てが治外法権って感じの田舎にあるお寺です。
自分の担当は、ダメダメな家庭教師ってところです。
5人の子たちの家庭教師と監視役の担当になったんです。
アルバイトですね。
難攻不落、前人未踏の戦いが始まります。

子どもたちは大人の言動や行動を驚くほどしっかりと観察して疑問をぶつけてきます。
まるで大人は子どもの実験台です。


不明

1人目:高校生1年の少年
寺とは1回に2時間の勉強で週3回の契約。
自己紹介で自分の挨拶をして椅子に座った。
君のことを教えてと話したと同時に突然の顔面はなパンチがやってきた。
鼻血は出なかったが、なめられたこの野郎と心の中で叫んだ。
あくまでも心の中で、、、
冷静にを装い、なんで殴るのかを聞いみたら
話すことはないから、そしてお前が気に入らないから殴ったという回答だった。
言語ではなくて態度での表現力を見せつけてくれた彼をパンチと呼ぶことにした。
初日はこのムードの中で2時間を戦闘態勢の中でなんとか完了した。
「目は口ほどに物を言う」なんてことわざがあるが、まさに「パンチは口ほどに物を言う」もことわざに新たに追加してもらいたいなと思った。
言語よりも圧倒的に迅速でわかりやすいコミニュケーションをここで発見してしまった。
このコミニュケーションは痛みを連れてやってきます。


2人目:経済学部1年の少年
寺とは1回につき2時間を一緒に過ごし週3回の契約。
ただし室内での勉強はダメとの指令。
大学では柔道部に入っているということで、彼を柔道と呼ぶことにした。
柔道はほぼ無口というより、しゃべならい生物です。
大工のバイトをしているので、自分も同じバイトをすることとなった。
2つのバイトを同時にするので収入アップしたことに違いなかったが、、、
大工のバイトでは柔道は自分の先輩になるから、武道系である彼には上下関係にはかなり厳しかった。
柔道は言葉で伝えられないことがあると蹴りをだす気性の持ち主だった。
柔道をあらためてキックと呼ぶことにした。
これでパンチとキックの2人が登場した。
とにかくこの2人には鍛えられることになった。
ここの生態系はどんなだろう?


3人目:中学3年の少女
会った瞬間で彼女のことをキャットと呼ぶことにした。
自己紹介でひとこと「付き合った人は30人だよ!」そして先生は31人目にしよかなあだって、、、
あらたな生命体を発見した。
キャットのについては後ほど話すことにします。


4人目:高校3年の少年
頭脳はとびきり優秀に違いないが、みんなからはデブと呼ばれいる。
デブとは呼べないから、ぷくと呼ぼうと思い彼に聞いてみたりアインシュタインでお願いしますだって。
却下して、ぷくで呼ぶぞって言ったら笑顔でうなずいた。
ぷくについては後ほど話すことにします。


5人目:小学3年の双子の姉妹
目標はキャットのようになりたいみたい。
それは「ダメ」と心の中でつぶやき目で制しました。
どう見てもこの姉妹は、ハーフです。
どこの国から来たのって聞きたくなるような感じでした。
双子の姉妹については後ほど話すことにします。


半年が過ぎほんの少しだけ5つの生命体の変化が感じられました。
寺の和尚の説法の1つが、何をやってもただただ傍観者となり、必ずほめることでした。
でもこれってかなりストレスでしかないんですよ。
もう8月になりました。


この寺が教育大学の学生の研修会場となる
教師を目指す学生8人が教育実習ということで、この治外法権の寺にやってきました。
みなさん礼儀正しく、マジメを絵に描いたような学生さんです。
ここでは、タバコや飲酒は禁止でも許可でもなく「自由」なんです。
すべては自分で決めるがルールです。
さっそく実習生がタバコをパンチに注意しました。
「タバコやお酒は20歳になってからって知らないのって、、、」
思ったとおり、パンチが実習生のはなにヒットしました。
「暴力じゃなくて話を聞きなさい!タバコはというものは、、、」
という実習生の言葉にペラペラで薄い大人のエゴ丸出しの印象しか感じませんでした。
半年間、傍観者をきちんと果たしてきて我ながらパンチの気持ちがわかりました。
パンチは実習生が話す前に話の内容がわかっていたのです。
大人は教科書どおりにヘタクソ理屈しか言わないことを、、、


海の話はまだまだでてこないですが、
この興味ある生命体の話はまだ続きます。

第2章
心の声しか出せない、海へ・・・

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?